夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

西王母図 狩野常信筆

2013-12-22 08:48:39 | 掛け軸
人間の非業の死を司る死神であった西王母でしたが、「死を司る存在を崇め祭れば、非業の死を免れられる」という、恐れから発生する信仰によって、徐々に「不老不死の力を与える神女」というイメージに変化していったようです。 やがて、道教が成立すると、西王母はかつての「人頭獣身の鬼神」から「天界の美しき最高仙女」へと完全に変化し、不老不死の仙桃を管理する、艶やかにして麗しい天の女主人として、絶大な信仰を集めるにいたりました。王母へ生贄を運ぶ役目だった怪物・青鳥も、「西王母が宴を開くときに出す使い鳥」という役どころに姿を変え、やがては「青鳥」といえば「知らせ、手紙」という意味に用いられるほどになったそうです。また、西王母の仙桃を食べて寿命が三千年も延びたそうです。 . . . 本文を読む