林業に携る人たちの仕事は過酷だ。危険でもある。これから冬を迎えればそれがさらに酷しくなる。森を整備し、守り、育てる仕事には違いないが、果たしてあの人たちにそういうことを意識しながら仕事をする余裕があるのだろうか。また、求めることができるのだろうか。
チェーンソーの振動と音に耐え、時に不規則に倒れてくる木や枝に注意しながら、足場の悪い急な斜面で行う仕事が多い。事故も起こる。
機械化は進んでいるが、それがさらに作業者を追い詰め、伐採から離れれば、今度は重機を器用に扱い木材を貯木していく。
それらを里へ運ぶには20トンもの大型トラックが使われ、過積載の取り締まりを受けることもある。しかし現状は、その違反を犯すギリギリの量を運ばなければならない。
森を大切にして、育て、守ろうと言う。結構なことだ。しかし、その情緒的な言葉を口にして、善意の人が集まり、わずかな植林をしていれば足りるのか。
座頭沢、八っ株沢、初沢に拡がる人工林、枯れ木の頭から月蔵まで続く同じく人工林林、さらにその奥に拡がる守屋山周辺の人工林を見たことがあるか。殆どが落葉松だが、1本いっぽんどれも人が手で植えたものだ。その気が遠くなるような作業、その上幼木がある程度大きくなるまでは毎年のように下草刈りが必要となる。
手良の沢山にあるかつての御料林が集落に払い下げられ、中学、高校のころその山の下草刈りに行かされたものだ。途中で逃げ出し世間から大顰蹙を買い、親からは嘆かれ、泣かれた。
戦前、戦後にそうやって植林された落葉松はすでに充分に活用できるまでに育っている。しかし、あれだけの労苦は、充分に報われてはいない。
林野庁は日本の70パーセントを占める山林の、その約3割を占める国有林の管理を担うが、1999年の組織改編により民間会社に頼らなければその管理ができなくなった。森林組合もあるし、林業会社もある。それでも今、森を育て、守ることが充分にできているのか、知らない。
そもそも、将来的にどういう森や林を育て、守っていけばよいのか、肝心なこの点について、国の方針すらよく伝わってこない。人工林を自然林に戻せばいいのか。国有林を民間会社に長期委託する話もあったが、その後どうなったのか。
狭い国土、急峻な谷や森で、広大な平地の森を持つドイツ式の伐採技術を使って、きょうも懸命に働く人たちがいる。
午前6時、気温1度、初雪!!どうなっているのだぁ・ぁ・あ。
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本日はこの辺で。