・・・ ラジオ・ドラマ「必要のない人」を聞きながら、散歩していた。
話の筋を、引用して紹介すると。
55歳の主人公は、新聞社の印刷現場から子会社のカルチャーセンターに出向を命ぜられた。子会社でも一日も休むことなく職場に通っていたが、2週間を過ぎたころから、ひどくみじめな思いに悩むことが増えた。具体的な原因は何もなかったが、新聞社にいたころのような「おれは必要とされている人間だ」という昂揚感がどうしても持てなくなっていたのだ。そんな夫に、妻は「お願いだからもう少し前向きに生きてよ」と忠告してしまう。働きがい、老い……。
人生の大きな流れのなかで、揺れ、惑う、夫婦を描いた作品 作:内館 牧子
こんな話は、我々、退職者関係ではよく聞く話である。
できれば「必要な人」であるべきではあるが。
こんな話を聞く時は、自分の身の上に置き換えて、ドラマの主人公の犯しているような、まずい点はないかと要点を点検する事が多い。
大方の退職者における点検する要点は、
一つは自分がやってきた過去の会社の話を日常会話に持ち出していないか。
その二は退職して、家事手伝いを、何もしていないのでは。
その三は、何もやる気が起きなくて、家でゴロゴロしていないか。
私の場合も常に気を付けて、意識していないと、前記その一の、昔の話をすることがある。
仕事の話が出ると、我が家では「私はあなたの部下ではない」と言われて、はたと気が付く、さすがに意識して、学習して、そんな話は、最近は全く、しなくなっているが。
その二の家事手伝いは、私の場合は嫌いな仕事ではないので、率先してやっているが、食事の準備だけはやっていない。
その三については私の場合は家の中で、作業する趣味が多く、なかなか、外出する機会も少ないので、公的な講座に出ることで、強制的に外出する時間を持っている 。
こんな時の対処方法は、他人の家の退職後の事情なども聞く事も、色々と参考になる。