今日もまた入笠は、深い霧の朝から一日が始まった。6時半の気温14度C、少し寒いくらいだ。当てにならない天気予報を見れば今日はまだ雨が残るようだが、しかし明日辺りからゆっくりと梅雨も上がるのではないか、そういう気がする。この雨は、太平洋上で勢いを増す高気圧に押し切られてどこぞかへ行ってしまう梅雨前線の、最後の悪あがきぐらいにしか思えないのだが、さて。
霧があまり深いと鳥たちも朝の歌を歌わないのかと思い耳を澄ますと、遠くからいつもの歌声が始まった。雨が本格的に降り出す前に牧区を巡回しておこうと外に出れば、白いマーガレットと赤紫のアザミの花が薄い霧にまかれ、浮かぶように咲いているのが印象的だった。
こんな霧の深い朝だというのに、弁天下の三叉路のあたりから犬を呼ぶ女の人の声が、二度三度と聞こえてきた。
今年は九州方面で地震と大雨の大きな被害があり、不幸な報道が立て続いたが、この辺りは昨年に比べれば雨量は少なかった。雨が降っても仕事に出るのが生き物相手の立場だが、昼近くから降り出した今日のような大降りの雨は今夏の入笠には珍しく、ならばと、たまには小屋の中でしっかり堂々と身体を休ませることにした。
今日は昼近くに撮影の下見があり、雨の中これには対応したが、もう他には格別することもない。時には何もせずに管理棟で、滅多に見ない植物図鑑でも開いてみようかと考えている。
O沢さんは、昨日の二枚目の写真で、入笠牧場のポスターを作ったらどうかという提案があった。しかしここは牧場で、温泉と間違えられはしまいか心配であります。
あなゆかし 入笠の闇 いや深し
と、添えられていた。
財政学の専門家、あな怖ろし。
福島区長さま、コメントありがとうございました。しかし評判の昨日の写真、あれは牛守ごときの撮れる写真ではないと、ちゃんと断ってます。ま、とにかく30日は楽しみにお待ちします。
名古屋のNさんご夫妻には今回も大変お世話になりました。この場を借りて心から深くお礼申し上げます。
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