■群馬高専電子情報工学科で発生した陰湿かつ重大なアカハラ事件に関して、群馬高専側が全面不開示としていた情報について、3年におよぶ長い闘いの末、本年4月25日に東京高裁から部分開示を認める判決が出され、2週間後の5月9日までに双方上告せず判決が確定したため、遂に全面不開示処分が撤回されるのが確実となったことは既報のとおりです。
○2018年5月14日:群馬高専アカハラ・寮生連続死問題を追う…アカハラ不開示控訴審で東京高裁が4月25日に言い渡した判決が確定!↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2639.html
しかし、群馬高専が具体的にどうやって判決内容を履行するかは、判決自体には示されないため、開示にあたっての当会の希望を伝え、群馬高専側と折衝を開始することとしました。
また、山崎体制が実質全面不開示とし、総務省から部分開示を認める答申が出されている群馬高専「校報」人事情報および弁護士費用情報についても、同時に対処を行っていくことにしました。
○2018年3月30日:アカハラと寮生死亡事件に揺れる群馬高専…校報・弁護士費用不開示処分の審査請求で審査会が答申↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2601.html
そこで、さしあたり当会から以下の3点を群馬高専側に伝えることとしました。
【1】アカハラ不開示訴訟に関し、貴学が上告せず判決が確定したことを確認した。これで当方にとっては晴れて開示となる訳だが、いったいいつ開示措置をとってもらえるのか? できれば校報・弁護士費用情報もまとめて開示していただければ負担が小さくて助かるのだが。 また、今から30日以上かかるようであれば、同内容の開示請求を即日提出し、30日以内の開示に切り替えることも検討している。
【2】校報・弁護士費用情報の開示についても、いったいいつになれば決定書と通知書を送ってくるのか? いくら60日の猶予が許されているとはいえ、ただ答申に従って開示するだけの作業にここまでかけるのは、ただの時間稼ぎとしか思えないし、しかも貴学の処分に重大な瑕疵があったにも関わらずこのような誠意なき対応というのは、品位を疑う。
【3】アカハラ情報については、3年前の時点で、少なくとも今回判決と同程度の開示をしていれば、当会としてここまで膨大な手間をかけずに済んだわけだし、答申が出た不開示情報の方についても、9か月におよぶ無駄手間をかけさせられたわけだから、開示の際は部屋を用意し、責任者からこのような過失を起こした経緯・理由の説明、そして謝罪をいただきたい。
■これらを伝えるため、5月21日の15時57分に群馬高専総務課に電話をかけたところ、総務課職員の板橋氏が応対しました。
当会から、「櫻井総務課長と話したい」と申し入れたところ、「確認します」と返答があり少し待たされ、「会議中のため応対できません」と告げられました。「では猿田事務部長と話がしたい」と伝えると、同じく「会議中です」との返答だったので、「櫻井課長と同じ会議ですか?」と訊ねると、「別の会議です」と返事がありました。どうも、口裏が合わせられているような不審な雰囲気です。
しかたがないので、当会からは「では、こちらからの用件を伝えるのでメモしていただき、折り返し連絡をいただきたい」と言い、上述の3点を伝えました。
■そして翌5月22日の13時39分に、櫻井総務課長から電話がありました。当会との会話の内容は以下のとおりです。
櫻井課長:高裁判決確定後の対応については、機構内においてどう具体的な手続きを取るのかを決めることとなっている。
当会:本件は機構の問題ではなく、個々の高専、つまり群馬高専の問題であり、本来山崎校長ら現幹部に主導権があるはずにも関わらず、機構側がそのようなことを(群馬高専側に)言っているのか?
櫻井課長:そうだ。
当会:見通しとして開示はいつごろだと言っているのか?
櫻井課長:新たな公開請求があった場合、1か月後までに開示するということになるため、それまでには開示手続きがとられることになると思う。
当会:ということは、どっちにしても1か月後まで開示時期を伸ばすつもりか? 当会から先日、開示が遅い場合には改めて開示請求をした方が早いとコメントしたことを逆手にとってギリギリ30日以内というのか?
櫻井課長:(当会の質問には答えずに)それで、(「校報」人事情報・弁護士費用情報に関する)諮問に対する答申はもう出ているから、5月29日が60日目なのでそれまでに通知を発出する予定。
当会:それは機構がそう言っているのか?
櫻井課長:そうだ。
当会:では、負担軽減と事務効率的な観点から、判決を受けてのアカハラ情報開示と答申を受けての「校報」人事情報・弁護士費用情報を同日開示してもらいたい。そうなると、6月の上半期ということになるので、そのうちいつか決めたい。
櫻井課長:それも追って機構と調整後連絡する。
当会:(「調整」を呪文のように唱えてひたすら遅延を試みていることに対して)いつまでも先送りを続けていることについては極めて遺憾だ。なお、先日申し入れたとおり、しかるべき形で、また場所で、群馬高専の責任者(山崎校長・副校長・事務部長等)から、学校としての謝罪と見解を開示の際当会に伝えてほしい。
櫻井課長:判決を真摯に受け止めて粛々と対応します、というのが回答だ。
当会:その言葉を、いつものB会議室で、群馬高専責任者から誠意をもって聞きたいと言っているのだが。
櫻井課長:こちら(群馬高専)の謝罪と見解は、今電話で申し上げたとおりで、これをもって回答とする。
当会:それで本件お仕舞いというのには無理がある。キチンとした形でしっかりと謝罪と見解を示すべきだ。
櫻井課長:いずれにしても、今申し上げた言葉がすべてだ。
■こうして、ミスの許されない公的処分で重大な瑕疵を起こし、あまつさえそれを堅持し、これまで当会にわたり1000日以上にわたって無駄な負担を強いてきたにも関わらず、謝罪や説明への当会からの口頭での要求については誠意など皆無の極めて辛辣な対応がなされました。
しかも、あいも変わらず高専機構との実態不明な「調整」をお題目にして徹底的に時間稼ぎをしてくる始末です。
雷に打たれても治らないとはまさにこのことだと当会は痛感しました。
■その後、5月25日に、高専機構の総務課に電話を掛けました。
当会から、「群馬高専の総務課長に、判決確定に伴う情報開示の時期について問い合わせたところ、機構からの連絡待ちだということだったが、その理解で間違いないか?」と伝えたところ、機構総務課の女性職員からは「現在、法務局に報告したりしておりもう少し時間がかかるのは事実なので、お待ちいただくことになる」とそれだけ返答されました。そこで、「あなたの経験に基づいた私見でも構わないので、いつ頃になれば開示されるのか、想定時期を教えてほしい」と聞いたところ、「遅くとも来月末までには……」と絞り出すように返事がありました。
■また、判決まわりの状況について確認すべく、同じく25日に東京高裁第9民事部の橋書記官に電話したところ、「本件はちょうど本日、原審の東京地裁に裁判資料・文書を差し戻したばかりなので、以降の窓口はそちらになる」との通知がありました。
2015年の初夏からずっと当会の頭を悩ませ続けてきたアカハラ情報不開示処分とそれを巡る闘いに終止符が打たれ、以前お伝えした西尾前校長の文科省定年退職もあわせて、群馬高専をめぐる問題は完全に新たな局面に入りました。高裁判決を受けて、一部高専関係者からは、「これでようやくスタートラインだ」との声も聞かれましたが、しかし群馬高専と高専機構からは、「スタートラインすらも踏ませたくない」という強い気迫を感じます。
とりあえず並行して、当会としては、一昨年や去年以降調査が凍結状態になっている各種事項についても、漸次追及を再開していく所存です。
【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】
○2018年5月14日:群馬高専アカハラ・寮生連続死問題を追う…アカハラ不開示控訴審で東京高裁が4月25日に言い渡した判決が確定!↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2639.html
しかし、群馬高専が具体的にどうやって判決内容を履行するかは、判決自体には示されないため、開示にあたっての当会の希望を伝え、群馬高専側と折衝を開始することとしました。
また、山崎体制が実質全面不開示とし、総務省から部分開示を認める答申が出されている群馬高専「校報」人事情報および弁護士費用情報についても、同時に対処を行っていくことにしました。
○2018年3月30日:アカハラと寮生死亡事件に揺れる群馬高専…校報・弁護士費用不開示処分の審査請求で審査会が答申↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2601.html
そこで、さしあたり当会から以下の3点を群馬高専側に伝えることとしました。
【1】アカハラ不開示訴訟に関し、貴学が上告せず判決が確定したことを確認した。これで当方にとっては晴れて開示となる訳だが、いったいいつ開示措置をとってもらえるのか? できれば校報・弁護士費用情報もまとめて開示していただければ負担が小さくて助かるのだが。 また、今から30日以上かかるようであれば、同内容の開示請求を即日提出し、30日以内の開示に切り替えることも検討している。
【2】校報・弁護士費用情報の開示についても、いったいいつになれば決定書と通知書を送ってくるのか? いくら60日の猶予が許されているとはいえ、ただ答申に従って開示するだけの作業にここまでかけるのは、ただの時間稼ぎとしか思えないし、しかも貴学の処分に重大な瑕疵があったにも関わらずこのような誠意なき対応というのは、品位を疑う。
【3】アカハラ情報については、3年前の時点で、少なくとも今回判決と同程度の開示をしていれば、当会としてここまで膨大な手間をかけずに済んだわけだし、答申が出た不開示情報の方についても、9か月におよぶ無駄手間をかけさせられたわけだから、開示の際は部屋を用意し、責任者からこのような過失を起こした経緯・理由の説明、そして謝罪をいただきたい。
■これらを伝えるため、5月21日の15時57分に群馬高専総務課に電話をかけたところ、総務課職員の板橋氏が応対しました。
当会から、「櫻井総務課長と話したい」と申し入れたところ、「確認します」と返答があり少し待たされ、「会議中のため応対できません」と告げられました。「では猿田事務部長と話がしたい」と伝えると、同じく「会議中です」との返答だったので、「櫻井課長と同じ会議ですか?」と訊ねると、「別の会議です」と返事がありました。どうも、口裏が合わせられているような不審な雰囲気です。
しかたがないので、当会からは「では、こちらからの用件を伝えるのでメモしていただき、折り返し連絡をいただきたい」と言い、上述の3点を伝えました。
■そして翌5月22日の13時39分に、櫻井総務課長から電話がありました。当会との会話の内容は以下のとおりです。
櫻井課長:高裁判決確定後の対応については、機構内においてどう具体的な手続きを取るのかを決めることとなっている。
当会:本件は機構の問題ではなく、個々の高専、つまり群馬高専の問題であり、本来山崎校長ら現幹部に主導権があるはずにも関わらず、機構側がそのようなことを(群馬高専側に)言っているのか?
櫻井課長:そうだ。
当会:見通しとして開示はいつごろだと言っているのか?
櫻井課長:新たな公開請求があった場合、1か月後までに開示するということになるため、それまでには開示手続きがとられることになると思う。
当会:ということは、どっちにしても1か月後まで開示時期を伸ばすつもりか? 当会から先日、開示が遅い場合には改めて開示請求をした方が早いとコメントしたことを逆手にとってギリギリ30日以内というのか?
櫻井課長:(当会の質問には答えずに)それで、(「校報」人事情報・弁護士費用情報に関する)諮問に対する答申はもう出ているから、5月29日が60日目なのでそれまでに通知を発出する予定。
当会:それは機構がそう言っているのか?
櫻井課長:そうだ。
当会:では、負担軽減と事務効率的な観点から、判決を受けてのアカハラ情報開示と答申を受けての「校報」人事情報・弁護士費用情報を同日開示してもらいたい。そうなると、6月の上半期ということになるので、そのうちいつか決めたい。
櫻井課長:それも追って機構と調整後連絡する。
当会:(「調整」を呪文のように唱えてひたすら遅延を試みていることに対して)いつまでも先送りを続けていることについては極めて遺憾だ。なお、先日申し入れたとおり、しかるべき形で、また場所で、群馬高専の責任者(山崎校長・副校長・事務部長等)から、学校としての謝罪と見解を開示の際当会に伝えてほしい。
櫻井課長:判決を真摯に受け止めて粛々と対応します、というのが回答だ。
当会:その言葉を、いつものB会議室で、群馬高専責任者から誠意をもって聞きたいと言っているのだが。
櫻井課長:こちら(群馬高専)の謝罪と見解は、今電話で申し上げたとおりで、これをもって回答とする。
当会:それで本件お仕舞いというのには無理がある。キチンとした形でしっかりと謝罪と見解を示すべきだ。
櫻井課長:いずれにしても、今申し上げた言葉がすべてだ。
■こうして、ミスの許されない公的処分で重大な瑕疵を起こし、あまつさえそれを堅持し、これまで当会にわたり1000日以上にわたって無駄な負担を強いてきたにも関わらず、謝罪や説明への当会からの口頭での要求については誠意など皆無の極めて辛辣な対応がなされました。
しかも、あいも変わらず高専機構との実態不明な「調整」をお題目にして徹底的に時間稼ぎをしてくる始末です。
雷に打たれても治らないとはまさにこのことだと当会は痛感しました。
■その後、5月25日に、高専機構の総務課に電話を掛けました。
当会から、「群馬高専の総務課長に、判決確定に伴う情報開示の時期について問い合わせたところ、機構からの連絡待ちだということだったが、その理解で間違いないか?」と伝えたところ、機構総務課の女性職員からは「現在、法務局に報告したりしておりもう少し時間がかかるのは事実なので、お待ちいただくことになる」とそれだけ返答されました。そこで、「あなたの経験に基づいた私見でも構わないので、いつ頃になれば開示されるのか、想定時期を教えてほしい」と聞いたところ、「遅くとも来月末までには……」と絞り出すように返事がありました。
■また、判決まわりの状況について確認すべく、同じく25日に東京高裁第9民事部の橋書記官に電話したところ、「本件はちょうど本日、原審の東京地裁に裁判資料・文書を差し戻したばかりなので、以降の窓口はそちらになる」との通知がありました。
2015年の初夏からずっと当会の頭を悩ませ続けてきたアカハラ情報不開示処分とそれを巡る闘いに終止符が打たれ、以前お伝えした西尾前校長の文科省定年退職もあわせて、群馬高専をめぐる問題は完全に新たな局面に入りました。高裁判決を受けて、一部高専関係者からは、「これでようやくスタートラインだ」との声も聞かれましたが、しかし群馬高専と高専機構からは、「スタートラインすらも踏ませたくない」という強い気迫を感じます。
とりあえず並行して、当会としては、一昨年や去年以降調査が凍結状態になっている各種事項についても、漸次追及を再開していく所存です。
【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】