睡魔と疲労、意識は遠くに行ってしまい、戻ってこない。撮影の片付けから解放されたのが午前2時、それから緊張をほぐすための時間が要って、寝たのは1時間後だった。そして、カッコーの声に目を覚まされた。午前6時だった。もう一度寝ようとしたが寝付けず、面倒になって起き出した。
昨日は雨の中、昼と夜の映像を撮り終えたのが午後の11時を回っていた。朝に機材搬入を終えた後は、出番はあまりなかったから高を括っていたのだが、それがとんでもない思い違いであったことをやがて知った。森のぬかるみの中を軽トラで、重い機材を運ぶために何度行ったり来たりをしたことか。カメラ機材、照明機材、クレーン、ピアノ等々。従来より製作者側には、放牧地内への車の乗り入れを遠慮してもらっているため、結果、ここの1台の軽トラが運搬手段として使われてしまう。
そんな中、何故かこの業界は小柄な女の子が多く、その人たちが男に伍して懸命に肉体仕事をしている。いつものことながら、つくづく感心してしまう。彼女たちの献身に支えられ、映画やTVが、CMやPVが、世に出ていくのだと思う一方、華やかな芸能の世界の時代遅れな一面もまた目にした。しかしそのことについて、今回は措く。
明日は牛が上がってくる。頭数は増えるようだが、一斉に入牧するわけではないらしい。まあ、入牧頭数が減っているから、蓄主のいろいろな都合に合わせなければならないのだろうが、厄介ではある。雨にならなければよいが、さてどうなることか。
営業案内 「入笠牧場の山小屋&キャンプ場(1)」およびその(2)です。下線部をクリックしてご覧の上、どうぞご利用ください。