夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

染み抜き処置完了作品 扇面 紅白梅図 福田平八郎筆

2024-10-30 00:01:00 | 掛け軸
日本画においてのメンテのひとつに染み抜きというのがあります。主に掛け軸の作品に多いですが、湿気の高い日本では色紙や額装になった作品でもやむを得ずシミの発生する作品が多く、鑑賞に支障をきたすため評価が大きく下がる原因になっています。その際には早めに染み抜きという処置を講じなくてはなりません。下記の作品は色紙において染み抜き処置した色紙の作品です。染み抜き処置完了作品 伊豆山 福田豊四郎筆 昭和30年 . . . 本文を読む

忘れ去られた画家 寺崎廣業に繋がる系譜 龍頭観音図 津村洞養筆

2024-10-27 00:01:00 | 掛け軸
秋田の画歴を語る上で、秋田藩御用絵師であった「津村洞養」を除外することはできませんね。狩野派の系統ですが、河鍋暁斎から学び、その門下であった同じく秋田藩御用絵師であった「小室怡々斎」に系譜となり、その門下に寺崎廣業がいました。その源流には狩野派がありましたが、そこから秋田の明治画壇が脱却する糸口を生み出してきた系譜なのでしょう。*下記写真は表具を改装した状態です。忘れ去られた画家 寺崎廣業に繋がる . . . 本文を読む

段階的なメンテナンス 改修&改装 横笛を吹く娘 伝鏑木清方筆

2024-10-26 00:01:00 | 掛け軸
隣家の改装工事の続報です。雪国では玄関前に風除室の設置がよくありますが、今回も風除室のある家です。下記前景の1階の左側です。風除室部分のサッシュを交換したりと玄関前を大きく改装することにしています。ここにあるサッシュを3か所新規に交換しました。色は外壁色に合わせています。上写真が風除室入り口です。床のタイル・壁も張り替えます。上写真は風除室内の窓です。これらのサッシュには網戸を付けます。壁・天井に . . . 本文を読む

赤衣少女 原精一画 その8

2024-10-25 00:01:00 | 洋画
郷里の男の隠れ家の隣地が空き家になっていて、数年前に思い切って土地と家屋ともども購入していました。この隣地と裏の敷地も更地で購入しており、全部で300坪弱にこの男の隠れ場の広さが拡大しています。物置として使用していましたが、外壁や屋根をはじめとして痛みがあり、解体かリフォームか迷ったのですが、今年から設計をしている友人らの応援でリフォームを開始しました。とりあえず今回は外壁がらみだけ・・・。全体に . . . 本文を読む

源内焼 その147 三彩五鳥文輪花皿 その4

2024-10-23 00:01:00 | 陶磁器
ここ数年飼い続けてきたメダカ。数が大量になってきたのですが、すべて引き取り手が決まりました。数百匹はいようと思うし、種類も白、黒、茶、赤、銀色と豊富です。何人かの方にはお分けしましたが、稚魚もたくさんとなり増えるほうが多くなり手を焼く始末・・。来月にはすべて引き取られていきます。JAの新館開きに際して子供らに配るそうです。本日は源内焼の代表的な図柄の作品ですが、当方では五客揃いを目指している? と . . . 本文を読む

寒林茅屋 寺崎廣業筆 明治36年(1903年)頃

2024-10-21 00:01:00 | 掛け軸
今週は中秋の名月・・。玄関脇の縁側から愉しみましたが、息子は月より団子のようです。本日は寺崎廣業、当方で総数で150作品を超える作品を蒐集してきている寺崎廣業の作品ですが、ここまで作品数が増えると良い出来や資料として有益な作品だけを選別するようにしています。多作な寺崎廣業、贋作の多い画家ゆえ、選別することが蒐集する者には必要なのですが、本日紹介する作品はその当確ライン上にある作品でしょうね。寒林茅 . . . 本文を読む

備前六角板皿 藤原雄作 その4

2024-10-18 00:01:00 | 陶磁器
先週の3連休には家族皆で、東京美術倶楽部の特別展に行ってきました。入場料が当日券で5000円、館内での昼食が一人6600円(小学生の息子も同じ)というのには驚きました。知らずに行った当方も悪いのでしょうが、ま~美術館や博物館とは違って実物を実際に触って見られる授業料といったところでしょうか?  本日紹介する作品は備前焼の人間国保の陶芸家の藤原雄の作品です。まるで牡丹餅の満月にススキのような線彫がデ . . . 本文を読む

山秋 酒井三良筆 その18

2024-10-16 00:01:00 | 日本画
先週のなんでも鑑定団に下記の作品が出品されていました。*********************************参考作品竹内栖鳳の屏風なんでも鑑定団出品作 2024年10月1日放送評価金額 300万円:なかなかこのような栖鳳の大作は出てこない。晩秋から冬に向かう寂寥感のようなものを表している。猿の手足、顔は非常に克明な線で描かれているのに比べて、毛並みは刷毛と筆で、薄墨で描いている。この表 . . . 本文を読む

教訓 胸肩(むなかた)妃 棟方志功画 色紙(印刷)

2024-10-14 00:01:00 | 浮世絵
基本的に当方の絵画における蒐集は肉筆作品に限っていますが、ときには版画に類する作品を入手してみたりしています。ただ版画は当方では苦手をする分野で時には印刷などの作品を見誤って入手することがあります。本日の作品もそのような作品ですが、そこでも一応作品についてはいろいろと調べてみることにしています。棟方志功の肉筆はそうたやすくは入手できないという教訓の作品・胸肩(むなかた)妃 棟方志功画 色紙(印刷) . . . 本文を読む

教訓 参考作品 僧房夢 伝棟方志功画

2024-10-14 00:01:00 | 浮世絵
本日の作品はおそらく摸写・・、贋作に分類されるかな?棟方志功の作品は難しい・・・。印刷、後摺り、工藝作品などがほとんどと言っていいし、その見極めは素人には皆目見当がつかない。構図や彫りがそれほど複雑ではないし、鑑定シールもたやすく模倣できそう・・。摸写 僧房夢 伝棟方志功画紙本彩色額装 誂布タトウ+黄袋 額サイズ:縦*横 作品サイズ:縦605*横500原画は今東光著の「僧房夢」という本の表紙となっ . . . 本文を読む

舞妓(コンテ デッサン) 伝小倉遊亀筆 昭和56年

2024-10-09 00:01:00 | 日本画
さて本日紹介する作品はまたも無謀なチャレンジ・・・。舞妓(コンテ デッサン) 伝小倉遊亀筆 昭和56年F6号程度 紙本コンテ・デッサン一部着色額装 誂:タトウ+黄袋額サイズ:縦565*横480 画サイズ:縦415*315大家である小倉遊亀の作品とおぼしきものですが、全く確証のないまま入手した作品です。最初に小倉遊亀の画歴は下記のとおりです。*************************小倉遊亀 . . . 本文を読む

羅浮仙 寺崎廣業筆 明治36年(1903年)頃

2024-10-07 00:01:00 | 掛け軸
本作品の鑑定箱は鳥谷幡山が大正庚申(1920年 大正9年)鑑定したものですが、題名は「夢」となっていますが、当方では「羅浮仙」としております。羅浮仙 寺崎廣業筆 明治36年(1903年)頃絹本水墨軸装 軸先象牙 鳥谷幡山:大正庚申(1920年 大正9年)鑑定箱全体サイズ:縦1315*横645 画サイズ:縦2335*横785羅浮(羅浮山)とは「中国、広東省広州市の東、増城・博羅の県界にある山の名。東 . . . 本文を読む

壺屋焼 刷毛目白化粧地呉須線彫魚海老文大壺 その3 金城次郎作

2024-10-04 00:01:00 | 陶磁器
沖縄の壺屋焼の人間国宝となっている金城次郎氏の作品には銘のないもの、銘はあっても共箱のない作品は数多くあります。おそらく共箱を誂えるようになったのは人間国宝となってからのように当方では勝手に推察していますし、銘が刻まれるようになったのもその直前からではないかと推測しています。金城次郎氏の共箱は伝え聞くのは実にいい加減で、自分で箱書していなかったものも多々あったようです。資料によると「本来、箱書きな . . . 本文を読む

整理されていく掛け軸 3点

2024-10-03 00:01:00 | 掛け軸
作品の保管場所が東京の自宅ではほぼ満杯なので、普段使わない作品はリフォーム中の「男の隠れ家」へ移送の予定のため、作品を整理しています。その作品中にて資料や整理が未了なものを改めて追記していますが、本日はそのような作品の投稿です。今回は横長の大幅の整理です。横長の大幅を専用に保管する棚が満杯となり、郷里の「男の隠れ家」で飾るための軸を移送することにしました。*軸類の保管用の棚は長さ別に大別して5種類 . . . 本文を読む

リメイク 東南アジア系統の茶碗 3点

2024-10-02 04:12:22 | 陶磁器
普段使わなくなっている器を整理していたら、下記の3作品が出てきましたので、すでに投稿済みに作品ですが、あらためて整理して投稿しました。明朝染付茶碗 17~18世紀合箱口径145*高台径*高さ63本作品は明から東南アジアに大量に輸出された明末染付、もしくは下手な安南茶碗として明末から清初にかけて大量に製作されたものとの判断に迷うところですが、本作品は「明朝染付(茶)碗」と推定しました。下記の記事にあ . . . 本文を読む