グスク入り口に立つ路標
南に開いたグスク内の城門
周囲を囲む石垣
積み重ねられた石垣
拝みの対象となっている大岩
米須グスクは、三山鼎立(ていりつ)時代、
南山グスクの出城として米須按司によって築いたとされ、
石垣を二重にめぐらした珍しいグスクといわれている。
城は二つの郭からなっており、上にある主郭(一の郭)には家屋跡の石列や井戸跡、
拝所などが残ってある。
一の郭から米須小学校方面が下が二の郭になっている。
一の郭の城門は南に向いて開き、二の郭の城門は西に向いて開いている。
この二つの城門は側面からの防御を考えた構造になっており、沖縄でもあまり例がない。
米須グスクの按司の夫人は、絶世の美女として有名であった。
その美しい夫人を横恋慕しようと家来の我瀬之子(がせのし)は、
自分の想いを遂げようと計画し、按司を舟遊びに誘い出し殺してしまう。
按司亡き後、グスクを出て塩売りをしている夫人を見つけた我瀬之子は、
自分の妻になるように夫人に迫る。
一計を案じた夫人は、その申し出を受けた条件に、新しい家を作って欲しいと頼む。
夫人の頼みを聞いた我瀬之子は、山に入り木を切って運び出していたその時、
隠し持っていたノミを我瀬之子の手の甲を木に打ち込み、按司の仇を討ったという。
( 沖縄県糸満市米須 )