Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

感動を呼ぶ音楽劇場指揮

2023-06-26 | 
シュヴァルツヴァルトの北の端プフォルツハイムのアウトバーンが閉鎖になっていた。調べると週末だけだったが、引っ掛かった。知っていたらハイブルン経由で走った。お陰で1時間40分の走行時間が3時間20分ほど掛かかり、第一景に遅れた。それでも自分の席の広報に入れて貰って二景は観た。途中で帰宅時の引き返しで二時間も含めて交通違反がないかなどの心配事、一部復旧となったアウトバーン使う今週末の計画の立て直しなど山盛りである。

そうした全てを一部、そして二部、更に三部の観客の鳴りやまぬ拍手が全て帳消しにしてくれる。現在通常のオペラ劇場や音楽祭を含めて音楽劇場で最も感動を与える上演の指揮者はティテュ―ス・エンゲルだと皆が肝に銘じた。フィナーレのその音楽運びの秘訣を見てやろうと思ってしっかり聴いていたが、初日とは少し力感が違ったが、劇の内容も初日よりより大きくなっていた。分かっていても感動する。勿論演出との兼ね合いもあるのだが、孵化の最終景のプロジェクターへの合わせ方も昨年もヴィーンやパリで大きな話題となった「ヴェルティゴ」に合わせた上演などのノウハウが活きている。聴衆の多くは彼がただの指揮者ではなく音楽監督であることに気が付いている。

だから歌手のラインが一度だけの礼でエンジェルが迎えに行って指揮者が出て来て初日同然に湧くのだが、楽団を立たせるとスタンディングオヴェーションが始まった。それも地元の座付き楽団へのというのとは違っていた。そこには指揮者の後ろに座っていた日本人男性らしきも映って立っている。
SAINT FRANÇOIS D’ASSISE, So., 25. Juni 2023, 14:00 – 22:15, Staatsoper Stuttgart


現時点でも最もエンゲルの宣伝を呟いているのは主に私と彼の事務所だけなのだが、シュトッツガルトでは新制作「ボリス」の影響もあってそれ程無名ではない筈だが、玄人も含めてどのように評価していいかに躊躇してきている。ペトレンコと賞を別けたのは2019年だが、もはやそこで感動した聴衆たちの信頼度は決して薄まらないと思う。

その様なこともあり初日には私のグループに同行していた同劇場の音楽監督マイスター氏にも一言声を掛けておいたが、私がその呟きの主だと感じていたのではなかろうか。劇場支配人のショーナー氏は本人にどのような関係か尋ねて知っているだろう。そして支配人席からこちらの方の観客に声を掛けて来ていた。

一体音楽劇場第一人者のエンゲルの指揮がどうしてここまで聴衆の感動を呼ぶのか?決して受けを狙うようなことをしていない。抑々その様な新曲などは指揮するにも足らない。そのノウハウはなにか?(続く



参照:
音楽劇場のそのセンス 2022-03-08 | 音
一派の枢軸となるだろうか 2021-12-28 | ワイン
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