Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

タペストリーの12ヶ月

2005-02-03 | 
毎年二月一日になるとカレンダーが半額になる。昔は貰う物と思っていたが、このセールを知ってからは名画などの比較的高価なもの半額で買うようになった。十二分の一プラス表紙を捨てるだけで、安く良い物が見付かることもある。なによりも知らない面白い図案に出会えるのが喜びである。

こうして午前中から毎年同じような顔ぶれがおもいおもいに集まり、物色を始める。年々本屋の方も買い付けが上手くなって、名画の気の利いた印刷物は流石に売れ残らなくなった。今年は結局絵画を外して、ステンドグラスの写真のフォイル付きとフレスコ画の写真付きの二種類を購入した。特にステンドグラスの方は台紙から外して使わないでも、壁に窓がついたようで気持ちが良い。

今月の意匠は、ヨハネスの福音や黙示録を纏めた預言者と名前の同じ12人弟子の一人ヨハネスである。植物の蔦が上へと伸びる枠に、赤と青と白の細密画のタペストリーが敷かれそこに上下に円と四つ花片が交互に重なって並ぶ。下のほうの花片には、有名な逸話である毒を盛られるヨハネスが描かれている。ヨハネスが十字を切ってこれを飲み干すと、既に傍の盗賊二人は既に事切れていて、彼らを生き返らせたという話である。これをして、祝福されたワインをヨハネスの無病息災のワインという。聖杯に浮かぶ蛇は毒を意味するという。13世紀のステンドグラスらしい。
コメント (5)
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