<読んだ本 2016年9月>
台風と秋雨前線でずっと雨ばかりだったが、三日前の日曜、朝降っていた雨が熄むと雲の切れ間から秋空が見えた。夕暮れも久方ぶりだ。
東海道ウォークは、いったいどないなってるんや。そういう質問があった。
昨年の夏に足の親指の爪一枚すべてをペロリと剥がしてから、一年掛かって漸く元通りになったがどうもまだ心もとない。だから、東海道ウォークの再開は残念ながらまだまだ先のことになりそうだ。
今月は長駆、山形の鶴岡にあるクラゲで有名な加茂水族館に行ってきた。
その帰りに新潟市内に寄り、地酒のマドレーヌをお土産として入手しようと思ったのだが運悪くその日の分はバラ一個を残して売り切れていた。せっかくなので、貴重な一個は買い求めて自分で食べた。
新潟には「湊屋藤助」、「八海山」、「菊水」などの銘酒を使ったケーキがさまざまある。
越後湯沢で、マドレーヌの代りに買い求めたのが「緑川」を使った地酒ケーキである。
試食したら極上に近いチーズケーキのようで、思わず十個を包んでもらってしまった。
昨年ころから、数少ないファン(?)からの貰いものを度々頂戴している。たいていは銘酒とか焼酎など酒類、酒のつまみなどが多いのだが、
これは、山葵風味の乾燥マグロの珍味である。辛味が効いて酒にジツに合う。
そしてメールに添付して送っていただいたのが「温泉クンのアバター」である。
帽子、眼鏡(運転用)、煙草(パイプ)、カメラ、パソコンと旅のアイテムをしっかり網羅している。いずれどこかで使わせてもらおうかと思っている。
さて、9月に読んだ本ですが今月はオイオイ頑張ったなあの9冊、累計で66冊でした。
1. ◎砦なき者 野沢尚 講談社文庫
2.○ステイ・ゴールド 野沢尚 幻冬舎文庫
3. ○雨降ノ山 居眠り磐音 江戸双紙六 佐伯泰英 双葉文庫
4. ○狐火ノ杜 居眠り磐音 江戸双紙七 佐伯泰英 双葉文庫
5. ○結婚前夜 野沢尚 読売新聞社
6. ○わが心のジェニファー 浅田次郎 小学館
7. ○呼人 野沢尚 講談社
8. ○朔風ノ岸 居眠り磐音 江戸双紙八 佐伯泰英 双葉文庫
9. ○水曜の情事 野沢尚 新潮社
今月も野沢尚ものを五冊読んでしまった。大好きなので全部◎印付けたいくらいだ。
「呼人」は「よひと」と読む。十二歳で肉体的な成長が停止してしまった主人公の人生の話だ。
『自分の限界を知らなかった頃、ぼくらは無敵だった。頑張ればどんな成功だって自分のものと信じて疑わなかった。』
懐かしい。わたしもたしかに十代の頃は冒険家、野球選手、漫画家、映画俳優など何にでもなれそうな気がしていた。
「砦なき者」。
報道番組「ナイン・トゥ・テン」。メディアが生んだ一人のカリスマの邪悪な正体に気づいたのは「砦」を追われたテレビマンだった。
『「報道に携わる人間には5W1Hだけじゃない、二つのFが必要なんだそうです」
「二つのF」・・・・・・?」
新聞記者出身の有川でも聞いたことがないのか。
「フォー・フームとフォー・ホワットです」森島が教えた。
「どこで」「いつ」「誰が」「何について」「なぜ」の5W、「どのような方法で」の1Hだけではなく、
真の報道には「FOR WHOM」と「FOR WHAT」が必要なのだ。(略)
誰のための報道なのか、何のための報道なのか、この明確。な意思によって客観報道を大きく踏み外すことになっても
構わない。無数にある真実から一人のマスコミ人の強烈な意思でたった一つを選び出すことが肝心なのだ。
それができた時、何かが変わり、誰かが変わり始める。』
ハラハラするストリーで、この番組観てみたかった。
「スティゴールド」は和製「STAND BY ME」だ。
記憶とか思い出についてのセリフが心にとまった。
『もしかしたら、記憶というのは時がたてばたつほど、詳しく、鮮やかになっていくものかもしれない。』
『例えば十のことを思い出そうとするとき、十の全てを一言でくくってしまえるような一つのイメージがある。
人の記憶とはえてしてそういうもので、自分の頭の中でではあえて十を語る必要はない。』
『思い出というものには、その人間の気持ちに応じて、さまざまな断片を淘汰してくれる不思議な能力が
備わっているかのようだ。』
最後に脚本「水曜日の情事」のセリフとナレーションから。
「サミュエル・バトラーという十九世紀のイギリスの作家がこう言ってるよ。強盗は『金か命か』と迫る。
女は『金も命も』と要求する」
「人間にとって最大の不幸は、昔幸福だったことである」
「古代ローマの詩人が、そんなことを言っている」
やっぱり、野沢は凄いなあとわたしは思う。生きていて欲しかった。もっと読みたかった。
→「読んだ本 2016年8月」の記事はこちら
台風と秋雨前線でずっと雨ばかりだったが、三日前の日曜、朝降っていた雨が熄むと雲の切れ間から秋空が見えた。夕暮れも久方ぶりだ。
東海道ウォークは、いったいどないなってるんや。そういう質問があった。
昨年の夏に足の親指の爪一枚すべてをペロリと剥がしてから、一年掛かって漸く元通りになったがどうもまだ心もとない。だから、東海道ウォークの再開は残念ながらまだまだ先のことになりそうだ。
今月は長駆、山形の鶴岡にあるクラゲで有名な加茂水族館に行ってきた。
その帰りに新潟市内に寄り、地酒のマドレーヌをお土産として入手しようと思ったのだが運悪くその日の分はバラ一個を残して売り切れていた。せっかくなので、貴重な一個は買い求めて自分で食べた。
新潟には「湊屋藤助」、「八海山」、「菊水」などの銘酒を使ったケーキがさまざまある。
越後湯沢で、マドレーヌの代りに買い求めたのが「緑川」を使った地酒ケーキである。
試食したら極上に近いチーズケーキのようで、思わず十個を包んでもらってしまった。
昨年ころから、数少ないファン(?)からの貰いものを度々頂戴している。たいていは銘酒とか焼酎など酒類、酒のつまみなどが多いのだが、
これは、山葵風味の乾燥マグロの珍味である。辛味が効いて酒にジツに合う。
そしてメールに添付して送っていただいたのが「温泉クンのアバター」である。
帽子、眼鏡(運転用)、煙草(パイプ)、カメラ、パソコンと旅のアイテムをしっかり網羅している。いずれどこかで使わせてもらおうかと思っている。
さて、9月に読んだ本ですが今月はオイオイ頑張ったなあの9冊、累計で66冊でした。
1. ◎砦なき者 野沢尚 講談社文庫
2.○ステイ・ゴールド 野沢尚 幻冬舎文庫
3. ○雨降ノ山 居眠り磐音 江戸双紙六 佐伯泰英 双葉文庫
4. ○狐火ノ杜 居眠り磐音 江戸双紙七 佐伯泰英 双葉文庫
5. ○結婚前夜 野沢尚 読売新聞社
6. ○わが心のジェニファー 浅田次郎 小学館
7. ○呼人 野沢尚 講談社
8. ○朔風ノ岸 居眠り磐音 江戸双紙八 佐伯泰英 双葉文庫
9. ○水曜の情事 野沢尚 新潮社
今月も野沢尚ものを五冊読んでしまった。大好きなので全部◎印付けたいくらいだ。
「呼人」は「よひと」と読む。十二歳で肉体的な成長が停止してしまった主人公の人生の話だ。
『自分の限界を知らなかった頃、ぼくらは無敵だった。頑張ればどんな成功だって自分のものと信じて疑わなかった。』
懐かしい。わたしもたしかに十代の頃は冒険家、野球選手、漫画家、映画俳優など何にでもなれそうな気がしていた。
「砦なき者」。
報道番組「ナイン・トゥ・テン」。メディアが生んだ一人のカリスマの邪悪な正体に気づいたのは「砦」を追われたテレビマンだった。
『「報道に携わる人間には5W1Hだけじゃない、二つのFが必要なんだそうです」
「二つのF」・・・・・・?」
新聞記者出身の有川でも聞いたことがないのか。
「フォー・フームとフォー・ホワットです」森島が教えた。
「どこで」「いつ」「誰が」「何について」「なぜ」の5W、「どのような方法で」の1Hだけではなく、
真の報道には「FOR WHOM」と「FOR WHAT」が必要なのだ。(略)
誰のための報道なのか、何のための報道なのか、この明確。な意思によって客観報道を大きく踏み外すことになっても
構わない。無数にある真実から一人のマスコミ人の強烈な意思でたった一つを選び出すことが肝心なのだ。
それができた時、何かが変わり、誰かが変わり始める。』
ハラハラするストリーで、この番組観てみたかった。
「スティゴールド」は和製「STAND BY ME」だ。
記憶とか思い出についてのセリフが心にとまった。
『もしかしたら、記憶というのは時がたてばたつほど、詳しく、鮮やかになっていくものかもしれない。』
『例えば十のことを思い出そうとするとき、十の全てを一言でくくってしまえるような一つのイメージがある。
人の記憶とはえてしてそういうもので、自分の頭の中でではあえて十を語る必要はない。』
『思い出というものには、その人間の気持ちに応じて、さまざまな断片を淘汰してくれる不思議な能力が
備わっているかのようだ。』
最後に脚本「水曜日の情事」のセリフとナレーションから。
「サミュエル・バトラーという十九世紀のイギリスの作家がこう言ってるよ。強盗は『金か命か』と迫る。
女は『金も命も』と要求する」
「人間にとって最大の不幸は、昔幸福だったことである」
「古代ローマの詩人が、そんなことを言っている」
やっぱり、野沢は凄いなあとわたしは思う。生きていて欲しかった。もっと読みたかった。
→「読んだ本 2016年8月」の記事はこちら
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