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Photo by Ume氏
午前中は澄んだ大気の中に中央アルプスや北アルプスの峰々がクッキリと見えていたが、深い空にはすじ雲しか見えず、早くも山は秋色を帯び始めたのかと思うほどだった。午後になって気温も上がり、穂高や槍の頭上に夏雲の積乱雲が現れたのを見て安堵した。それにしてもここの夏は短命である。8月の半ば、旧盆も終われば秋風が立つ。
「信州山の日」は7月の第4日曜日と聞いた。テイ沢へ向かう人や、そこを下ってきた人はいつになく多かったが、牧場のキャンプ場や山小屋は閑古鳥が鳴いていた。
ある中学校の生徒は100名近くが、教師に引率されテイ沢に向かった。静岡からは30名ばかりが下ってきて、牧場を通っていった。それ以外にも、今日は富士見パノラマと某メーカーが共催する自転車のイベントがあり、これまた50名、いやそれ以上の若者が、賑やかに牧場内の道を通過していった。
「近い将来、伊那市長谷の『戸台口』を、東駒ヶ岳、仙丈ケ岳、北岳、塩見岳など日本百名山への『南アルプス登山基地』として発展させるのが私の夢です」とは、伊那市の白鳥市長が、今月の市報のコラム「市長のたき火通信」に書いた結び。
しがない牧場管理人の夢を、市長の夢と併記するのも畏れ多いが敢えて記せば、まず牧場が存続すること、伊那側の二つの古道を中心とした中級山岳の魅力が見直されること、ここの美しい星空に魅せられる人がもう少し増えること、となる。
そしてそういう日が来れば、この静かな牧場(まきば)をいつでも、若い人たちに委ねよう。
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