


波平グスクは糸満市の「琉球ガラス村」の交差点付近の南波平地区の丘の上にあり、
グスク内は雑草をかき分けて入って行くと大きな岩と虎口らしき門があるが、
それ以上の遺構は見当たらなかった。
波平大主については「組踊・波平大主道行口説 八重瀬の万歳」と、
「忠臣身替」の中に登場する。
辺土名親雲上作といわれる「組踊」では、玉村の按司の忠臣の一人である波平大主(ふぁんじゃうふぬし)
が人ずてに同士である平安名大主が主君玉村の按司の若按司を敵方の八重瀬の按司に引き渡すと聞いて、
そのことが真実か否かを確かめるために勝連の南風原まで忍びで出かける道行をまとめたものである。
八重瀬按司は、玉村の按司夫人に横恋慕し大里城に攻め入るが、
夫人は按司とともに死んでしまう。
若按司は逃れて勝連の山田大主のもとに身を寄せるるが、
それを聞いた八重瀬按司は後のわざわいを絶とうと山田大主を攻める計画を立てる。
この計画を聞いた玉村の按司の頭役、里川の長子・亀千代は山田大主のもとに駆けつけ
若按司の身替りになることを提案する。
山田大主の部下の吉田の子は亀千代に縄をかけ若按司として八重瀬城へ突き出し、
城へ乗り込む。
ことの真相を知った玉村の頭役・波平大主は吉田の子からの内通を受けて、
八重瀬城を攻め主君の仇を討ち、亀千代を助け出した。
波平グスクへのアクセス
波平グスクへは糸満市の「琉球ガラス村」の交差点を糸洲方面信号機から右に向かい、
南波平の集落に入り「南波平農村総合管理施設」の裏手の山になる。
駐車は「南波平農村総合管理施設」の駐車場を利用した。なお利用する場合は許可を得ること。
沖縄県糸満市波平