夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

贅沢な展示? 芍薬 中村岳陵筆

2024-05-31 00:01:00 | 日本画
現在、展示室には当方のお気に入りの画家、中村岳稜と山口蓬春の2作品を展示しています。山口蓬春の作品は「早春」という題名ですが、本日紹介するのはもういっぽうんの中村岳稜の作品です。中村岳稜は、昭和37年には文化勲章を受与されるなど現代日本画壇の重鎮として、華やかな足跡を遺した画家です。近代西欧絵画の理解によってその日本絵画への移入を試み、常に意欲的姿勢を示していました。本作品もまずはその構図がなかな . . . 本文を読む

「福田豊四郎 素描集」より 

2024-05-30 00:01:00 | 日本画
男の隠れ家にあった福田豊四郎の素描集ですが、ここしばらくはこの図集に掲載の作品を見ていなかったのですが、知らないうちにこの図集に掲載の作品が当方にて蒐集されているようです。帰省に際してこの図集を持ち帰り、すでに本ブログにて紹介されている作品らと照らし合わせて改めて作品を整理してみました。スケッチ 駱駝 福田豊四郎筆 昭和13年頃 紙本鉛筆淡彩額装 プレート付 段ボールタトウ+黄袋 P6号 全体サイ . . . 本文を読む

気になっていた画家 アネモネ 鈴木信太郎画

2024-05-29 00:01:00 | 洋画
5月の帰省で男の隠れ家の改修工事の案を練っていたら、実家で使っていた夏用の障子が十数本見つかりました。在京の離れには雪見障子と合わせて6本引きとして戸袋も専用に作りましたが、これは結構な大仕事になりました。下記の写真のように車庫の奥に母が仕舞いこんでいた・・・・。さらにこの二組の板、どうも着物を洗った時に使うのかな? この杉板も何かに利用できないのか? 洗ってきれいにして大きな棚にして上にガラスを . . . 本文を読む

初めて投稿する画家 吉田勝江さんの像(しまのきもの) 深沢紅子画 1957年

2024-05-28 00:01:00 | 洋画
充分にあったはずの収納スペースが足りなくなってきました。郷里に絡む画家の掛け軸だけでも下記の写真のように満杯状態・・・。掛け軸(横長さ別に収納)、額作品、陶磁器、彫刻、漆器と充分に考慮したはずがこの有様ですので、郷里の男の隠れ家に少しずつ移送する予定です。家内や息子は「売ったら・・・」と口を揃えて言っています。たしかにそろそろ断捨離していい年齢になりました。これらの処分は大仕事・・・。さて盛岡に赴 . . . 本文を読む

珍しい作品 源内焼 三彩黄安図輪花皿 (作品NO145)

2024-05-27 00:01:00 | 陶磁器
源内焼の作品は当方ではおおよ140作品余りの数となり、地図をあしらった図柄の大皿以外の作品についてはおおかたの蒐集は済んでいるため、よほど状態の良い佳作の作品以外は入手しないのようにしていますが、今回は状態が悪い(表側はわりと健全です)ですが、非常に珍しい図柄の作品でしたので、入手した作品の紹介です。珍しい作品 源内焼 三彩黄安図輪花皿 (作品NO145)裏面疵多数 合古箱最大口径220*高台径* . . . 本文を読む

氏素性の解らぬ作品 富嶽 伝片岡球子筆 その2 古径額

2024-05-26 00:01:00 | 日本画
休日につき引き続き、普通は公表しにく作品が続きます。本ブログは当方の蒐集日記みたいなものですのでご容赦願います。片岡球子の作品のように高価な作品は当方には無縁なものですが、といってリトグラフなどの複製画や版画にも満足できないものです。そこで当方の悪い癖で真実味のありそうな作品にちょっかいをだすことになります。氏素性の解らぬ作品 富嶽 伝片岡球子筆 その2 古径額左下落款・印章 紙本着色額装 共シー . . . 本文を読む

陰刻花文白磁膳器七種 全10客揃

2024-05-25 00:01:00 | 陶磁器
我が先人らの蒐集には恐れ入る。未整理の器を整理したら同じような箱から10客揃いの器が7種あることに気が付きました。我が先人らの蒐集した作品で日常使うお膳、漆器、皿類の陶磁器などの揃いの器までいったい今までどれだけ整理したことか・・、それでもまだまだあるようです。しかもすべて上手のものばかり・・。今回の帰省ではこの作品の写真を撮影してきました。京焼の白磁の食器の揃いものです。陰刻花文白磁膳器七種 全 . . . 本文を読む

窓辺のバレリーナ 木下孝則画 その22

2024-05-24 00:01:00 | 洋画
本日紹介するのは、木下孝則がよく題材として描いた「バレリーナ」と題された作品です。今までの作品と違って、淡いとトーンのみの色彩で描かれています。梱包から開けて、すぐに応接室のソファに置いての鑑賞です。当方も構図と同じく窓辺での鑑賞・・・。窓辺のバレリーナ 木下孝則画 その22油彩額装 左下サイン 誂:黄袋+タトウ額サイズ:縦550*横645 画サイズ:縦318*横410 F6号木下孝則の作品では「 . . . 本文を読む

養老之瀧之図 寺崎廣業筆 明治22年作

2024-05-22 00:01:00 | 掛け軸
本日紹介する作品は寺崎廣業の作品ですが、寺崎廣業が画家として名を挙げる前のまだ若い頃の作品です。寺崎廣業の作品では年季を記されている作品は数が少ないのですが、若い頃の作品には割と多いようですね。養老之瀧之図 寺崎廣業筆 明治22年作紙本水墨淡彩軸装 軸先骨 合箱入全体サイズ:縦2150*横805 画サイズ:縦1345*横655寺崎廣業は家老の家に生まれていますが、幼い頃から貧しく苦労人であったよう . . . 本文を読む

表具などのメンテナンス 渡辺省亭 作品2点

2024-05-20 00:01:00 | 掛け軸
時間の経過などにより掛け軸の作品では表具のメンテが必要となってきている作品があります。保管や取り扱いをきちんとしていればかなりの期間は大丈夫なのですが、気に入った作品の中で入手時に痛んでいた作品はどうしても改修などのメンテがしたくなります。今回はその中から渡辺省亭の2作品を改装・メンテしましたので投稿します。下記の作品はかなりいい表具材で特段大きな痛みはないものの、巻きシワや絵の具の剥離が気になっ . . . 本文を読む

伊豆山 昭和30年頃 & かまくら 昭和12年  福田豊四郎の素描集との比較

2024-05-19 00:01:00 | 日本画
年末年始の帰省で郷里のなじみの骨董店で福田豊四郎の作品2点を入手しました。ひとつめは色紙の作品でシミがあるため、1万5千円にて入手した作品です。染み抜きの処置を施すかどうかは検討中です。伊豆山 福田豊四郎筆 昭和30年頃 その174紙本着色色紙 3号 作品サイズ:横270*縦240福田豊四郎の作品の入手は郷里の骨董店が一番品数が豊富ですが、そろそろ店主は引退を考えているようです。インターネットオー . . . 本文を読む

贋作考 柳下蛙 伝小杉放庵筆 その8

2024-05-18 00:01:00 | 掛け軸
当方の蒐集は柳と蛙のようなもの・・・。*********************************柳と蛙:ある時、池のほとりを散歩していた小野道風は、蛙が柳の虫を取ろうとして何度も飛び上るのを目にします。何度も何度も繰り返し飛びついていた蛙は、ついに柳に飛びつくことに成功します。それを見た小野道風は発奮努力して学問・書道に専心し、ついに大成したという。努力を続ければ必ず目的を達することができ . . . 本文を読む

同郷の方の両作品 能楽卒塔婆(卒都婆) 寺崎廣業筆 その123

2024-05-17 00:01:00 | 掛け軸
家内がインターネットオークションで入手した卵殻で作られた菓子器。疵があったので安く入手できたようです。絵もうまく、現代の職人ではこの出来は無理かなという出来・・、先達の職人は日本画を習っているので、尋常ではない作品を作り出しますね。疵は当方で即興で金繕いしておきました。底周りの漆器の剥げも修復しておきました。疵はあるものの時代感があっていい趣の作品となっています。出来が良いので調べてみたところ、こ . . . 本文を読む

三色菫 近岡善次郎画 1961年 その4

2024-05-17 00:01:00 | 洋画
5月の連休に帰省したおり、食器棚から懐かしい食器が出てきました。下記写真の作品ですが、40年近く前に盛岡に赴任していた頃に作った皿。盛岡市内の南部窯という窯元で作ったものです。家内と息子が「これはなにを描いたの?」と尋ねるので「山」と答えたら、「周りの文様は」とさらに尋ねるので、「それも山」と答えると「???」だと・・。さらに秋田の保戸野窯で平野庫太郎氏が作った作品も数多く出てきました。定番のコー . . . 本文を読む

醒睡是非 小川芋銭筆 大正9年 その5

2024-05-15 00:01:00 | 掛け軸
先週末はデズニーへ・・・。まだオープン前でしたが、ここでは仕事でいろいろと係わったので、各所に思い入れがあります。作り方も前とはだいぶ違うし、企画も技術も格段に進歩していますね。5月の連休中は集客が減少したようですが、この度のオープンでまた増加しそうです。訪れた人々も皆愉しそうでした。現実から離れ肩の力を抜くには最高の遊び場・・・。さて本日紹介する作品は小川芋銭です。小川芋銭の作品は贋作が多いので . . . 本文を読む