Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

日本旅行を越えて何時か

2023-06-22 | 文化一般
世界最古の楽団500周年記念演奏会の配券があった。第一希望の第三カテゴリーで97ユーロ。劇場管弦楽団の演奏会としては飛び切り高額である。参加人数や企画の大きさから仕方がないが、フォアールベルクで聴いた時は60ユーロぐらいだった。この調子であると来シーズン以降に再びミュンヘンでオペラを振るとなると可也の高額になりそうだ。それでもミラノに行くよりも価値がある。宿を手配しておかないといけない。

先日のペトレンコのインタヴューは、どうもベルリナーフィルハーモニーでの記者会見でのもののようで、個人的には「アシジの聖フランシスコ」初日があって見逃していた。ユダヤアルゲマイネの内容以外にバイエルン放送協会での付加情報を纏める。

就任して四年間経過した時点で、音響的な成果は三分の一は達成したとしている。初めから追っていて、幾つかの通過地点はあったのだが、既に昨年のマーラーの交響曲七番の前のスーク曲では未知の領域に入っていた。更にカラヤンのワイドシネマの音響のようなものにはしないと宣言する。

それはブラームス、シューマンサウンドにも当てはまり、あまりに不透明となるので ― 全く私と同意見である ―、メンデルスゾーンや若きシューマンには多彩なヴィブラートから鳴らし切って、フレージングすることが重要と考える。歌わせるのもう少し弓を使い切って、歌い切ることで楽団がもう少し歌うようになるのを希望。

新シーズンでは、モーツァルトやベートーヴェン若しくはシューベルトをプログラムにしないが、リヒャルト・シュトラウス、レーガ―にシェーンベルクを振る。特に最後の「ヤコブの梯子」は取り分け難物で、ユダヤ教から抜けて又そこに戻るシェーンベルクに興味を持ち、シベリアの少年期には意味のなかったそれが今や自身の本質的なものになっていると語る ― バーデンバーデンで「モーゼとアローン」を振る可能性は高いだろう。

前者の二つの作品で日本や韓国で指揮をするが、いつの日かロシア大都市でそして故郷のオムスクでベルリナーフィルハーモニカーと演奏したいと夢想する。しかし、彼自身が生きているうちに、彼がその様なところでは指揮しないとする聴衆が文化的に孤立している状況から変わるかどうかは疑わしいとしながらも何かが起こるかもしれないと。しかし今は世の終わりの様な状況であるとの認識を示す。

ベルリンでの仕事は今迄為した仕事で最も重圧であって、イタリアに旅行したり、サッカーを観たりしてバランスを取っている。それ程入れ込んでいて演奏会で更にそして最終的には報われると、まるで綱渡りのような活動であるとしている。そして以前よりも力を抜いて指揮するようになっていると、まさしく私の報告通りの話しをしている。



参照:
KIRILL PETRENKO STELLT NEUE SAISON VOR, Maria Ossowski, BR-Klassik vom 9.6.2023
宇宙の力の葛藤 2019-05-20 | 音
28年ぶりフィルハーモニ 2023-06-19 | 文化一般
コメント (2)
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