・・・相変わらず古代の日本史関連の本を読んでいます。
・・・現在、政治家の世襲が随分問題になりました。
政治家だけでなく人の親として、子どもは可愛いので、会社社長であったり、タレントであったり、世の中、世襲がしばしば行われています。
・・・史料が残っている中でも古代の世襲の例として、七世紀、天智天皇が病に倒れた時、天智天皇の弟の大海人皇子(天武天皇)が皇太子の地位にあるにも関わらず、天智天皇の息子の大友皇子をそれまでは、なかった太政大臣と云う職を新しく作って、政権を担当させた。
そこから起きるのが、歴史上、有名な壬申の乱である。
最終的には天智天皇が死んだ後、大海人皇子は反乱を起こして、クーデターで大友皇子を殺して即位して、天武天皇となるのである。
・・・中世のなって豊臣秀吉は病に倒れた時に、徳川家康などを五奉行に任じて、自分の跡継ぎである我が子の秀頼の天下支配体制の安泰を図ったと言われている。
・・・最近では鳩山首相は母親からの財産の寄付で今の地位を得たような報道がなされている。
・・・有史以来、若干、内容は変わるが人間の精神レベルそのものは大した変りがないというのが一般的なところであります。
・・・それに、比して、七世紀の頃の物理空間レベルと現在の物理空間レベルは恐ろしいほどの変化をしています。
一番、物質文明の発達で変化が端的なのが、人の認識できる空間と時間の空間である。
・・・七世紀の頃は人が認識できるのは、一般人で大多数の人は自分の足で二~三日で行ける距離の範囲(百キロ程度)である。
今の人はテレビと云う情報網で、地球のあらゆる地域の生活を認識することが出来る。
・・・時間的にもその範囲の出来事を認識するのは現在では発生と同時に認識することが出来る。
・・・精神レベルは昔と基本的に変わらない程度であるのに、物理空間レベルでは究極に近い進歩をしています。
このギャップによる矛盾が人間世界の破壊につながらないか心配なところです。