■4月25日のアカハラ情報にかかる法人文書不開示処分取消訴訟控訴事件の東京高裁における判決を踏まえて、群馬高専の対応を確かめるべく、久しぶりに直接同校の総務課を訪れようと、4月下旬に櫻井課長に電話でアポイントを取った際に「現在、機構と調整中だから」としてなかなか面談に応じてもらえそうもなかったため、アポイントなしで、5月2日の午前10時に当会の代表と事務局長の2名が群馬高専を電撃訪問しました。その際の顛末をご報告します。
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↑玄関ロビー↑
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↑学生課配置図↑
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5月連休の谷間の5月2日の午前10時に群馬高専の管理棟の玄関をくぐりました。さっそく1階の学生課を訪問し、「すいませんがオンブズマンと申します。学生便覧が入り口わきの棚に見当たらないんですが、閲覧させてもらえますか?」と執務中の職員のかたに声をかけたところ、そのかたは途端に脱兎のごとく部屋を飛び出し、玄関ロビーを小走りに抜けて2階にのぼる階段を駆け上がっていきました。相当驚かれた様子です。
学生課の窓口にある机と椅子に座って待っていると、ふと横を見ると棚の中段に学生便覧が10冊ほど山積みになっているのがありました。さっそく手に取って中身を見ました。
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↑学生便覧が置いてある学生課の書棚↑
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/d7/0a0b2a6e50be8514cf0cb6e089a094c4.jpg)
↑棚にあった群馬高専の学生便覧↑
すると、2分ほどして学生課職員のかたと一緒に猿田事務部長が「お待たせしましたぁ」と、ひょっこり顔を出しました。
すかさず当会から学生便覧を見せると「ご利用は?目的は?」と言われたので、当会から「内容のチェックです。これは配布していただけますか?有料?」と訊いてみました。すると、猿田部長いわく「いちおう学内関係者だけなんですよ。なぜならいろいろとメールアドレスだとか、そういう情報が掲載されているんで、後ろのほうを見てもらえるとわかるように、関係者限り、と言えばよいのかね。そういう情報も入っちゃっているんでね。申し訳ないが・・・」とのこと。以下のやり取りは概ね次のとおりでした。
当会「教職員一覧表もこのなかにありますよね?」
部長「うん。ちょっとね、いろいろな連絡先でね。アドレスが入っているような部分があるので、今すぐお渡しするわけにいかないんです。申し訳ないけど。ご覧いただく分にはよいと思うんだけど。ただ写真は勘弁してほしい」
当会「それでいろいろと懸案事項が残っているんですが、まず、上告はされますか?」
部長「今、検討中です。いや、基本的には、それほど労力もかけたくないし、今回の判断でうちの主張した部分は認められてますので、まあ、どうしようかなと。ただちょっと単独ではなくて、機構との関係もあるものだから」
当会「機構はもうあれですよ。主体は各高専にあるわけだし。あそこは、機構の理事長はそんないちいち細かいところ迄みていなくて、ただハンコをおすだけでしょう」
部長「理事長はね。しかし、やっぱり機関として動くには・・・あの、そんなに時間にかけずにね」
当会「いやいや、それでいままで、足掛け3年もかかってしまった。モモクリ3年カキ8年というわけで」
部長「そうは言っても判決が出たことだし・・」
当会「それで、(開示は)いつになるのでしょうか?」
部長「連休明けには出ると思う」
当会「いつ開示するかという、その、判断と具体的な日程について?」
部長「そう」
当会「それと、(既に情報開示審査会の答申が出た)弁護士費用と校報の開示については?」
部長「それもね、それも同じく」
当会「いつごろですか?」
部長「ただ30日と60日っていう決めがありますよね?ただ手続き上のもので、あまりご存知ないかもしれないが。その期日内までにはかならず回答しますので」
当会「かなり前に答申が出ましたよね?」
部長「そうですね。実をいうと私も気になっていて、(機構の)事務局のほうに何回か問合せをかけているんだけど」
当会「機構の(事務局)?」
部長「うん」
当会「機構は割合早いですよ。まあまあ割合早いですよ。アクションはまあまあですよ。こちら(群馬高専)の方が遅いんですよ」
部長「まあまあ時期的な問題もあるしね」
当会「年度変わりだっていうこと?」
部長「そうそう」
当会「ところで、(この学生便覧で)非開示にする場所が見つからないんだけど。校医の電話番号くらいしか」
部長「うん?」
当会「非開示情報として該当する箇所がね。校医の電話番号くらいはいいと思うんだけど、メールアドレスはどこ?ないですよ。ところで、そこに立っていないで、どうぞ(椅子に)お座りください。偉い人を立たせたら申しわけないからね」
部長「偉くないよ」
当会「いやいや、偉い猿田先生を立たせたら」
部長「先生じゃないからね。教員じゃないからね」
当会「中国式にMrのことを先生と言ったまで。ところで、これ、ほんとに非開示する必要があるのかな?オーバースペックで判断しているんではないのか・・・・あ、ここに(該当しそうな箇所が)あった。これ(のページ部分)を破ればよいのかな?」
部長「破るわけには行かないんで。この場では答えられないので。ところで、(その学生便覧は)外部から渡された?それとも勝手に取ったの?」
当会「いや、『(学生便覧は)ないのですか』と(職員のかたに)お聞きしたのだけど。たまたま、ここに見つけたので手に取ってみた」
部長「それはやめてほしい。申し訳ないけどね」
当会「部外者だから?」
部長「うんうん、そうですそうです」
当会「いや全然取っていないですよ。たまたま、ここにあったと。すいませんね。『(学生便覧は)どこにあるんですか?』とお聞きしたら返事がないまま、猿田さんのところへ、『あっ、オンブズマンが来た!』って通報しに行ったが、その時『お待ちください』と言われたので、ここで待っていたら、見つけたまで」
部長「あったからといって、ほら、勝手に取ってもらうのはさ」
当会「いや、でも学生便覧だからね」
部長「ただそのやり方がさ。それだけの話」
当会「それはオンブズマンだから、いろいろ警戒されているのはわかりますけどね」
部長「基本的にここにくるのは学生さんたち、という前提で考えているけどね。学生さんたちの便宜を図るわけで」
当会「それはわかるけれども。シラバスなんか、みんなくれるんではないの?」
部長「シラバスは公開しているからね」
当会「これだって同じでは?」
部長「ただやっぱりね、さっき言ったように、ほんとに部分的なもの・・」
当会「だけど、説明会の時にくれたりしない?大学によっては」
部長「うん・・」
当会「くれてるよ。高校なんか、みなくれているよ、学生便覧なんか。これがそうですといって。そのために作ったものだからね。ちょっと秘密にしすぎ。やましいことがあるんだんベぇ、と勘繰っちゃうよね?」
部長「そうじゃなくて、一番怖いのはやっぱりアドレスなんですよ。そこだけなんですよ」
当会「セクハラなどのところの相談連絡先・相談先?どのあたりかな?」
部長「1頁ね、パーンとこう出ているところ・・・ページ数が多いもんでね」
(このとき桜井総務課長も顔をみせた)
当会「おう、お懐かしい。いつも電話だけなので。お元気そうで何より。これくださいと言ったら、メルアドがあるから出せないって言っているんだいね」
部長「ここに1カ所だけ、あったじゃん」
当会「生徒には皆配っているものでしょう?」
部長「学生にはね、必需品だもの」
当会「我々オンブズマンにはダメらしいよ。高専の希望者はいるよね。(当会の事務局長が)学習塾の先生をしているので、高専希望者がいるから、これは必需品。高校なんかに行くとみんな便覧はよこすよ」
部長「便覧を渡す?」
当会「うん、もっともこんなに厚くはなくて、普通は40ぺージくらい。ここ(群馬高専)は半分高校だからね。まさに過程として」
部長「全部が全部ではなく本当に部分的な話」
当会「部分的と言っても今言った1ページのところ?問題のハラスメントのところ?通報しましょうと言うところ?275ページ?これは開示しても構わないのでは?」
部長「ただね、非常に怖いんですよ。まあ、言い方悪いけどさ。ある程度、文書を開示している。ブログ上に。もしこのメルアドが出るとね。ネット上のメルアドって、悪用されるケースが多発しているよね。要するになんというか“騙(かた)る”ということだったりだか。あと、もっと言えば迷惑メールを送られたとか。いちばん怖いのはこのアドレスを“騙(かた)られ”て、他人に被害が出るケースがあるんです。ちょっとメールアドレスは非常に怖い。学内・関係者限りという扱いになるから。だから規則だとかは一般に公開しているからよいけど。ちょっと、これ、もし本当にお出しするなら、ちょっと全体をも一回見てからにしたい」
当会「では見てもらって。でも、これは全部出しているのではないの?QRコード」
部長「278ページ?」
当会「これはHPにアップしてあるなら問題ないはず」
部長「HPにアップしてあればね」
当会「だからこれ見せて?カネはらうから」
部長「どうするかな、いくらにしようかな」
当会「いくらでもいいですよ。寄付しますから」
部長「では1000万円くらい寄附してもらえるといいなあ」
当会「1000円くらいにしてもらいたいね」
部長「では340円・・・まあまあちょっと考えさせてください。本当にこれらのアドレスだけなので、その上で、ということなんでね」
当会「ちょっと確認してもらって、有償でも構わないので1000円くらいだった払うので」
部長「開示というのではないやね?これはね?」
課長「うん。ただ保護すべき立場は関係者だけですからね」
部長「まさか、これぜんぶ(ブログで)開示するなんでことはしないよね?」
当会「それはしないよ」
部長「ちっとページ数も大変だからね」
当会「あとは法令や規則をみたりするだけだからね」
部長「規則はそのまんま出せますよね」
当会「かわりにブログにアップしておきましょうか。規則をブログに。最近読者が多いもので」
部長「規則が?」
当会「いやいや、高専(のHP)にアクセスしてもなかなか載っていない。他の学校との濃淡がある。例えば、他の高専では新年度の学校長の挨拶が全文きちんと載っておるけど、ここは載っていないよね?」
部長「ここも載っているよ」
当会「載ってます?」
部長「うん。あの、時期ズレであるかもしれない。(どこの高専も)大体似たような形でやっているので、すぐにポンとやっている学校もあるし、ちょっと遅れてやるところと、時期ズレはあるが、うちも基本的にはやっている」
当会「授業料は(どこの高専も)一緒?」
部長「うん」
当会「学則なんかここ独特のものではなくて?部分修正しているくらいの感じ?」
部長「あっ、学則はね、基本的に各学校ごとなんですよ。というのは、今は機構ということで51校55キャンパスが一緒になっているけど、平成16年度以前は個別だったので、独法になった時点で1つになった。それ以前は一つ一つの学校だったから、それを受け継いでいるので、それぞれ違っている。高専の学科の構成も違うので。まあ、似たり寄ったりだけどね。基本法自体は全く一緒なんで、それに基づいて設置されている学校なんで。大体同じようだが、細かいところになると若干違ってくることはあります」
当会「(当会の事務局長は)学習塾経営者なので、群馬高専を志望する生徒さんが多いんですよ」
部長「結構(塾生を群馬高専に)送られてます?」
当会「うん、だけど最近は行くなと言っているけど。この一件が出てきたので自信をもってお薦めできなくなっちゃった。それまで、(群馬高専は)いいところだよといっていたんだけどね」
部長「ちょっと確認に時間を貰って(学生便覧を)郵送させてもらいたい。代表もしくは事務局のところにね。いいよね?」
課長「ええ」
当会「ところでいつも督促するたびに『機構が調整中』というでしょ?」
部長「調整中ではなく協議中」
当会「調整と同じなのでは?」
部長「うちは前向きにとは言わないからね」
当会「政治家じゃないからと?それでもいいけど、効率の良い事務事業を考えた場合はね」
部長「(学生便覧については)開示手続きを執らずに参考資料として扱いましょう」
当会「それは願ったりですね。早めにお願いします」
部長「さっきの個人のあるアドレスね。これは非開示」
当会「櫻井課長には昨日の10時に来ると言う話をしたが、『機構と調整、いや協議する』という話だったけど、機構は実務は全てこっちに任せているので、協議しても、たいしたコメントは出てこないので、ここが一義的に判断されるというふうに聞いていますし。だから、今までもそれでずいぶん長く引き延ばされてしまった。まず裁判のほうは、これも上告するかどうかは協議中らしいけど、あと諮問に対する答申が出た2件も随分時間が経緯しているので、これもまだ協議中らしいけれども、いつになるのか、なるべく早くしてもらいたい」
部長「答申の件はさっきも言ったとおり、それから60日以内という決まりがあるので。その中でやるし」
当会「60日ギリギリまで延ばす必要はないと思うが」
部長「組織の中のことで言えば、答申を受けて機構の中でひとつ臨時の委員会を立てて、そこで答申内容を検討して、で、それを群馬高専に通知してくるという形になるんですね。実際に開示するか否かは群馬(高専)でやるんだけど、その指示というのかな、こういう答申が来たと、あらためて開示決定をやり直しなさいという指示になるのかな。そうなっているんですよ」
当会「その辺は目に見えないところなんで、よく分からないところだよね?」
部長「要するに役所っていっぱいあるじゃないですか?そういうことが」
当会「まごまごしていると平成が終わっちゃいそうだから。ところで、今授業料でも、学生の所得で勘案されるから、タダ同然になるんだっけ?」
部長「3年生まではね。『就学支援』というのがね。ただ、うちのは全部分がタダになるかというと、そうではない。金額で定めがあるから、どちらかというと、うちは私立学校と同じ扱いになる。公立(学校)は無償化だけれど。私学というのは支援金という形で出る。1年から5年まで」
当会「ここはやっぱり特別なんだね。高校でも、先生のことを教授と言うしね?」
部長「高校は教諭だからね」
当会「高校では教授とは言わないからね」
部長「教諭ですよね」
当会「だけど、大学よりは全然(授業料は)高くないよね?」
部長「安いと思いますよ」
当会「4、5年はね」
部長「大学でもいろいろあるからね。今は国立大学も一法人になったから、それぞれ違っているしね。もっと言えば施設修繕費だとかが出るわけですよ。それは皆さんのおカネになっているわけだが、でもなかなか予算が来ないので直せないし。老朽化していくだけ」
当会「(森友学園のように)違うところにはどんどん8億も回ったりしてね」
部長「うちも(予算が)ほしいんだけどね」
課長「そうそう、直したいよね」
部長「よく記事で見ていると思うけど、(群馬高専も)大学と同じで、毎年一定率ずつ予算減らされていますからね」
当会「学生数は減っている?」
部長「定員はそのまま」
当会「今年はだいぶキツかったのでは?」
部長「いや、200はキープしてますよ」
当会「実は心配している。この一件があるから、だんだん志願者が減りつつあってね。充足でいないから第2志望、第3志望のやつを流用する」
部長「その一件だけではないとは思うけどね。ただ18歳人口の減少率と比べると、ちょっと上を行っちゃっているということはあるけどね」
当会「影響していなければいいけど、どうも影響しているのではないかという懸念があるのでは。その辺はお分かりになっていただいていると思うけど」
部長「だからご指摘を上手に学校の中で改善していかないとね」
■以上のやり取りを通じて感じたことは、1年前に面談した時とはかなり雰囲気が変わってきているな、ということです。しかし、有言実行という意味では、情報開示に関する姿勢の変化は、具体的な行動で示していただくことがなにより重要です。
【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】
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↑玄関ロビー↑
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↑学生課配置図↑
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5月連休の谷間の5月2日の午前10時に群馬高専の管理棟の玄関をくぐりました。さっそく1階の学生課を訪問し、「すいませんがオンブズマンと申します。学生便覧が入り口わきの棚に見当たらないんですが、閲覧させてもらえますか?」と執務中の職員のかたに声をかけたところ、そのかたは途端に脱兎のごとく部屋を飛び出し、玄関ロビーを小走りに抜けて2階にのぼる階段を駆け上がっていきました。相当驚かれた様子です。
学生課の窓口にある机と椅子に座って待っていると、ふと横を見ると棚の中段に学生便覧が10冊ほど山積みになっているのがありました。さっそく手に取って中身を見ました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/3f/41226ce013dd2444000a506558b67d05.jpg)
↑学生便覧が置いてある学生課の書棚↑
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↑棚にあった群馬高専の学生便覧↑
すると、2分ほどして学生課職員のかたと一緒に猿田事務部長が「お待たせしましたぁ」と、ひょっこり顔を出しました。
すかさず当会から学生便覧を見せると「ご利用は?目的は?」と言われたので、当会から「内容のチェックです。これは配布していただけますか?有料?」と訊いてみました。すると、猿田部長いわく「いちおう学内関係者だけなんですよ。なぜならいろいろとメールアドレスだとか、そういう情報が掲載されているんで、後ろのほうを見てもらえるとわかるように、関係者限り、と言えばよいのかね。そういう情報も入っちゃっているんでね。申し訳ないが・・・」とのこと。以下のやり取りは概ね次のとおりでした。
当会「教職員一覧表もこのなかにありますよね?」
部長「うん。ちょっとね、いろいろな連絡先でね。アドレスが入っているような部分があるので、今すぐお渡しするわけにいかないんです。申し訳ないけど。ご覧いただく分にはよいと思うんだけど。ただ写真は勘弁してほしい」
当会「それでいろいろと懸案事項が残っているんですが、まず、上告はされますか?」
部長「今、検討中です。いや、基本的には、それほど労力もかけたくないし、今回の判断でうちの主張した部分は認められてますので、まあ、どうしようかなと。ただちょっと単独ではなくて、機構との関係もあるものだから」
当会「機構はもうあれですよ。主体は各高専にあるわけだし。あそこは、機構の理事長はそんないちいち細かいところ迄みていなくて、ただハンコをおすだけでしょう」
部長「理事長はね。しかし、やっぱり機関として動くには・・・あの、そんなに時間にかけずにね」
当会「いやいや、それでいままで、足掛け3年もかかってしまった。モモクリ3年カキ8年というわけで」
部長「そうは言っても判決が出たことだし・・」
当会「それで、(開示は)いつになるのでしょうか?」
部長「連休明けには出ると思う」
当会「いつ開示するかという、その、判断と具体的な日程について?」
部長「そう」
当会「それと、(既に情報開示審査会の答申が出た)弁護士費用と校報の開示については?」
部長「それもね、それも同じく」
当会「いつごろですか?」
部長「ただ30日と60日っていう決めがありますよね?ただ手続き上のもので、あまりご存知ないかもしれないが。その期日内までにはかならず回答しますので」
当会「かなり前に答申が出ましたよね?」
部長「そうですね。実をいうと私も気になっていて、(機構の)事務局のほうに何回か問合せをかけているんだけど」
当会「機構の(事務局)?」
部長「うん」
当会「機構は割合早いですよ。まあまあ割合早いですよ。アクションはまあまあですよ。こちら(群馬高専)の方が遅いんですよ」
部長「まあまあ時期的な問題もあるしね」
当会「年度変わりだっていうこと?」
部長「そうそう」
当会「ところで、(この学生便覧で)非開示にする場所が見つからないんだけど。校医の電話番号くらいしか」
部長「うん?」
当会「非開示情報として該当する箇所がね。校医の電話番号くらいはいいと思うんだけど、メールアドレスはどこ?ないですよ。ところで、そこに立っていないで、どうぞ(椅子に)お座りください。偉い人を立たせたら申しわけないからね」
部長「偉くないよ」
当会「いやいや、偉い猿田先生を立たせたら」
部長「先生じゃないからね。教員じゃないからね」
当会「中国式にMrのことを先生と言ったまで。ところで、これ、ほんとに非開示する必要があるのかな?オーバースペックで判断しているんではないのか・・・・あ、ここに(該当しそうな箇所が)あった。これ(のページ部分)を破ればよいのかな?」
部長「破るわけには行かないんで。この場では答えられないので。ところで、(その学生便覧は)外部から渡された?それとも勝手に取ったの?」
当会「いや、『(学生便覧は)ないのですか』と(職員のかたに)お聞きしたのだけど。たまたま、ここに見つけたので手に取ってみた」
部長「それはやめてほしい。申し訳ないけどね」
当会「部外者だから?」
部長「うんうん、そうですそうです」
当会「いや全然取っていないですよ。たまたま、ここにあったと。すいませんね。『(学生便覧は)どこにあるんですか?』とお聞きしたら返事がないまま、猿田さんのところへ、『あっ、オンブズマンが来た!』って通報しに行ったが、その時『お待ちください』と言われたので、ここで待っていたら、見つけたまで」
部長「あったからといって、ほら、勝手に取ってもらうのはさ」
当会「いや、でも学生便覧だからね」
部長「ただそのやり方がさ。それだけの話」
当会「それはオンブズマンだから、いろいろ警戒されているのはわかりますけどね」
部長「基本的にここにくるのは学生さんたち、という前提で考えているけどね。学生さんたちの便宜を図るわけで」
当会「それはわかるけれども。シラバスなんか、みんなくれるんではないの?」
部長「シラバスは公開しているからね」
当会「これだって同じでは?」
部長「ただやっぱりね、さっき言ったように、ほんとに部分的なもの・・」
当会「だけど、説明会の時にくれたりしない?大学によっては」
部長「うん・・」
当会「くれてるよ。高校なんか、みなくれているよ、学生便覧なんか。これがそうですといって。そのために作ったものだからね。ちょっと秘密にしすぎ。やましいことがあるんだんベぇ、と勘繰っちゃうよね?」
部長「そうじゃなくて、一番怖いのはやっぱりアドレスなんですよ。そこだけなんですよ」
当会「セクハラなどのところの相談連絡先・相談先?どのあたりかな?」
部長「1頁ね、パーンとこう出ているところ・・・ページ数が多いもんでね」
(このとき桜井総務課長も顔をみせた)
当会「おう、お懐かしい。いつも電話だけなので。お元気そうで何より。これくださいと言ったら、メルアドがあるから出せないって言っているんだいね」
部長「ここに1カ所だけ、あったじゃん」
当会「生徒には皆配っているものでしょう?」
部長「学生にはね、必需品だもの」
当会「我々オンブズマンにはダメらしいよ。高専の希望者はいるよね。(当会の事務局長が)学習塾の先生をしているので、高専希望者がいるから、これは必需品。高校なんかに行くとみんな便覧はよこすよ」
部長「便覧を渡す?」
当会「うん、もっともこんなに厚くはなくて、普通は40ぺージくらい。ここ(群馬高専)は半分高校だからね。まさに過程として」
部長「全部が全部ではなく本当に部分的な話」
当会「部分的と言っても今言った1ページのところ?問題のハラスメントのところ?通報しましょうと言うところ?275ページ?これは開示しても構わないのでは?」
部長「ただね、非常に怖いんですよ。まあ、言い方悪いけどさ。ある程度、文書を開示している。ブログ上に。もしこのメルアドが出るとね。ネット上のメルアドって、悪用されるケースが多発しているよね。要するになんというか“騙(かた)る”ということだったりだか。あと、もっと言えば迷惑メールを送られたとか。いちばん怖いのはこのアドレスを“騙(かた)られ”て、他人に被害が出るケースがあるんです。ちょっとメールアドレスは非常に怖い。学内・関係者限りという扱いになるから。だから規則だとかは一般に公開しているからよいけど。ちょっと、これ、もし本当にお出しするなら、ちょっと全体をも一回見てからにしたい」
当会「では見てもらって。でも、これは全部出しているのではないの?QRコード」
部長「278ページ?」
当会「これはHPにアップしてあるなら問題ないはず」
部長「HPにアップしてあればね」
当会「だからこれ見せて?カネはらうから」
部長「どうするかな、いくらにしようかな」
当会「いくらでもいいですよ。寄付しますから」
部長「では1000万円くらい寄附してもらえるといいなあ」
当会「1000円くらいにしてもらいたいね」
部長「では340円・・・まあまあちょっと考えさせてください。本当にこれらのアドレスだけなので、その上で、ということなんでね」
当会「ちょっと確認してもらって、有償でも構わないので1000円くらいだった払うので」
部長「開示というのではないやね?これはね?」
課長「うん。ただ保護すべき立場は関係者だけですからね」
部長「まさか、これぜんぶ(ブログで)開示するなんでことはしないよね?」
当会「それはしないよ」
部長「ちっとページ数も大変だからね」
当会「あとは法令や規則をみたりするだけだからね」
部長「規則はそのまんま出せますよね」
当会「かわりにブログにアップしておきましょうか。規則をブログに。最近読者が多いもので」
部長「規則が?」
当会「いやいや、高専(のHP)にアクセスしてもなかなか載っていない。他の学校との濃淡がある。例えば、他の高専では新年度の学校長の挨拶が全文きちんと載っておるけど、ここは載っていないよね?」
部長「ここも載っているよ」
当会「載ってます?」
部長「うん。あの、時期ズレであるかもしれない。(どこの高専も)大体似たような形でやっているので、すぐにポンとやっている学校もあるし、ちょっと遅れてやるところと、時期ズレはあるが、うちも基本的にはやっている」
当会「授業料は(どこの高専も)一緒?」
部長「うん」
当会「学則なんかここ独特のものではなくて?部分修正しているくらいの感じ?」
部長「あっ、学則はね、基本的に各学校ごとなんですよ。というのは、今は機構ということで51校55キャンパスが一緒になっているけど、平成16年度以前は個別だったので、独法になった時点で1つになった。それ以前は一つ一つの学校だったから、それを受け継いでいるので、それぞれ違っている。高専の学科の構成も違うので。まあ、似たり寄ったりだけどね。基本法自体は全く一緒なんで、それに基づいて設置されている学校なんで。大体同じようだが、細かいところになると若干違ってくることはあります」
当会「(当会の事務局長は)学習塾経営者なので、群馬高専を志望する生徒さんが多いんですよ」
部長「結構(塾生を群馬高専に)送られてます?」
当会「うん、だけど最近は行くなと言っているけど。この一件が出てきたので自信をもってお薦めできなくなっちゃった。それまで、(群馬高専は)いいところだよといっていたんだけどね」
部長「ちょっと確認に時間を貰って(学生便覧を)郵送させてもらいたい。代表もしくは事務局のところにね。いいよね?」
課長「ええ」
当会「ところでいつも督促するたびに『機構が調整中』というでしょ?」
部長「調整中ではなく協議中」
当会「調整と同じなのでは?」
部長「うちは前向きにとは言わないからね」
当会「政治家じゃないからと?それでもいいけど、効率の良い事務事業を考えた場合はね」
部長「(学生便覧については)開示手続きを執らずに参考資料として扱いましょう」
当会「それは願ったりですね。早めにお願いします」
部長「さっきの個人のあるアドレスね。これは非開示」
当会「櫻井課長には昨日の10時に来ると言う話をしたが、『機構と調整、いや協議する』という話だったけど、機構は実務は全てこっちに任せているので、協議しても、たいしたコメントは出てこないので、ここが一義的に判断されるというふうに聞いていますし。だから、今までもそれでずいぶん長く引き延ばされてしまった。まず裁判のほうは、これも上告するかどうかは協議中らしいけど、あと諮問に対する答申が出た2件も随分時間が経緯しているので、これもまだ協議中らしいけれども、いつになるのか、なるべく早くしてもらいたい」
部長「答申の件はさっきも言ったとおり、それから60日以内という決まりがあるので。その中でやるし」
当会「60日ギリギリまで延ばす必要はないと思うが」
部長「組織の中のことで言えば、答申を受けて機構の中でひとつ臨時の委員会を立てて、そこで答申内容を検討して、で、それを群馬高専に通知してくるという形になるんですね。実際に開示するか否かは群馬(高専)でやるんだけど、その指示というのかな、こういう答申が来たと、あらためて開示決定をやり直しなさいという指示になるのかな。そうなっているんですよ」
当会「その辺は目に見えないところなんで、よく分からないところだよね?」
部長「要するに役所っていっぱいあるじゃないですか?そういうことが」
当会「まごまごしていると平成が終わっちゃいそうだから。ところで、今授業料でも、学生の所得で勘案されるから、タダ同然になるんだっけ?」
部長「3年生まではね。『就学支援』というのがね。ただ、うちのは全部分がタダになるかというと、そうではない。金額で定めがあるから、どちらかというと、うちは私立学校と同じ扱いになる。公立(学校)は無償化だけれど。私学というのは支援金という形で出る。1年から5年まで」
当会「ここはやっぱり特別なんだね。高校でも、先生のことを教授と言うしね?」
部長「高校は教諭だからね」
当会「高校では教授とは言わないからね」
部長「教諭ですよね」
当会「だけど、大学よりは全然(授業料は)高くないよね?」
部長「安いと思いますよ」
当会「4、5年はね」
部長「大学でもいろいろあるからね。今は国立大学も一法人になったから、それぞれ違っているしね。もっと言えば施設修繕費だとかが出るわけですよ。それは皆さんのおカネになっているわけだが、でもなかなか予算が来ないので直せないし。老朽化していくだけ」
当会「(森友学園のように)違うところにはどんどん8億も回ったりしてね」
部長「うちも(予算が)ほしいんだけどね」
課長「そうそう、直したいよね」
部長「よく記事で見ていると思うけど、(群馬高専も)大学と同じで、毎年一定率ずつ予算減らされていますからね」
当会「学生数は減っている?」
部長「定員はそのまま」
当会「今年はだいぶキツかったのでは?」
部長「いや、200はキープしてますよ」
当会「実は心配している。この一件があるから、だんだん志願者が減りつつあってね。充足でいないから第2志望、第3志望のやつを流用する」
部長「その一件だけではないとは思うけどね。ただ18歳人口の減少率と比べると、ちょっと上を行っちゃっているということはあるけどね」
当会「影響していなければいいけど、どうも影響しているのではないかという懸念があるのでは。その辺はお分かりになっていただいていると思うけど」
部長「だからご指摘を上手に学校の中で改善していかないとね」
■以上のやり取りを通じて感じたことは、1年前に面談した時とはかなり雰囲気が変わってきているな、ということです。しかし、有言実行という意味では、情報開示に関する姿勢の変化は、具体的な行動で示していただくことがなにより重要です。
【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】