
遠くから見ても歪な気瘤がわかる 「 鬼木伝説の大楠 」

鬼木と社祠は同じ敷地内にある

敷地内にある社祠 「 八幡宮 」

「 鬼木伝説の説明版 」

「 鬼木伝説公園の路標 」
昔、犬ヶ岳に棲む鬼が度々ふもとに降りて来て村人を苦しめていた。
そこで求菩提の権現様が鬼に 「 求菩提の中宮から上宮へ登る道に千段の石段を、
一夜のうちに積むことが出来たら犬ヶ岳に住むことを許すが、
出来なければ追い出す 」 と言いつけた。
鬼は権現様に言われた通り石段を積み始めた。
なにしろ怪力の鬼のこと、夜明けまでに完成しそうな勢いで石を次々と積み重ねて行く。
完成して山に住むことを許せばまた村人を苦しめる。
そのことを知っている権現様は一計を案じ、鶏を真似て竹バチを叩き、
「 コケコッコー 」 と高らかに鳴いた。
鬼はすでに999段を積み終えていたが、
朝が来たと思って一目散に海に向かって走った。
その途中、鬼木のこの大楠に取りすがり、
「 もう駄目だ! 」 と、鬼は大粒の涙を流して泣いたという。
それ以後、この楠に今のような木瘤 ( きこぶ ) が出来るようになり、
村人たちは、この老木を 「 鬼木 」 と呼ぶようになった。
泣き疲れた鬼はフラフラと椎田の海岸まで歩き、
鬼塚という島にたどり着いたところで息が絶え、
頭はこの島に、胴体は求菩提山に埋められた。
その後、この島は満潮には浮島となり、
干潮には砂州となって水没することがなかった。
しかし、昭和30年代の干拓事業で陸地になってしまったが、
鬼の祟りを恐れて、島の形は当時のまま保存されている。
今でも当時のまま島の姿で保存されている 「 鬼塚 」 についての記事は、
明日紹介したいと思いますので、お楽しみに・・・
所在地 : 福岡県豊前市鬼木