原爆投下の惨状 克明に
- 8月4~10日 宝塚で「ひろしま」上映
原爆投下直後の惨状を克明に描いた映画「ひろしま」(1953年、関川秀雄監督)が8月4~10日、宝塚市のミニシアター「シネ・ピピア」で上映される。
広島で被爆した子どもたちの文集「原爆の子~広島の少年少女のうったえ」を基にし、全国の教職員の寄付で制作された。
広島市出身で宝塚歌劇団員だった月丘夢路さんや、岡田英次さん、山田五十鈴さんらが出演。被爆者を含む延べ8万8000人の市民がエキストラとして参加し、原爆投下後の救護所や水を求める人で埋まった太田川の様子、戦後の被爆者の苦しみを再現した。
1955年にベルリン国際映画祭で長編映画賞を受けたが、「反米的」などの理由で当時は上映の機会が限られた。6年前に映像を鮮明にしたデジタル化を終え、制作から70年を迎えた今年、全国で公開している。
「ひろしま」の上映活動を続ける映画プロデューサーの小林開さん(50)は、祖父がこの作品の監督補佐を務めたといい、「犠牲者への鎮魂や原爆被害を風化させたくないという願いを込めて多くの市民が映画にかかわり、その思いがスクリーンににじんでいる」と話している。
シネ・ピピアでの上映は各日午前10時から。このほか、戦争映画特集として▽「雪道」(8月3日まで)▽「父と 暮 せば」(11~17日)▽「ひまわり」(11~24日)▽「島守の塔」(18~24日)――をスクリーンにかける。問い合わせはシネ・ピピア(0797・87・3565)へ。
私が10歳ごろ、学校で見た、原爆の映画だろうか?
印象が強烈で、歌も覚えている。でも、その後この映画はどこかへ行ったのか?
一度も、再度、見ることはなかった。どうしてだろうかと思っていたが、上記のような理由だったのか?
『故郷の街焼かれ
身寄りの骨埋めし
焼け土に
今は白い花咲く
ああ
許すまじ原爆を
二度と許すまじ原爆を
我らの街に』
今も歌える原爆の歌、私の戦争体験となる。終戦は昭和20年8月。私、まだ2歳だった。