Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

凱旋無しのヴューイング

2023-07-25 | 文化一般
日曜日のミュンヘンからの新制作「アイーダ」中継を観た。久しぶりにバイエルン国王をローゲに見た。ここ暫くの初日にはその家族の何時も来ている人しか見かけなかったように思う。抑々王族ウオッチャーでないのでなぜかはよく知らない。ペトレンコ時代にも最初の方にしか臨席はなかったと思う。

本来の王のローゲつまり彼のルートヴィッヒ二世などが一人で若しくはヴァ―クナを傍らに観戦していた場所はバイエルン州に権利を譲ったので、恐らくブルーム文化相ではないかと思ったが入っていた。その前にはペトレンコのブレーンであるクラスティングが入って来ていて、文化相の横には支配人のドルニーが入っていた。

BMW主催のオープンエアー中継もしていて、主賓はBMW関係だと思っていたが、違ったようだ。

上演は予想以上に演出が悪く、舞台上の芝居の指導すら出来ていなかった。無意味な演出にスカスカな舞台があっただけだった。放送では初日を聴いていたので知っているが、より細かなところで悪かった。指揮者が真面なフレージングを作ることも無く、その一方イタリアのベルカントが重要だと話しているのを見ると、全然駄目な指揮者だと認知した。

前回のベルリオーズの時は評判が良かったので「ブルートハウス」の前に序に一幕だけ立ち寄ろうと思って券を購入していたのだが、思わぬ渋滞に巻き込まれて叶わなかったのが昨年の五月だった。今回の新制作でかなり評判を落としたと思われる。

リオンの音楽監督なので、エンゲルと同じく支配人の推しで首席客演指揮者になっていても今後が思いやられることとなった。

それ故か期待されていた現在最も優れたイタリアのメゾソプラノとされる歌手が初日から下りて仕舞っていたので、一年に一回のハレの場の上演としては最低の域であった。

今年の暮も忙しくなりそうなので、新制作「こうもり」も行かないとすれば、今年のみならず来シーズンも一度ぐらいしか行かないかもしれない。すると次の9月と10月の二回オペラ以外で出かけることになる。

指揮者選定が間違っていると言えば火曜日にはバイロイト音楽祭が初日生ストリーミングとなる。これも音楽的な失敗は予想されているだけではなく、3D眼鏡使用のとんでもない演出になる可能性が強いので、見逃せない。カタリーナ体制のトドメとなるだろうか。



参照:
創造の霊感と呼ばれるもの 2023-05-17 | 音
外国国歌を起立して歌う馬鹿 2022-03-15 | 文化一般
コメント
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