<佐原の町並みを歩く(2)>
さて、蕎麦を二枚食べて腹は一杯になったので腹ごなしに歩く。
町を歩いていて電柱などの住所表記をみると「佐原」の文字を見かけない。それもそのはずで、水郷佐原はもともと「佐原市」であったのが、十年前の2006年3月に香取郡栗源町、小見川町、山田町と合併して現在の「香取市」となっていたのだ。旅前にあまり知識を入れないにしても勉強不足過ぎたかと反省する。
忠敬橋まで戻り、右の小野川沿いの南側(上流)に折れる。
川沿いには、江戸のころより水運を利用して栄えた往時の面影が残っている。
風情のある短い木造の橋があって、橋の中ほどに佇みしばし川の風景を眺める。
(あの浮かんでいるのは、川を遊覧するサッパ舟というやつだろうか・・・)
柳のある川の旅情たっぷりの景色に、ふと城崎温泉を思いだす・・・。
「!?」
すぐ間近でいきなり滝のような水音が沸き起こりギョッとする。なんだ、なにが始まったのだ。
橋の下から轟音が生じているようで、覗きこむと橋から大量の水が川面に迸り落ちていた。
なかなか面白い見もので、足を止めて放水が止むまで飽きずに眺めてしまった。
樋橋を渡った「伊能忠敬旧宅」前に、「樋橋(とよはし)」の丁寧な説明書きがあった。
『「樋橋」は、江戸時代の初期、佐原村の灌漑用水を東岸から西岸に送るため、木製の大きな樋をつくり小野川に架けられたものです。
もともとこの橋は、人を渡すためにつくられたものではなく、後に大樋を箱型につくり丸太の手摺を付け、板を敷いて、人が渡れるようになりました。
橋の名は、大樋でつくられたので樋橋といい、また大樋から水がジャージャーと流れ落ちていたので、「ジャージャー橋」とも呼ばれました。
昭和に入り、コンクリート製となり、現在の橋は平成四年に架け替えられたものです。』
この樋橋の放水は、観光客はいかにも喜びそうな仕掛けである。
(なんだ、この東京バンドワゴンてのは・・・いったいなんの店だろう)
わたしはまったく知らなかったが、いまから数年前(2013年10月から12月まで)に放送されたテレビドラマ「東京バンドワゴン~下町大家族物語」の撮影で、あろうことか佐原なのに東京下町の老舗古本屋として使われた、伊能忠敬の十七代目経営のカフェ「珈琲 遅歩庵(ちぶあん) いのう」だ。撮影はカフェの営業終わってから行われたそうだ。
わたしの目当てであった、このカフェの斜め前にある「伊能忠敬記念館」は空調工事中ということで残念ながら休館していた。残念だがこれは素直に諦めるしかない。
― 続く ―
→「佐原の町並みを歩く(1)」の記事はこちら
→「城崎温泉・夕景」の記事はこちら
→「佐原、超老舗の黒切蕎麦」の記事はこちら
さて、蕎麦を二枚食べて腹は一杯になったので腹ごなしに歩く。
町を歩いていて電柱などの住所表記をみると「佐原」の文字を見かけない。それもそのはずで、水郷佐原はもともと「佐原市」であったのが、十年前の2006年3月に香取郡栗源町、小見川町、山田町と合併して現在の「香取市」となっていたのだ。旅前にあまり知識を入れないにしても勉強不足過ぎたかと反省する。
忠敬橋まで戻り、右の小野川沿いの南側(上流)に折れる。
川沿いには、江戸のころより水運を利用して栄えた往時の面影が残っている。
風情のある短い木造の橋があって、橋の中ほどに佇みしばし川の風景を眺める。
(あの浮かんでいるのは、川を遊覧するサッパ舟というやつだろうか・・・)
柳のある川の旅情たっぷりの景色に、ふと城崎温泉を思いだす・・・。
「!?」
すぐ間近でいきなり滝のような水音が沸き起こりギョッとする。なんだ、なにが始まったのだ。
橋の下から轟音が生じているようで、覗きこむと橋から大量の水が川面に迸り落ちていた。
なかなか面白い見もので、足を止めて放水が止むまで飽きずに眺めてしまった。
樋橋を渡った「伊能忠敬旧宅」前に、「樋橋(とよはし)」の丁寧な説明書きがあった。
『「樋橋」は、江戸時代の初期、佐原村の灌漑用水を東岸から西岸に送るため、木製の大きな樋をつくり小野川に架けられたものです。
もともとこの橋は、人を渡すためにつくられたものではなく、後に大樋を箱型につくり丸太の手摺を付け、板を敷いて、人が渡れるようになりました。
橋の名は、大樋でつくられたので樋橋といい、また大樋から水がジャージャーと流れ落ちていたので、「ジャージャー橋」とも呼ばれました。
昭和に入り、コンクリート製となり、現在の橋は平成四年に架け替えられたものです。』
この樋橋の放水は、観光客はいかにも喜びそうな仕掛けである。
(なんだ、この東京バンドワゴンてのは・・・いったいなんの店だろう)
わたしはまったく知らなかったが、いまから数年前(2013年10月から12月まで)に放送されたテレビドラマ「東京バンドワゴン~下町大家族物語」の撮影で、あろうことか佐原なのに東京下町の老舗古本屋として使われた、伊能忠敬の十七代目経営のカフェ「珈琲 遅歩庵(ちぶあん) いのう」だ。撮影はカフェの営業終わってから行われたそうだ。
わたしの目当てであった、このカフェの斜め前にある「伊能忠敬記念館」は空調工事中ということで残念ながら休館していた。残念だがこれは素直に諦めるしかない。
― 続く ―
→「佐原の町並みを歩く(1)」の記事はこちら
→「城崎温泉・夕景」の記事はこちら
→「佐原、超老舗の黒切蕎麦」の記事はこちら
昨年、千葉方面へのツーリングの際、足を延ばして訪れましたよ。
通称「じゃあじゃあ橋」としか記憶にありませんが、この水が落下する橋のたもとから、小さな手漕ぎの遊覧船(?)に乗れた事を思い出しました。
川沿いの路地(?)に広がる、ノスタルジックなたたずまいでした。
大変懐かしく拝読させていただきました。
ありがとうございました。
房総ネタはROMらずにすぐに反応いただきましてありがたき幸せです。
しかし、にゃあ様のツーリングのテリトリーもなかなか広範囲ですね。
たしかにジャージャー橋のたもとで「こたつ舟」が客待ちしていましたが、他に客がいなかったのでパスしてしまいました。
佐原は初夏のころが一番と聞きましたので、再訪したときにサッパ舟に乗ってみようかと思っております。