夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

失敗談 混同してはいけない工藝作品 酣春 伊東深水筆

2023-09-30 00:01:00 | 日本画
休日につき臨時投稿として失敗談?を投稿します。骨董店でも、インターネットオークションでも出回っているのは精巧にできている印刷(工芸作品)や版画の作品ですが、このような作品をさも肉筆画のようにして売られていたり、出品されているのが現状のようです。とくに写真でしか判断できないインターネットオークションは非常に見極めが難しくなります。本日はそのような作品を紹介します。失敗談 混同してはいけない工藝作品  . . . 本文を読む

白梅ニ軍鶏図(仮題) 平福穂庵筆 その45

2023-09-29 00:01:00 | 掛け軸
本日は郷里出身の画家の平福穂庵の作品の紹介です。子息の平福百穂共々、本ブログにて紹介していますが、明治の頃の作品ですので痛んでいる状態の作品が多々あり、修復を必要とすることがあります。下記の作品は以前に本ブログにて紹介した作品ですが、この度修復致しましたので、修復後の状況を投稿します。象使い図 平福穂庵筆 明治7年(1874年)頃紙本水墨淡彩軸装 軸先骨 合箱二重箱全体サイズ:横681*縦1840 . . . 本文を読む

89歳の作品は初めて 葡萄図 天龍道人筆 89歳 その40

2023-09-27 00:01:00 | 掛け軸
以前に紹介したまくりの状態の天龍道人の双幅と思われる作品を今回、双幅仕立てにて表装しました。改装完了 葡萄図 夏冬双幅 天龍道人筆 88歳紙本水墨軸装(まくりで購入) 軸先木製全体サイズ:縦*横(未表装) 画サイズ:縦1390*横640→2023年6月表装:表装+双幅上箱+紙タトウ ¥50,000同時に入手した作品で、夏冬の双幅のようですが確証はありません。夏冬の双幅仕立ての作品は天龍道 . . . 本文を読む

戊辰重陽浅絳山水図 釧雲泉筆 その37 *** 文化5年(1808年) その4

2023-09-25 00:01:00 | 掛け軸
痛んでいた掛軸を再表具するのは費用はかかりますが、見違えるようになるので楽しくもあります。今回紹介する改装した作品は下記の作品です。鐘馗図 法橋月岡雪斎筆絹本水墨軸装 軸先木製 合箱入 全体サイズ:横680*縦1860 画サイズ:横540*縦1290 2023年6月改装1.折れの補修とマジック部分を除去して改装します。       25,000円2.上箱+多当紙新調                 . . . 本文を読む

リメイク 贋作考 大地小興 伝山口蓬春筆

2023-09-22 00:01:00 | 掛け軸
下記の作品を入手した際に保存箱がなったので、今回は箱を誂えています。掛け軸には保存箱のない作品が多々ありますが、近代の作品は本来保存箱がある筈なのですが、作品と箱を別々になってしまうことが多いようです。楓下美人図 松本楓湖筆 紙本水墨着色軸装 軸先細工骨 合箱全体サイズ:縦2015*横695 画サイズ:縦1153*横586この作品の詳細は本ブログで紹介されていますが、松本楓湖は画号を楓湖としていま . . . 本文を読む

源内焼 三彩五鳥文輪花皿 その143

2023-09-20 00:01:00 | 陶磁器
本ブログで何点か紹介されている源内焼の「五鳥文」ですが、これまで紹介されている代表的な作例の作品は雄雌の孔雀と鶴・白鷺を中心に、やや後方に離れた鷹らしき鳥が描かれていました。この「五鳥文」の組合せは吉祥とされるようですが、別の文様の本作品における下記の写真のような組合せの意味は、掲載されてる図集の説明のよると不明なようですが、いずれにしろ吉祥の意味合いなのであろうと推測されます。源内焼 三彩五鳥文 . . . 本文を読む

黒織部鉄絵沓形茶碗 桃山期~江戸期

2023-09-18 00:01:00 | 陶磁器
本日は茶室廊下の展示室の最近、展示されている作品を紹介します。花籠生花図 唐絵紙本着色絹装額タトウ入(平成11年改装) 画サイズ:横182*縦250&弁財天 平野富山作 ガラスケース入ケース:幅400*奥行365*高さ450 本体:幅175*奥行155*高さ230極彩恵比寿天尊像・大黒天尊像対(大)平櫛田中作 昭和50年作昭和50年(1975年)103歳 各々共箱恵比寿天尊像 作品サイズ:高さ33 . . . 本文を読む

李朝民画 武人図

2023-09-15 00:01:00 | その他
誂えを整えている作品・・。真贋もさることながら、楽しめる作品としてならと誂えをきちんとしています。さて本日紹介する作品は朝鮮民画に属する作品と思われます。文字や文具、動植物を描いた作品は本ブログでも数点紹介していますが、人物を描いた作品は初めての投稿となります。李朝民画 武人図絹本着色 捲り→額装の予定全体サイズ:縦*横 画サイズ:縦114*横485朝鮮民画特有かもしれませんが、絵自体は . . . 本文を読む

男の隠れ家 欄間額などの額の絵三昧

2023-09-14 00:01:00 | 日本画
男の隠れ家の寝室・・。実際は家族3人は畳の和室に布団を敷いて寝ており、この部屋は単身で小生が来た時に使う程度・・。壁に飾っている絵は父が銀座の日動画廊で購入し来た木下孝則の作品。色紙の作品は高橋廣湖の作品です。母が寝室として使うようにしていた部屋ですが、徐々に小生の部屋の好みとしていきます。欅の机を設置しましたが、これからは杉板張りの予定。人形ケースは改造して仏像のケースとなります。収めた仏像は市 . . . 本文を読む

伝呉州赤絵 人物文香合 

2023-09-13 14:21:07 | 陶磁器
先日の休日は近所の神社でお祭り・・。お通夜で家内が留守なので小生と息子で出かけてきました。家内と息子は午前中にお神輿の出陣を、夕方は小生と息子でお神輿のご帰還を迎えました。担ぎ手は同好会の人たちが多いようですが、最近は町内に若い人が多くなり盛況なお祭りとなってきました。さて本日は呉州赤絵らしき香合の作品の紹介です。形から四方隅入と称されるもののようです。伝呉州赤絵 人物文香合 明末漳州窯? 合箱幅 . . . 本文を読む

染付色絵柘榴花鳥文 ガリポット薬瓶 その2

2023-09-11 00:01:00 | 陶磁器
ありそうでないのが「ガリポット」という器です。本日紹介する作品で本ブログでは2作品目の紹介となります。蘭方医が液体の薬を入れ用途に使われ、陶器の薬壷としてとらえられています。染付色絵柘榴花鳥文 ガリポット薬瓶 その2口周り金繕い有 合箱口径*胴径164*高台径*高さ254製作年代は不詳とされていますが、主に輸出用として伊万里で作られていたと思われます。「ガリポット」の名の由来はガレー船(Galle . . . 本文を読む

2023年夏 男の隠れ家で漆器と戯れる その2

2023-09-09 18:28:10 | 漆器など
今年のお盆の休暇は、郷里の方々の水害見舞いや墓参りで時間を過ごしましたが、暑い中で漆器などの作品らと楽しい時間を過ごしました。数多くある高足膳らを整理しました。痛んでいる保管箱も修理しておきました。いったい幾種類、いくつあるのだろうか・・・。箱を開けたり、養生の布をとらなくてもすぐにどの作品が収納されているか分かるように写真を箱に貼り付けておきます。作品を磨き直すような時間的な余裕がなかったのです . . . 本文を読む

野菜画賛 伝岸田劉生筆 昭和2年

2023-09-08 00:01:00 | 日本画
岸田劉生の水彩画については(真贋含めて)本ブログでも何度か取り上げて、本記事は3回目の投稿となります。岸田劉生の作品は人気故に贋作が多いので魑魅魍魎たる分野のひとつのようですね。*今まで紹介した2作品は贋作と判断しています。当方は蒐集対象となっている郷里の伊藤弥太という画家が岸田劉生に師事していたこともあって、多少の関連から興味があっての入手です。野菜画賛 伝岸田劉生筆 昭和2年紙本淡彩軸装&ra . . . 本文を読む

新渡染付輪線茶入 景徳鎮窯 18世紀清時代

2023-09-06 00:01:00 | 陶磁器
何気ない作品に何気ない?(もしくはそこはかとない)魅力を感じる・・。それが骨董蒐集の大いなる楽しみのひとつでしょう。本日は当方のそんな作品のひとつの紹介です。茶入として作られたかどうかは不明であり、もともと蓋などのない作品でした。大きさが微妙に合わない急ごしらえですが、当方で茶入れとしての蓋を誂えています。新渡?染付輪線茶入 景徳鎮窯 18世紀清時代合箱口径45*最大胴径61~62*底径35~37 . . . 本文を読む

黒楽茶碗 伝九代了入作

2023-09-04 00:01:00 | 陶磁器
郷里に帰省した際の帰郷のお土産に買うのが「山吹饅頭」・・。意外にショップでは売っていないし、あってもすぐに売り切れになります。上小阿仁村のお店まで出向かないと入手が難しいお饅頭です。ファンが多いのですが、入手が困難なのが難点。さて本日は楽のお茶碗の作品です。家内が習っている茶道の流派は遠州流ですが、この流派では千家と違って楽系統の焼物はあまり使わないそうです。亡くなった母は裏千家でしたのでよく楽系 . . . 本文を読む