温泉クンの旅日記

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猿ヶ京温泉(2)

2014-04-20 | 温泉エッセイ
  <温泉旅籠(2)>

 三国街道沿いに建つこの旅籠の創業は江戸時代の享保の頃というから、八代将軍徳川吉宗の時代で、その当時は「丸一屋」と呼ばれていたそうである。享保は千七百十六年から三十年あたりだから、今から三百年以上前のことで、いかにも歴史の深い宿なのだ。



 ひばの内風呂を切り上げると、次に大理石造りの露天風呂に向かい身をゆっくり沈める。



(歴史ある宿だからなあ、大理石はちょっと・・・)
 古材を使った建物の趣を考えると、大理石造りはいかにもそぐわない気がする。ここも、ひばの浴槽のほうがしっくりくる感じである。

 さて、次の風呂は万葉の湯へ行ってみよう。



 万葉亭の玄関を入る。
 左手の奥に貸切の浴室がふたつある。右手の浴室に使用中の札があったので、まずは左の浴室からだ。



 ところで、どの浴室にもオレンジ、レモン、ラベンダー、ローズマリーなど、天然エッセンシャルオイルを加えたナチュラルアロマソープが十本ちかく置かれているので、女性にはきっと喜ばれるだろう。

 隣の浴室からの声が消えたので、時間を見計らって切り上げた。着替えて浴室を出ると隣の浴室前に設置してあるマッサージ機をカップルが使ってくつろいでいたので、チャンスである。続いてもうひとつ入浴することにした。



 万葉亭の脇にもう二つ貸切風呂が残っている。
 こうなれば毒皿の状態だ。ええい、面倒だ。残りのふたつの貸切風呂もこの際全部はいってしまおう。



 赤と黒、両方とも湯船に注ぐお湯は蔵の湯と同じ無色透明でやわらかい天然温泉なのだが、浴槽の内側に遠赤外線・ラジウム線を放出するタイルが張ってある温泉だ。
 ラジウム温泉は重曹泉、硫黄泉などと共に三大美肌の湯とも呼ばれ、お湯に含まれる成分が肌の老化防止にも効果がある。

 まずは突きあたりの「黒の湯」。





 ラジウム混じりの湯気に包まれて、ついに汗が出始めた。
 そして、いよいよ最後の「赤の湯」だ。





 赤の湯、黒の湯の両方とも季節が良ければ広い窓を開け放し、露天風の雰囲気に変えられる。
 三朝温泉もそうだが、ラジウム系の温泉はなぜか汗が噴き出てとまらなくなる。というか、一気に六つも入ればそうなるのも必定か。

 まったく、あいかわらず命知らずの温泉好きだ。
 自動販売機があったので珍しく冷たいビールとミネラルウォーターを買って、部屋に戻って水分補給してから夕食まで炬燵でゆっくりすることにした。


  ― 続く ―


  →「温泉旅籠(1)」の記事はこちら
  →「続・三朝温泉(1)」の記事はこちら
  →「続・三朝温泉(2)」の記事はこちら


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