夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

備前耳付花入 藤原建作 その3

2014-09-06 23:10:01 | 掛け軸
骨董蒐集というものは難しいというか、面白いところがあります。ある一定の資金でまとまっていいものを一点だけ購入すればいいのにと思う人がほとんどなのに、なぜかしらそれが出来ない人が多いのです。

まず「一点だけいいものを手に入れる」というのが至難の技なのです。信用ある骨董商、鑑定書のある作品はお値段が高い。手放す時にはその値段では売れない値段で購入しなくてはいけません。金銭的には損をすることになります。資金があっても損を承知で購入に踏み切れるかどうかです。つまり欲が働くのです。

眼力のある人と自信のある人は値段の高い堅実なものよりも、一ランクも二ランクも下げた作品を狙うこととなります。眼力のある人と自信のある人以外も狙うから始末に悪いのですが・・。

当然そこには贋作が交じってきます。ここで欲によって贋作ばかり貯めこむコレクションになる可能性が高くなります。安物買いの銭失いです。「なんでも鑑定団」の登場するガラクタ蒐集がその一例です。

資金があるなら損をしても堅実なものを購入するというのが得策のようです。

自分では十分な知識と眼力を持っていると思っている人ほど贋作だらけというには実に面白い現象なのですが、これは事実のようです。はてさて我もこの迷路に迷い込まぬように自戒をしているのですが・・・。

本日の作品はなぜかしら人間国宝のなれなかった藤原建・・、その作家の耳付花入を3点ほど所蔵しています。

藤原建の作品のその3です。(一部は非公開です)

これもまた安物買いの銭失いか・・・

備前耳付花入 藤原建作 その3
共箱共布
口径97*最大胴径110*底径110*高さ245



実に堂々とした作品です。いつか備前焼をすべて並べて比較すると面白いかもと思っています。



金重陶陽、藤原啓、藤原雄、伊勢崎淳、藤原建らの作品は本当に安くなりました。好きな人にはいい蒐集対象ですが、高くはなりませんよ



栞から昭和50年頃の作品と推察されます。53歳の若さで亡くなっていますが、そのなくなる少し前の作品です。




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藤原健:大正12年生まれ 昭和52年没 享年53歳。陶芸家。備前焼。岡山県生。叔父は藤原啓。金重陶陽・北大路魯山人に師事。岡山県無形文化財。日本工芸会正会員。日本工芸会正会員で金重陶陽賞ほか多数賞を受賞する。

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日本人の博打依存度は欧米各国に比較して異常に高いらしいです。小生の骨董蒐集も博打・・・ 気を引き締めなくては・・、もとい財布の紐を絞めなくてはいけません










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