温泉クンの旅日記

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宮城、松島温泉(2)

2022-08-21 | 温泉エッセイ
  <宮城、松島温泉(2)>

 遊覧船を降りてから宿に連絡すると、すぐに迎えにいくとの嬉しい返事であった。
 宿のマイクロバスは遊覧船のレストハウスでわたしを拾うと、近くの仙石線「松島海岸駅」のロータリーでカップルひと組を乗せ、宿へとんぼ返りで戻る。
 見覚えのあるコンビニのところで右折したので、頭のなかで東北本線の「松島駅」と宿との地図を素早く作成し、記憶する。

 

(うーん、なんか「ホテル壮観」って、思ったより豪勢なホテルじゃないの・・・)
 素早い送迎にも好感を覚えていたので、かなり気分が揚がる。部屋数百室以上(133室)を有する、大箱のホテルである。松島は高級なホテルが多いのだが、この宿は二食付きで一泊がお手頃な12,000円である。
 右折してホテルの敷地に入り、広くとられたアプローチをぐるりと廻って車寄せに横付けした。
 フロントでチェックイン手続きをし、鍵を受取ると、教えられた道順を辿り部屋に向かった。

 

 

 用意されていた部屋は、喫煙できる広いツインで、気分はさらに高揚する。
 いつもだったら大浴場にすっ飛んでいくのだが、こんなに遅いチェックインでいまさら慌ててもしょうがない。
 浴衣に着替えて楽になると、とりあえず窓際に設置された応接セットでゆったり一服する。

 

 ロビーを通り大浴場に向かっている途中で、中庭への出口をみつけたので出てみることにした。
 海に向かって低層階の客室棟が中庭をコノ字型に囲こんでいて、かなり広い。

 

 

(ふむ・・・ということは、一定階数以上の限られた部屋だけが「壮観な景色」がみられるということか・・・)
 となれば、わたしのツイン部屋からの景色にも不満はないな、と納得して大浴場へ。時間的には、もう夕食時間が始まっているのできっと空いているだろう。
 それほど期待はしていない松島温泉だが、根っからの温泉好きなので、悲しいかなやはり血は騒いでしまう。

 海岸ぺりにありがちな、いかにもありふれた温泉だが、苦手な船で人知れず厭な汗をかいたのでとにかくありがたい。

 

 まずは、たっぷりの掛け湯を浴びる。
 身を沈めていくと、騒いでいた血が、満腹した猫のように静まっていく。

 松島温泉の歴史は、すこぶる若い。2007年に「仙台急行」が初めて天然温泉の発掘に成功、次いで2008年にも「松島一の坊」が発掘に成功と続いた。
 そして2009年3月、マルエイグループが経営する「ホテル壮観」が敷地内の地下1500mで温泉掘削成功した。温泉の泉温54.8度、湯量は毎分180リットル、泉質はナトリウム-塩化物・硫酸塩泉で源泉名は「松島壮観の湯」と名付けられた。
 翌年の2010年10月から、現在の「大江戸温泉物語」が「ホテル壮観」の運営を引き受けている。

 露天風呂に行ってみたら先客が大勢いたので、あっさり諦めて、着替えて夕食会場にいくことにした。
 バイキングなので、混んだ料理を避けて空いている場所の料理ばかりをセレクト。アルコール類は席での注文ではなく、専用のコーナーまで行って申告して受け取ってくるスタイルであった。

 

 遊覧船の島めぐりを無事終えたことを祝し、独り乾杯をして夕食をスタートしたのだった。いまのところ、最後はカレーライスで締めようかと思っている。


  ― 続く ―


   →「宮城、松島温泉(1)」の記事はこちら

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