入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’19年「初夏」 (21)

2019年06月22日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 間もなく午前4時半。HALも目を覚ましたようだ。風呂に入り、その後朝飯を食べたら、曇天の中を上に行く。いつもこれほど早く起きているわけではないが昨夜は夜中に2度も目が覚め、それでも合算すればそれなりの時間を眠ったことになると、先ほど起き出したところだ。



 それにしても後から後からいろいろなことが起きる。2枚目の写真、イノシシのしわざ。ここは入笠山の登山口から少し来た東門テキサスゲートそば、第4牧区のB放牧地。貴婦人の丘の斜面もすでにかなりやられ、大沢山の第3牧区にまでもイノシシの被害が及んでいる。ここまで広範にやられたということは初めてで、かなりの数が牧場に集中攻撃しているとしか考えられない。残念ながら鹿と同じように有効な対処の方法はなく、その被害は牧草を掘り起こされてしまうのだから鹿と比べてもより甚大だ。
 まあ、罠という手がないわけではないが、イノシシの場合は鹿と違ってひとしきら大暴れすると、別の場所へ移動するようなのだ。今頃になって、それも罠の支点を得ることが難しい草地では相手がイノシシとなると、今ひとつその気になれない。この頃は免許がなくても私有地での罠掛けは大目に見てくれるらしいが、仮に捕獲したとしても、その後のことがこれまた厄介なことになる。障害物のない草地を命懸けで逃げ回る凶暴な野生動物を、ナイフで止め刺しするとなると一大事になるだろう。まだそんな経験はない。
 彼らの行動は夜間となるから、これには鉄砲撃ちに頼ることもできない。あまり効果は期待できないが、嗅覚が優れているから、軽トラの排気ガスでも残し相手をいくらか警戒させるくらいで、癪に障るがやられっ放し。

 上には8時少し前に着いた。牧場(牧場)の朝はいつも新鮮で、すがすがしくていい。カッコーの声を聞きながら、目の前の囲いの中の牛たちを見ているだけで何とも長閑な気分になる。老哲学者は今朝も孤独を守り、何かを思い出そうとするかのように固まっている。

 営業案内 「入笠牧場の山小屋&キャンプ場(1)」およびその(2)です。下線部をクリックしてご覧の上、どうぞご利用ください。






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