<読んだ本 2017年5月>
今月はジツに得難い体験をした。
旅雑誌の読者参加のコーナーに能天気なひとり旅の企画を応募したら、なんとこれがすんなり通ってしまったのである。
とんとん拍子で話が進み伊豆に旅にでたのだ。
ところがいざ取材旅となると、いろいろと枷が多くてまいった。女性読者が喜ぶところをとか、酒のつまみになるような土産も、筆者も映った画像もお願いしますなどと畳みかけてこられたのである。
喫茶店で二時間ぶりの一服をして軽くピザトースト、ちょっと足らないのでラーメン屋でカレーライスを食べた。
さて、腹は一杯になった。
(そういえば、たしかちょっとは観光もしてくださいとあったな・・・)
腹ごなしに伊東の街をぶらついていると<木下杢太郎記念館>を偶然みつけ、時間潰しに入ってみる。
随筆「伊豆伊東」で杢太郎は『伊東は小生の生まれた所で、もし大地も乳房というものがあるとしたら、小生に取ってはまさにそれです』と書いている。
『五足の靴が五個の人間を運んで東京を出た。五個の人間は皆ふわふわして落ち着かぬ仲間だ』の書き出しで始まる「五足の靴」は、与謝野鉄幹と当時まだ学生だった若き詩人の北原白秋、吉井勇、木下杢太郎、平野万理たちが九州西部をめぐる旅行記である。
天草や長崎で五足の靴の碑に出会っていたわたしには、杢太郎記念館はなにやら懐かしいものがあった。
この話、次回以降の「読んだ本」の記事に続く。
さて、5月に読んだ本ですが今月は6冊、年間累計で39冊でした。
1. ○春霞ノ乱 居眠り磐音 江戸双紙四十 佐伯泰英 双葉文庫
2. ◎青春の門 第六部 再起篇 五木寛之 講談社文庫
3.○青春の門 第七部 挑戦篇 五木寛之 講談社文庫
4. ○散華ノ刻 居眠り磐音 江戸双紙四十一 佐伯泰英 双葉文庫
5. ○木槿ノ賦 居眠り磐音 江戸双紙四十二 佐伯泰英 双葉文庫
6. ○徒然ノ冬 居眠り磐音 江戸双紙四十三 佐伯泰英 双葉文庫
少なめな冊数に思えるだろうが今月読んだ「青春の門」だが、どちらも文庫本二冊分以上たっぷりとあったのだ。
「青春の門 第七部 挑戦篇」。
歌手を目指す織江からの手紙で、織江の新譜の曲の売れ行きが順調なことを信介は知る。
『人間の運命って、わからないものですね。風が吹かなきゃ帆船は動きません。必死でがんばっても
だめなのです。それがいったん順風が吹きだすと、黙ってても船はすいすい走りだしてしまう。
いま、わたしの背中には風が当たっているようです。一生に一度しか訪れない幸運の女神が、
優しく背中を押してくれているのでしょうか。』
これって凄くわかるひとが多いのではあるまいか。
自分の背中に順風がまたびゅうびゅうと吹いて欲しいと願うのはわたしばかりではあるまい。
→「読んだ本 2017年4月」の記事はこちら
今月はジツに得難い体験をした。
旅雑誌の読者参加のコーナーに能天気なひとり旅の企画を応募したら、なんとこれがすんなり通ってしまったのである。
とんとん拍子で話が進み伊豆に旅にでたのだ。
ところがいざ取材旅となると、いろいろと枷が多くてまいった。女性読者が喜ぶところをとか、酒のつまみになるような土産も、筆者も映った画像もお願いしますなどと畳みかけてこられたのである。
喫茶店で二時間ぶりの一服をして軽くピザトースト、ちょっと足らないのでラーメン屋でカレーライスを食べた。
さて、腹は一杯になった。
(そういえば、たしかちょっとは観光もしてくださいとあったな・・・)
腹ごなしに伊東の街をぶらついていると<木下杢太郎記念館>を偶然みつけ、時間潰しに入ってみる。
随筆「伊豆伊東」で杢太郎は『伊東は小生の生まれた所で、もし大地も乳房というものがあるとしたら、小生に取ってはまさにそれです』と書いている。
『五足の靴が五個の人間を運んで東京を出た。五個の人間は皆ふわふわして落ち着かぬ仲間だ』の書き出しで始まる「五足の靴」は、与謝野鉄幹と当時まだ学生だった若き詩人の北原白秋、吉井勇、木下杢太郎、平野万理たちが九州西部をめぐる旅行記である。
天草や長崎で五足の靴の碑に出会っていたわたしには、杢太郎記念館はなにやら懐かしいものがあった。
この話、次回以降の「読んだ本」の記事に続く。
さて、5月に読んだ本ですが今月は6冊、年間累計で39冊でした。
1. ○春霞ノ乱 居眠り磐音 江戸双紙四十 佐伯泰英 双葉文庫
2. ◎青春の門 第六部 再起篇 五木寛之 講談社文庫
3.○青春の門 第七部 挑戦篇 五木寛之 講談社文庫
4. ○散華ノ刻 居眠り磐音 江戸双紙四十一 佐伯泰英 双葉文庫
5. ○木槿ノ賦 居眠り磐音 江戸双紙四十二 佐伯泰英 双葉文庫
6. ○徒然ノ冬 居眠り磐音 江戸双紙四十三 佐伯泰英 双葉文庫
少なめな冊数に思えるだろうが今月読んだ「青春の門」だが、どちらも文庫本二冊分以上たっぷりとあったのだ。
「青春の門 第七部 挑戦篇」。
歌手を目指す織江からの手紙で、織江の新譜の曲の売れ行きが順調なことを信介は知る。
『人間の運命って、わからないものですね。風が吹かなきゃ帆船は動きません。必死でがんばっても
だめなのです。それがいったん順風が吹きだすと、黙ってても船はすいすい走りだしてしまう。
いま、わたしの背中には風が当たっているようです。一生に一度しか訪れない幸運の女神が、
優しく背中を押してくれているのでしょうか。』
これって凄くわかるひとが多いのではあるまいか。
自分の背中に順風がまたびゅうびゅうと吹いて欲しいと願うのはわたしばかりではあるまい。
→「読んだ本 2017年4月」の記事はこちら
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます