(承前)二部終演での拍手も素晴らしかった。あれほどに条件が悪くとも聴衆が満足していたのはよく分かった。個人的には初日が暑くて飲み食いだけしかしていなかったので、今回は最初から日陰に移った。席探しの過程でPAメイン右スピーカーの外側ぐらいにあったのだが、気が付いて止めた。それなら平土間から横スタンドの楽器舞台横の方がよいと思ったので、やはり高めに移った。
打楽器系の生音が凄かったが、低音管もそこでのコルネットなども面白かった。対岸の高弦も比較的聞こえて、舞台への返しスピーカ以上にそれが聞こえた。バランスは分からないがそもそもスピーカーからの返しを聞いての演奏なのでそこ迄至妙な音は聞けない。
しかし指揮者がやっていることは、手元に腕のあるリズムを刻むマリムバを集めと、一部と同じ様な方法である。これだけで大枠が崩れる事がなくあまりにも難しい鳥の二つの演奏会が繰り広げられる。若干緩む場面もあったのだが、とても良い雰囲気と、お茶などを呑もうと音をさせては拙い緊張感が漂っていた。それも如何にも違う聴衆層も熱心だったのはそれほど引き付けていたのだろう。寧ろ我々のように演奏の妙味を検証する人よりも身体全体でライヴを堪能するような人の方が面白いのだろう。
ここで重要なのは事細かに紹介された鳥の鳴き声がどのように使われているのか、その語ることが興味深く、神への感応は自然の中での肌ざわり感であるのもよく分かる。この創作意思の一つにはまさしくそうした交感にある。その意味からもこれだけの音楽をしっかり会場で聞かせてほしいという願いもある反面、オープンエアーでこそ示されたのは何も森の鳥との歌い合わせだけではないと気が付いた。
個人的には屋内では混ざって何がどう重ねられているのか分からないようなところも、場所もあって比較的聞けたと思う。歌手も走り回って近くで歌ったりするので地声の大きさもよく分かってよかった。
忘れてはいけないのは前回通り、頭巾を被って現れるので指揮者を待っていた私までが指揮台で頭巾を取って頭が見える迄気が付かない。写真を撮りそこなった。そしてそこで笑いが漏れる。これだけで身体的特徴を効果にしてしまうのは流石に第一人者である。もうこれだけでそのスター指揮者の要素が輝きそうである。そして終わってもしっかり頭巾をして出て行って、熱心な長い拍手が続いても二度と現れず。(続く)
参照:
動物のミミックな動機表現 2023-06-20 | 音
アンジェリコのモード 2023-06-05 | 文化一般
打楽器系の生音が凄かったが、低音管もそこでのコルネットなども面白かった。対岸の高弦も比較的聞こえて、舞台への返しスピーカ以上にそれが聞こえた。バランスは分からないがそもそもスピーカーからの返しを聞いての演奏なのでそこ迄至妙な音は聞けない。
しかし指揮者がやっていることは、手元に腕のあるリズムを刻むマリムバを集めと、一部と同じ様な方法である。これだけで大枠が崩れる事がなくあまりにも難しい鳥の二つの演奏会が繰り広げられる。若干緩む場面もあったのだが、とても良い雰囲気と、お茶などを呑もうと音をさせては拙い緊張感が漂っていた。それも如何にも違う聴衆層も熱心だったのはそれほど引き付けていたのだろう。寧ろ我々のように演奏の妙味を検証する人よりも身体全体でライヴを堪能するような人の方が面白いのだろう。
ここで重要なのは事細かに紹介された鳥の鳴き声がどのように使われているのか、その語ることが興味深く、神への感応は自然の中での肌ざわり感であるのもよく分かる。この創作意思の一つにはまさしくそうした交感にある。その意味からもこれだけの音楽をしっかり会場で聞かせてほしいという願いもある反面、オープンエアーでこそ示されたのは何も森の鳥との歌い合わせだけではないと気が付いた。
個人的には屋内では混ざって何がどう重ねられているのか分からないようなところも、場所もあって比較的聞けたと思う。歌手も走り回って近くで歌ったりするので地声の大きさもよく分かってよかった。
忘れてはいけないのは前回通り、頭巾を被って現れるので指揮者を待っていた私までが指揮台で頭巾を取って頭が見える迄気が付かない。写真を撮りそこなった。そしてそこで笑いが漏れる。これだけで身体的特徴を効果にしてしまうのは流石に第一人者である。もうこれだけでそのスター指揮者の要素が輝きそうである。そして終わってもしっかり頭巾をして出て行って、熱心な長い拍手が続いても二度と現れず。(続く)
参照:
動物のミミックな動機表現 2023-06-20 | 音
アンジェリコのモード 2023-06-05 | 文化一般