■放射能汚染木材を大量に集荷し、チップにしてから、機械的に油圧プレスで脱水し、ボイラーに投入して燃焼させ、発生した高温高圧の蒸気でタービンを回すことで、発電機を駆動させて電気を起こし東電に販売するという東電グループ会社の筆頭である関電工の亡国事業=バイオマス発電施設設置計画は、事業者である関電工が排ガス量をごまかし、それを群馬県が鵜呑みにするという暴挙の結果、群馬県環境アセスメント条例の適用を受けないまま、既に2月4日以降、実質的な運転開始状態にありましたが、4月24日にとうとう開所式が行われました。その関連情報を群馬県に請求していたところ、先日開示されたので内容を紹介します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/c4/090e4389ba895b5217e4ea6f739fdaee.jpg)
↑関電工が行政関係者に送った案内状。↑
前橋バイオマス発電所の開所式については次のブログ記事をご覧ください。
〇2018年4月24日:東電の毒牙から赤城と県土を守れ!…ついに環境アセス不問で開所式を行った前橋バイオマス発電所の罪と罰↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2621.html
今回開示された情報一式は次のPDFを参照ください。
※PDF ⇒ jj.pdf
開示された情報を見ると、関電工の案内状は4月2日には群馬県に届いていました。案内状のあて先は、知事の大澤正明、環境森林部長の須藤雅紀、環境森林部副部長の山崎信明で、往復はがきで出席・欠席の返事を求めていました。
それを受けて、環境森林部の林業振興課が、さっそく稟議にかけ、関電工の指示通りに4月4日に、部長が出席、知事、副部長が欠席の返事を出したことが分かりました。そして、林業振興課の武藤淳が、部長の運転手として参加したことも分かりました。
関電工としては、群馬県が制定している環境影響評価条例が定めている排ガス量が毎時4万立方メートルを遥かに超える燃焼能力を有する火力発電所であるにもかかわらず、特例措置として環境アセスメントを免除してくれた群馬県にはよほどの恩義を感じていたことでしょう。だから、こうして開所式には知事をはじめ、ルールを捻じ曲げてくれた環境政策課を擁する環境森林部のトップの部長に加えて、副部長までも招待しようとしたのでした。
しかし、地元県民の反対運動について少しは気にかけたかどうかは定かではありませんが、知事と副部長は欠席として、部長のみ出席として、祝宴となる「福豚の里 とんとん広場」での直会(なおらい)には不参加としたようです。しかし、わざわざ大澤知事名で次の内容の祝辞まで準備して、環境森林部長が代読し、関電工を喜ばせました。
*****祝辞*****
本日ここに、前橋バイオマス発電所完成披露式が盛大に挙行されるにあたり、心からお祝いを申し上げます。
前橋バイオマス発電所の完成を運転開始にあたり、これまでに発電所の建設に携わられた関係者の皆様の御尽力に深く敬意を表する次第であります。また、日頃から本件の森林・林業行政の推進にご理解とご協力を賜り、改めて感謝を申し上げます。
さて、低炭素社会の実現に向け、国を挙げて再生可能エネルギーの導入が進められる中で、県でも、豊富な水と森林資源を活用した再生可能エネルギーの普及啓発に積極的に取り組んでおります。
このような中で、前橋バイオマス発電所の完成は、県の環境エネルギー政策を後押しするだけでなく、これまで効率的に活用することのできなかった低質材の有効活用など、本件林業の振興とともに地域経済の活性化にも大きく寄与するものと期待しております。
ご承知のように本件の森林は、県土面積の3分の2を占め、県土の保全だけでなく首都圏の水瓶として大変重要な役割を担うなど、私たちの生活に欠くことのできない資源であるとともに貴重な財産でもあります。
県といたしましては、この貴重な財産である森林を適切に整備・保全するとともに、皆伐再造林一貫施業や木材の直送体制の推進、高性能林業機械の導入に取り組むなど、バイオマス発電所の運営に欠くことのできない森林資源の循環利用の促進を強化してまいります。
結びに、前橋バイオマス発電所が、地域のエネルギー拠点として、環境負荷の少ない持続可能な循環型社会づくりに寄与されますようご期待申し上げますとともに、御臨席の皆様の御健勝と御多幸を祈念申し上げ、お祝いの言葉といたします。
平成30年4月24日
群馬県知事 大澤正明
**********
■それにしても、役人とはこれほどまで歯の浮くような祝辞を、県土を放射能二次汚染にさらす事業者に対して「お祝いのことば」などとして発する非常識な行為がよくできるものだと感心させられます。
しかも、「祝辞」のなかで、皆伐を正当化して奨励する発言も含まれており、林業行政の本質を自ら歪めていることにも無頓着なありさまです。
■こうしたノー天気な群馬県のお役人ですので、祝辞の他にも、我々県民の血税を原資とする社会参加費からご祝儀を持参しているのではないかと懸念されます。
当会は引き続き、この前橋バイオマス発電施設の違法性・欺瞞性を法廷で追及していく所存です。
【5月24日追記】
5月23日の各紙に野生のコシアブラ、タラの芽より基準値超セシウムが検出され出荷自粛地域が多数出ているとの記事が掲載されています。これらの地域は、皮肉にも、バイオマス発電の燃料として供給されている地域と重なっています。(下記の群馬県HPの中の図-1、図-2を参照ください。)
(1)今回検出されたメカニズムは、地表近く堆積されたセシウムが樹木から吸い上げられ若葉、若芽に蓄積されたものと推定されること、いわゆる循環しているということが実証されています。
(2)県内の野生のコシアブラ、タラの芽の放射性物質分析を広範囲で実施したのは初めてのようです。
以上のことから、やはり、群馬県の間伐材はこれからも放射能汚染され続けてゆくことが分かります。当会が危惧していたことが、将来的にずっと起きてゆくことが懸念されます。
それにしても、前橋バイオマス発電所については、林業振興に寄与するなどとしながら、同じ林業振興課が「放射性物質のセシウムで野生のコシアブラやタラノメなどの植物が汚染されているから食べないように」と舌の根も乾かないうちに矛盾したことを県民に発信し続けていることです。まさに群馬県お得意の二枚舌行政の証左と言えるでしょう。
**********※群馬県HP「報道提供資料・林業振興課(きのこ普及室)」
【5月22日】野生の「コシアブラ」及び野生の「タラノメ」の出荷自粛要請について(林業振興課)
県は、県内に生育しているコシアブラ(野生)及びタラノメ(野生)を採取し、モニタリング検査を実施しました。この結果、以下の市町村(対象区域)で採取したものから、基準値(100Bq/kg)を超える放射性セシウムが検出されました。
よって、本日付で該当市町村及び関係者に対し、対象区域で採取したコシアブラ(野生)及びタラノメ(野生)を流通させないよう、出荷自粛を要請するとともに、自家消費に関する注意喚起を行いました。
1 出荷自粛要請の内容
・要請日:平成30年5月22日
出荷自粛要請の内容一覧
品目:コシアブラ(野生)
市町村・対象区域
1 前橋市・旧富士見村(※注)
2 沼田市・全域
3 渋川市・旧伊香保町(※注)
4 藤岡市・旧藤岡市(※注)
5 みどり市・旧(勢)東村(※注)
6 下仁田町・全域
7 中之条町・全域
8 長野原町・全域
9 嬬恋村・全域
10 草津町・全域
11 片品村・全域
12 川場村・全域
計 12市町村(区域)
品目:タラノメ(野生)
市町村・対象区域
1 前橋市・旧富士見村(※注)
2 沼田市・旧利根村(※注)
3 渋川市・旧渋川市(※注)
7 中之条町・旧中之条町(※注)
12 川場村・全域
計 5市町村(区域)
※注 旧市町村など地理的範囲が明確で、市町村の一部で基準値超過があった場合は、旧市町村単位での出荷自粛要請としました。
2 県の対応
「コシアブラ(野生)」及び「タラノメ(野生)」については、出荷自粛対象区域内のものが出荷されないよう、直売所等の指導を徹底します。
「野生の山菜類」については、放射性物質検査を実施し、基準値以下であることを確認してから出荷販売を行うよう改めて注意喚起し、直売所等への巡回指導を強化します。
自生のある地域では、今回検体が採取できなかった地域も含め、来年度以降も計画的にニタリング検査を実施します。特に、出荷自粛要請を行った地域については、複数の検体を採取し、安定的に基準値を下回るまで検査を継続します。
3 県モニタリング検査結果
県モニタリング検査結果(別紙1,別紙2):PDF ⇒ 100065308jo.pdf
【参考】
山菜類は、「野生」と「栽培」に区分されています。
自粛の対象は「野生」のもので「栽培品」ではありませんので御注意ください。
「栽培」とは、肥培管理(施肥、防除、水やり、中耕等を総合的に管理)により安全管理されたものを指し、それ以外のものは「野生」の扱いとなります。
県内の「コシアブラ(野生)」及び「タラノメ(野生)」の出荷自粛状況は図-1、図-2のとおりです。
図-1 県内の「コシアブラ(野生)」出荷自粛状況:PDF ⇒ 100065322rvauolp.pdf
図-2 県内の「タラノメ(野生)」出荷自粛状況:PDF ⇒ 100065312olq.pdf
**********上毛新聞2018年4月21日
野生のタラノメ セシウム基準超 吉岡で採取の3検体 県が注意呼び掛け
群馬県吉岡町内で採取した野生のタラノメについて、県きのこ普及室は20日、モニタリング検査の結果、基準値(1キログラム当たり100ベクレル)を超える放射性セシウムが検出されたと発表した。県は同日付で、吉岡町と関係者に出荷自粛の要請と自家消費への注意を呼び掛けた。県産の野生のタラノメから基準値を超える放射性物質が検出されるのは、2013年4月以来5年ぶり。
同室によると、厚生労働省から11日、同町産の野生のタラノメから基準値を超える放射性物質が検出されたと県に情報提供があった。県が13、17の両日に検査したところ、17日に3検体から1キログラム当たり110~200ベクレルの放射性セシウムを検出した。
自粛を要請したのは野生のタラノメで、栽培品は該当しない。県内では現在、高崎市の旧倉渕村の野生のタラノメについて、出荷自粛の要請が続いている。同室は「野生のタラノメのモニタリング検査を県下全域に拡大し、計画的に実施していきたい」としている。
**********NHK News Web 2018年05月22日23時07分
群馬 NEWS WEB
山菜から放射性物質出荷自粛要請
県内の12の市町村で山などに自生している山菜から国の基準値を超える放射性物質が検出され、県は22日、これらの市町村に対して出荷の自粛を要請しました。
先月、吉岡町でとれた山菜のタラノメから国の基準値を超える放射性物質が検出されたことを受けて、県は、県内全域で山などに自生しているタラノメとコシアブラを採取し、モニタリング検査を行いました。
その結果、タラノメは5つの市町村で国の基準値を超える放射性セシウムが検出され、県は22日、前橋市と沼田市、それに渋川市と中之条町のそれぞれ一部の地域と、川場村の全域について出荷を自粛するよう要請しました。
また、コシアブラは、12の市町村で国の基準値を超える放射性セシウムが検出され、県は、前橋市と渋川市、藤岡市、みどり市のそれぞれ一部の地域と、沼田市と下仁田町中之条町、長野原町、嬬恋村、草津町、片品村、それに川場村の全域について、出荷を自粛するよう要請しました。
県は、この地域でとれたタラノメとコシアブラは販売しないよう指導するとともに、野生の山菜については、放射性物質の検査をして基準値以下であることを確認したうえで販売するよう、直売所などに指導を強化することにしています。
**********
【5月25日追記】
当会に寄せられた情報によりますと、みなかみ町のコシアブラが5年前に出荷自粛となったのに、他の地域の調査をしていなかったという経緯があるようです。まさに、ユデガエル同然の行政の「怠慢」ということに尽きます。
【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/c4/090e4389ba895b5217e4ea6f739fdaee.jpg)
↑関電工が行政関係者に送った案内状。↑
前橋バイオマス発電所の開所式については次のブログ記事をご覧ください。
〇2018年4月24日:東電の毒牙から赤城と県土を守れ!…ついに環境アセス不問で開所式を行った前橋バイオマス発電所の罪と罰↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2621.html
今回開示された情報一式は次のPDFを参照ください。
※PDF ⇒ jj.pdf
開示された情報を見ると、関電工の案内状は4月2日には群馬県に届いていました。案内状のあて先は、知事の大澤正明、環境森林部長の須藤雅紀、環境森林部副部長の山崎信明で、往復はがきで出席・欠席の返事を求めていました。
それを受けて、環境森林部の林業振興課が、さっそく稟議にかけ、関電工の指示通りに4月4日に、部長が出席、知事、副部長が欠席の返事を出したことが分かりました。そして、林業振興課の武藤淳が、部長の運転手として参加したことも分かりました。
関電工としては、群馬県が制定している環境影響評価条例が定めている排ガス量が毎時4万立方メートルを遥かに超える燃焼能力を有する火力発電所であるにもかかわらず、特例措置として環境アセスメントを免除してくれた群馬県にはよほどの恩義を感じていたことでしょう。だから、こうして開所式には知事をはじめ、ルールを捻じ曲げてくれた環境政策課を擁する環境森林部のトップの部長に加えて、副部長までも招待しようとしたのでした。
しかし、地元県民の反対運動について少しは気にかけたかどうかは定かではありませんが、知事と副部長は欠席として、部長のみ出席として、祝宴となる「福豚の里 とんとん広場」での直会(なおらい)には不参加としたようです。しかし、わざわざ大澤知事名で次の内容の祝辞まで準備して、環境森林部長が代読し、関電工を喜ばせました。
*****祝辞*****
本日ここに、前橋バイオマス発電所完成披露式が盛大に挙行されるにあたり、心からお祝いを申し上げます。
前橋バイオマス発電所の完成を運転開始にあたり、これまでに発電所の建設に携わられた関係者の皆様の御尽力に深く敬意を表する次第であります。また、日頃から本件の森林・林業行政の推進にご理解とご協力を賜り、改めて感謝を申し上げます。
さて、低炭素社会の実現に向け、国を挙げて再生可能エネルギーの導入が進められる中で、県でも、豊富な水と森林資源を活用した再生可能エネルギーの普及啓発に積極的に取り組んでおります。
このような中で、前橋バイオマス発電所の完成は、県の環境エネルギー政策を後押しするだけでなく、これまで効率的に活用することのできなかった低質材の有効活用など、本件林業の振興とともに地域経済の活性化にも大きく寄与するものと期待しております。
ご承知のように本件の森林は、県土面積の3分の2を占め、県土の保全だけでなく首都圏の水瓶として大変重要な役割を担うなど、私たちの生活に欠くことのできない資源であるとともに貴重な財産でもあります。
県といたしましては、この貴重な財産である森林を適切に整備・保全するとともに、皆伐再造林一貫施業や木材の直送体制の推進、高性能林業機械の導入に取り組むなど、バイオマス発電所の運営に欠くことのできない森林資源の循環利用の促進を強化してまいります。
結びに、前橋バイオマス発電所が、地域のエネルギー拠点として、環境負荷の少ない持続可能な循環型社会づくりに寄与されますようご期待申し上げますとともに、御臨席の皆様の御健勝と御多幸を祈念申し上げ、お祝いの言葉といたします。
平成30年4月24日
群馬県知事 大澤正明
**********
■それにしても、役人とはこれほどまで歯の浮くような祝辞を、県土を放射能二次汚染にさらす事業者に対して「お祝いのことば」などとして発する非常識な行為がよくできるものだと感心させられます。
しかも、「祝辞」のなかで、皆伐を正当化して奨励する発言も含まれており、林業行政の本質を自ら歪めていることにも無頓着なありさまです。
■こうしたノー天気な群馬県のお役人ですので、祝辞の他にも、我々県民の血税を原資とする社会参加費からご祝儀を持参しているのではないかと懸念されます。
当会は引き続き、この前橋バイオマス発電施設の違法性・欺瞞性を法廷で追及していく所存です。
【5月24日追記】
5月23日の各紙に野生のコシアブラ、タラの芽より基準値超セシウムが検出され出荷自粛地域が多数出ているとの記事が掲載されています。これらの地域は、皮肉にも、バイオマス発電の燃料として供給されている地域と重なっています。(下記の群馬県HPの中の図-1、図-2を参照ください。)
(1)今回検出されたメカニズムは、地表近く堆積されたセシウムが樹木から吸い上げられ若葉、若芽に蓄積されたものと推定されること、いわゆる循環しているということが実証されています。
(2)県内の野生のコシアブラ、タラの芽の放射性物質分析を広範囲で実施したのは初めてのようです。
以上のことから、やはり、群馬県の間伐材はこれからも放射能汚染され続けてゆくことが分かります。当会が危惧していたことが、将来的にずっと起きてゆくことが懸念されます。
それにしても、前橋バイオマス発電所については、林業振興に寄与するなどとしながら、同じ林業振興課が「放射性物質のセシウムで野生のコシアブラやタラノメなどの植物が汚染されているから食べないように」と舌の根も乾かないうちに矛盾したことを県民に発信し続けていることです。まさに群馬県お得意の二枚舌行政の証左と言えるでしょう。
**********※群馬県HP「報道提供資料・林業振興課(きのこ普及室)」
【5月22日】野生の「コシアブラ」及び野生の「タラノメ」の出荷自粛要請について(林業振興課)
県は、県内に生育しているコシアブラ(野生)及びタラノメ(野生)を採取し、モニタリング検査を実施しました。この結果、以下の市町村(対象区域)で採取したものから、基準値(100Bq/kg)を超える放射性セシウムが検出されました。
よって、本日付で該当市町村及び関係者に対し、対象区域で採取したコシアブラ(野生)及びタラノメ(野生)を流通させないよう、出荷自粛を要請するとともに、自家消費に関する注意喚起を行いました。
1 出荷自粛要請の内容
・要請日:平成30年5月22日
出荷自粛要請の内容一覧
品目:コシアブラ(野生)
市町村・対象区域
1 前橋市・旧富士見村(※注)
2 沼田市・全域
3 渋川市・旧伊香保町(※注)
4 藤岡市・旧藤岡市(※注)
5 みどり市・旧(勢)東村(※注)
6 下仁田町・全域
7 中之条町・全域
8 長野原町・全域
9 嬬恋村・全域
10 草津町・全域
11 片品村・全域
12 川場村・全域
計 12市町村(区域)
品目:タラノメ(野生)
市町村・対象区域
1 前橋市・旧富士見村(※注)
2 沼田市・旧利根村(※注)
3 渋川市・旧渋川市(※注)
7 中之条町・旧中之条町(※注)
12 川場村・全域
計 5市町村(区域)
※注 旧市町村など地理的範囲が明確で、市町村の一部で基準値超過があった場合は、旧市町村単位での出荷自粛要請としました。
2 県の対応
「コシアブラ(野生)」及び「タラノメ(野生)」については、出荷自粛対象区域内のものが出荷されないよう、直売所等の指導を徹底します。
「野生の山菜類」については、放射性物質検査を実施し、基準値以下であることを確認してから出荷販売を行うよう改めて注意喚起し、直売所等への巡回指導を強化します。
自生のある地域では、今回検体が採取できなかった地域も含め、来年度以降も計画的にニタリング検査を実施します。特に、出荷自粛要請を行った地域については、複数の検体を採取し、安定的に基準値を下回るまで検査を継続します。
3 県モニタリング検査結果
県モニタリング検査結果(別紙1,別紙2):PDF ⇒ 100065308jo.pdf
【参考】
山菜類は、「野生」と「栽培」に区分されています。
自粛の対象は「野生」のもので「栽培品」ではありませんので御注意ください。
「栽培」とは、肥培管理(施肥、防除、水やり、中耕等を総合的に管理)により安全管理されたものを指し、それ以外のものは「野生」の扱いとなります。
県内の「コシアブラ(野生)」及び「タラノメ(野生)」の出荷自粛状況は図-1、図-2のとおりです。
図-1 県内の「コシアブラ(野生)」出荷自粛状況:PDF ⇒ 100065322rvauolp.pdf
図-2 県内の「タラノメ(野生)」出荷自粛状況:PDF ⇒ 100065312olq.pdf
**********上毛新聞2018年4月21日
野生のタラノメ セシウム基準超 吉岡で採取の3検体 県が注意呼び掛け
群馬県吉岡町内で採取した野生のタラノメについて、県きのこ普及室は20日、モニタリング検査の結果、基準値(1キログラム当たり100ベクレル)を超える放射性セシウムが検出されたと発表した。県は同日付で、吉岡町と関係者に出荷自粛の要請と自家消費への注意を呼び掛けた。県産の野生のタラノメから基準値を超える放射性物質が検出されるのは、2013年4月以来5年ぶり。
同室によると、厚生労働省から11日、同町産の野生のタラノメから基準値を超える放射性物質が検出されたと県に情報提供があった。県が13、17の両日に検査したところ、17日に3検体から1キログラム当たり110~200ベクレルの放射性セシウムを検出した。
自粛を要請したのは野生のタラノメで、栽培品は該当しない。県内では現在、高崎市の旧倉渕村の野生のタラノメについて、出荷自粛の要請が続いている。同室は「野生のタラノメのモニタリング検査を県下全域に拡大し、計画的に実施していきたい」としている。
**********NHK News Web 2018年05月22日23時07分
群馬 NEWS WEB
山菜から放射性物質出荷自粛要請
県内の12の市町村で山などに自生している山菜から国の基準値を超える放射性物質が検出され、県は22日、これらの市町村に対して出荷の自粛を要請しました。
先月、吉岡町でとれた山菜のタラノメから国の基準値を超える放射性物質が検出されたことを受けて、県は、県内全域で山などに自生しているタラノメとコシアブラを採取し、モニタリング検査を行いました。
その結果、タラノメは5つの市町村で国の基準値を超える放射性セシウムが検出され、県は22日、前橋市と沼田市、それに渋川市と中之条町のそれぞれ一部の地域と、川場村の全域について出荷を自粛するよう要請しました。
また、コシアブラは、12の市町村で国の基準値を超える放射性セシウムが検出され、県は、前橋市と渋川市、藤岡市、みどり市のそれぞれ一部の地域と、沼田市と下仁田町中之条町、長野原町、嬬恋村、草津町、片品村、それに川場村の全域について、出荷を自粛するよう要請しました。
県は、この地域でとれたタラノメとコシアブラは販売しないよう指導するとともに、野生の山菜については、放射性物質の検査をして基準値以下であることを確認したうえで販売するよう、直売所などに指導を強化することにしています。
**********
【5月25日追記】
当会に寄せられた情報によりますと、みなかみ町のコシアブラが5年前に出荷自粛となったのに、他の地域の調査をしていなかったという経緯があるようです。まさに、ユデガエル同然の行政の「怠慢」ということに尽きます。
【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】