何かの拍子で夜中に目が覚めると、そういうことが2,3日続く。仕方がないから布団から抜け出して、夜中の独り言を始めることにした。今夜は山の牧ではなく、里に帰っている。
きょうから3連休が始まる。それが終わると12日には身延山への代参があり、今年はそのまわり番に当たっている。結構せわしない数日に耐えなければならないが、それが済んでようやく、例年のことながら電気牧柵を落としたり、通常牧柵を補修したりと、牧を閉じるまでの冬支度に精を出すことになる。
山を下りるのは11月の19日、その日で今年の契約は満了する。しかしその後も折に触れて牧場の様子を見に上がって来るし、恐らく今年も、山の牧で年を越すだろう。
昨年は一人だった。年によっては、新しい年を雪の中で迎えてみたいという人もいるが、しかし、他所の山小屋のように大々的に越年営業をするわけではない。そういうことも考えてはみたが、今は積極的にはなれないでいる。年齢のせいということにしておこう。
家を出て開田に出れば、正面に仙丈岳が見える。今朝見たら、頂上付近はすでに赤く染まり、あの分では紅葉が里へ下りてくるのもそれほど先のことではないように思えた。
田の稲は殆どが刈り取られ、この頃ではその稲を天日では乾かさなくなったらしく、ハゾ(ハゼ)掛けはすっかり減ってしまった。それで却って旧来の方法が目立つほどだったが、機械化が進み、農業のやり方も、目に馴染んだ風景も、こんなふうにして変わっていく。
10月の3日から11月の30日まで、千代田湖から枯れ木の頭を経由しオオダオ(芝平峠)までの舗装路が通行止めになった。例年この大事な観光の時季、わずかな距離の工事のために一般車両は通れなくなる。芝平の狭い谷を来るか、千代田湖から未舗装の千軒平を迂回するしかない。いづれも、かなりの悪路である。
にもかかわらず、長藤から152号線を芝平方向に向かえば、この先の道は狭く道路事情が良くないから千代田湖経由で行け、という案内がそのままになっていた。それに従えば、とんでもない目に遭うだろう。
気付くのが遅く、何もしないで来てしまったが、それにしても行政の対応の悪さは相変わらずだとしか言いようがない。
言い訳を幾つかしなければならないが、さんま飯に続き、今度はマツタケ飯に挑戦する。天婦羅にもする。このいい秋をくれたH夫妻に大感謝。
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本日はこの辺で。