架橋 / 大正4年 (1915年)
形式 / 煉瓦斜拱渠 ( ねじりまんぽ )
長さ / 6.4m
径間 / (斜)6.55m 、 右60度
けやき坂橋梁 ( 欅坂橋梁 ) は、JR九州の日田英彦山線の採銅所駅と香春駅の中間にあり、
町道と国道322号線の上を走るために造られた橋梁である。
橋梁は線路に対して隧道部が斜めに抜ける斜架拱 ( ねじりまんぼ ) という特殊な工法で造られている。
煉瓦積みのものとしては長大となる6.55mのスパンを有し、
現存する斜架拱の橋の中では2番目に大きいものといわれている。
名前を聞いただけで、腰をくねらせてしまいそうな 「 ねじりまんぽ 」 とは、
瓦礫を捻って積んだアーチ構造のことで、
アーチによって跨ぐ対象物の軸線とアーチ上部の軸線とが斜めに交わる場合に
しばしば適用される技法である。
その際、坑口も斜めになるが、軸力をアーチ全体に伝達させるため、
交差角に合わせて煉瓦を捻って積むことによって力を配分させる。
その捻って積むことを 「 ねじり 」 と表現している。
また、 「 まんぽ 」 は線路の下を通るトンネル状の通路を示す方言だといわれている。
いずれにしても、国道322号線を跨ぐ跨線橋の橋脚ともども貴重な遺産である。
( 福岡県田川郡香春町宮原 )
日田英彦山線香春町宮原・金辺川橋梁