〝大牟田市は平成25年(2013年)3月、三池炭鉱に関する人々の記憶を次世代に伝えてゆくことを目的に「炭鉱とくらしの記憶~エピソード集1」を作製しました。”(<はじめに>より)そして、今年の3月、「エピソード集2」が発行されました。大牟田の知人が送ってくださいました。その方の文も掲載されています。添えられたお手紙には「文中にも書いていますが、石炭が果たしている役割について理解を深めてほしい」とありました。送っていただきありがとうございます。ゆっくり読ませていただきます。
第1部は写真編、第2部は投稿編で社宅暮らし炭鉱の仕事などの外、<2-3、三川港炭じん爆発事故>には事故の状況や救助活動、当時の思いが綴られています。<2-5炭鉱の歌>には「エピソード集1」で取り上げられていた「新生三池の歌」(S22年ごろ)や「増産音頭」(S19年ごろ)、「増炭三池の歌」、「炭鉱シャンソン」の歌詞や作られたいきさつなども紹介されています。原田代輔氏の作詞には「匂う朝雲 昇る旭に かざす自由の旗高く 平和三池の夜が明けりゃ 鐘が鳴る鳴る 鐘が鳴る鳴る 出発だ」(「新生三池の歌」の一番より)とあり、 戦後の喜びが歌に込められ希望に満ち満ちています。
第3部は<三池炭鉱の歴史を未来へー子供たちが見た近代化遺産>です。平成25年から実施されている小6年生のバス見学会の感想が収録されています。
第4部は<世界遺産登録に向けて>です。取り組みの4事例が紹介されています。1つは「子どもボランティアガイド養成」など<教育、次世代への継承>、2つは「関連遺産施設の清掃」など<地域との協働>、3つは「大牟田建設協のボランティア」など<団体との協働>、4つは、<近代化産業を活用したまちづくり協議会の設置>です。
清掃活動では1回目、ゴミ袋420袋、2tトラック4台分、2回目はゴミ袋1700枚 粗大ごみ量約210t(パッカー車70台分)とP87に記録があります。皆さんの働きで、ごみや草に埋もれていた<遺産>が掘り起こされ、「宝」になったことが分かります。