夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

2024年12月に改装されてきた作品 表具は日本に遺された貴重な文化であり、アートなのです。

2025-03-20 00:01:00 | 掛け軸
当方では作品の整理しながら、今後も遺していく作品において状態の悪い作品は改装などのメンテを並行して施しています。これは蒐集する者の責務のように感じています。メンテナンスには費用が嵩みますが、改装することによって将来に長らく保存で着る状態が保てるようになります。まずは下記の作品ですが、シミが多かったので染み抜きして締め直しの改装をしております。閑日 竹内栖鳳筆紙本水墨軸装軸先象牙 鑑定箱入全体サイズ . . . 本文を読む

寺崎廣業の鑑定箱 菊慈童 平福穂庵筆 明治13年(1880年) その47

2025-03-19 00:01:00 | 掛け軸
郷里出身の画家である平福父子(平福穂庵・百穂)は当方の蒐集対象のひとつですが、おかげさまで現在までで父子合わせて作品数が200点を超える蒐集となってきました。本日紹介する平福穂庵の作品には贋作も数多くあり、市場には素性のはっきりした筋の良い作品は意外に少ないものです。菊慈童 平福穂庵筆 明治13年(1880年) その47紙本水墨軸装 軸先象牙 寺崎廣業鑑定箱(明治28年鑑定)全体サイズ:縦2090 . . . 本文を読む

古砥部くらわんか染付輪線草花文茶碗 その5

2025-03-18 00:01:00 | 陶磁器
資金の乏しい時期に、その乏しい資金でも購入できる作品を衝動的に購入するが当方の悪い癖です。乏しい資金での購入は大概は失敗しますね。今回は「くわらんか碗」です。古砥部くらわんか染付輪線草花文茶碗 その5『古砥部陶片文様集(砥部焼文化研究会)』同手文様の掲載 誂箱作品サイズ:口径115*高さ69~71*高台径46くらわんか碗(くらわんかわん)は、江戸時代の磁器製の普段使いの庶民の雑器のことです。長崎県 . . . 本文を読む

氏素性のわからぬ作品 色鍋島 陽刻大根図変形皿

2025-03-17 00:01:00 | 陶磁器
ちょっと面白そうな陶磁器の作品を見ると手を出してしまうのが当方の悪い癖・・・。本日は大根の図柄の陽刻の磁器の作品の紹介です。入手時は伊万里、平戸、そてとも・・・という程度の知識での入手でした。有田の伊万里や平戸、鍋島などの面白い手頃な作品(お値段と大きさ)は飾るだけではなく、使ってみたくなる面白さがあります。氏素性のわからぬ作品 色鍋島 陽刻大根図変形皿誂箱最大幅165*最大奥行115*高台径*高 . . . 本文を読む

最近入手した色紙類の作品 福田豊四郎 & 平福百穂 & 舘岡栗山

2025-03-16 00:01:00 | 日本画
色紙はいろんな額に入れた飾れます。下記の作品は黒柿でできています。紐は新調しています。発荷峠展望 福田豊四郎筆 色紙 その193紙本水墨色紙 3号 作品サイズ:縦270*横240十和田湖を訪れるルートは幾つかありますが、当方の郷里からは小坂町を通って発荷峠から行くのが通常のルートです。本作品には印章はなく、誰かの依頼かスケッチ程度の描いた作品と推定され、その落款の書体から昭和30年以降と思われます . . . 本文を読む

贋作考 磁州窯 黒釉刻花牡丹文梅瓶

2025-03-15 00:01:00 | 陶磁器
本日はどうにも胡散臭い作品の紹介・・。*上記写真の色紙は福田豊四郎が描いた作品です。贋作考 磁州窯 黒釉刻花牡丹文梅瓶誂箱作品サイズ:口径*胴幅220*高さ310*高台径このような梅瓶(めいぴん)と呼ばれる端正な器形の瓶は、白地に黒の牡丹文が浮び上がる文様のある北宋磁州窯系の典型的な作品とされます。装飾技法は、「粗い灰色の素地に白化粧を施し、その上に黒の鉄釉を掛け、これを白化粧の層に達するまで刃物 . . . 本文を読む

初登場の画家? 春光 山口華楊筆

2025-03-14 00:01:00 | 掛け軸
保管に欠かせないのはエアコン・・。露出では武骨なので展示室では目隠ししています。メンテや交換にも支障のないようにしなくてはいけませんが、天井のユニットでは高価であり、これもまた野暮ったいので苦肉の策で欄間を応用しています。さて本日の作品紹介は山口華楊の作品です。花鳥画一筋に描き続けた日本芸術院会員の山口華楊。今までひと作品は欲しいと思っていた画家の作品ですが、この度縁あって入手できた作品があります . . . 本文を読む

百合 伝中川一政筆 その2

2025-03-13 00:01:00 | 洋画
最近の展示室の状況です。中川一政の作品との縁では母の実家である叔父の家の食堂の展示されていた作品があり、また最近ではM物産の本社応接室でもお目にかかりました。下記写真のような水墨淡彩の作品は所蔵していたのですが、いつか欲しいと思っていた中川一政の油彩画ですが、なかなか高価ですので入手は難しかった作品です。この度は縁あって、下記の作品を入手しましたので紹介します。共シールは付いていますが、素人につ真 . . . 本文を読む

潮風 酒井三良筆 その19

2025-03-12 00:01:00 | 掛け軸
茶室の前の縁側は普段は洗濯物干し場となっており、放っておくと細かな埃でいっぱい・・・・。見かねて先日の休日には掃除しました。春めいた陽気となり、縁側は温かくなりました。竹材で作ってありブラインドがそれなりの演出をしてくれています。さて、本日の作品紹介は酒井三良の作品です。当方で初めて酒井三良の作品に接したのは叔父の自宅でした。当時は酒井三良という画家を知らなったので、叔父にそういうと寂しそうな顔を . . . 本文を読む

岸派の最後の画家 虎図 岸竹堂筆

2025-03-11 00:01:00 | 掛け軸
江戸時代以前に描かれた虎は実に面白い。実物を見ていないで描かれているのでユニークな作品を多くあり、本ブログでの数多く紹介しています。本日は虎の絵で著名な岸派の第4代、岸竹堂が描いた作品を紹介します。岸派の最後の画家 虎図 岸竹堂筆絹本着色軸装 軸先木製 誂箱全体サイズ:横530*縦1950 画サイズ:横410*縦1130 日本画に詳しい方なら多くの方がご存じなのが江戸期から明治期まで続いた岸派の画 . . . 本文を読む

海 奥村厚一筆 その18

2025-03-10 00:01:00 | 掛け軸
最近、案内が来た思文閣の大入札会の資料の中に下記の展覧会の案内が同封されていました。本ブログで紹介されている奥村厚一の没後50年、生誕120年に際しての展覧会の案内のようです。本日紹介する作品と同様の水面(湖面)の作品が掲載されており、出展作品のようです。説明書の部分は下記のとおりです。さて当方にて郷里の画家として蒐集している福田豊四郎の作品ですが、その蒐集過程で魅入られて蒐集しているのが奥村厚一 . . . 本文を読む

リメイク 蘇公赤壁図 中西耕石筆

2025-03-09 00:01:00 | 掛け軸
幕末から明治に活況を呈した南画ですが、明治 15 年にフェノロサの龍池会講演(『美術真説』)によって南画が.否定されて以後、特に関東で南画は退潮を見せたことは既に知られていることです。このような新たな日本画の端境期を前に活躍した画家のひとりである中西耕石を再度取り上げてみました。この作品も整理中に当方で再評価した作品のひとつです。リメイク 蘇公赤壁図 中西耕石筆紙本水墨淡彩 軸先木製 合箱全体サイ . . . 本文を読む

藤原啓について

2025-03-08 00:01:00 | 掛け軸
掛け軸の整理作品の中に藤原啓の書の作品が2点ありましたので、本ブログにてすでに紹介されていますが、改めてその作品を紹介します。ちなみに備前焼はおそらく人間国宝が一番多い焼き物ではないでしょうか? 故金重陶陽、故藤原啓、故山本陶秀、故藤原雄、伊勢﨑淳の5人が人間国宝(重要無形文化財「備前焼」の保持者)となっていますが、この作家にさらに故藤原建を入れてもよいかと思います。これらの陶芸家の備前焼の作品は . . . 本文を読む

愛らしい小さな作品 みみずく太夫 自染和紙金砂子貼装紙人形 鹿児島寿蔵作

2025-03-07 00:01:00 | その他
平櫛田中や平野富山の極彩色の彫刻を蒐集する過程で、ときおり目にするのが博多人形系の作品。その中でも鹿児島寿蔵の作品はひときわ魅力のあるもので、いつかは欲しいと思っていました。このたび、小作品ですが入手できたので紹介します。*飾っている絵は福田豊四郎が京都を描いた「(上七軒)街並」という作品です。みみずく太夫 自染和紙金砂子貼装紙人形 鹿児島寿蔵作ガラスケース付 誂箱              幅7 . . . 本文を読む

友人からの依頼

2025-03-06 00:01:00 | 日本画
本ブログを始めてから16年以上経過しているようです。トータルで閲覧12,588,633PV 訪問者2,468,365IPとなるようですが、多いのか少ないのかは当方では解りません。フォロワーが53人ですからかなり少ないほうでしょう。もともと作品整理のために始めて、いまでも作品整理用のブログです。ガラクタばかりの作品数は3,800点超となっています。その結果、整理している作品もありますが、そ . . . 本文を読む