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牧場に牛が来て風景も、雰囲気も一変した。狭い畜舎から広大な放牧地に出された牛たちは、どこへでも行って好きにしろと言われ、ある牛は当惑し、ある牛は興奮している。今年は和牛が多いが、やはり白と黒のホルスタインが牧場にはよく似合う。取り敢えず何頭かが一緒に行く当てもなく、不安気に丘の向こうへ消えていこうとしている。いつもながら、言葉を持たない牛たちが、まるで会話でもしているように振る舞う姿が可笑しい。(6月12日記)
予想通りの好天。エゾハルゼミの鳴き声が谷中に溢れかえって喧しいほどだ。ここから見える牛たちは、自然交配が目的のため、種牛(雄牛)とともに大型の囲い罠の中にいて、まずまず落ち着いた様子で草を食べている。鹿さえも逃げることのできない檻の中だから、ここに置いておける間は安心していられる。ただ、この広さで、この頭数だと、1日に体重の12パーセントの草を食べると言われてる牛たち、せいぜい10日ぐらいか。その後「まき牛牧区(第4牧区)」へ移る。
他方、第1牧区へ上がった一般牛たちには気を遣う。あの広さに散らばっては、まだ群れを作れていないだろうし、水場さえ分からずに右往左往しているだろう。脱柵が最も気になる。もっとも、その緊張こそが牛守の仕事でもある。4か月、長いのか短いのか、今年も牛との付き合いが始まった。
県内三大公共牧場の一つと言われた入笠牧場、入牧頭数をここに記すのは些かの躊躇いを覚えるが、まき牛牧区が18頭、一般牧区が21頭の計39頭、28日にさらに後続が上がる。かつては、放牧頭数200頭を誇っただけに、これが入笠牧場の実力であるとは思えない。
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