合衆国大統領選挙に俄然興味がわいてきた。オバマ候補以来殆ど注視していなかったが、やはりカメラ・ハリスになってから文化的に如何にもアメリカらしくなってきた。所謂サブカルチャ―ではあるのだが、次から次へと繰り出されるそれが選挙をお祭りモードにしている。
なによりも目を引いたのは、昨年9月のインスタグラムから転用されたワシントンDCのHRレコードという店に立ち寄る映像である。副大統領としての物々しいSP警護であるが、商業週間に立ち寄った時の様である。そこで音楽ファンとして、3枚のLPアルバムを購入して出てくる。それを記者に示して、チャーリー・ミンガスの「Let My Children Hear Music 」の1972年の恐らく復刻版とロイ・エイアース「Everybody Loves The Sunshine」、そしてフィッツジェラルド「ポギーとペス」の三組のアルバムを説明するところである。とても注目した。
抑々サブカルに関してもポップスに関しては詳しくはないが、この選曲と説明を聞いてその趣味の確かさはよく分かる。ミンガスに関しては、一昨年からのエンゲル指揮での 「エピタフ」のベルリンやインスブルックでのフェスティヴァルでの上演でその意味合いはよく分かった。決して容易なショービズ向きの音楽ではないが、やはりその音楽の背景には歴史が社会がある。
勿論タミール人の乳癌研究者を母親にジャマイカ人のスタンフォードの経済学者を父親にもつキャリフォルニア出身のキャリア女性がこうした音楽趣味を示す時、それはとても人を納得させ同時に幅広い共感を呼ぶものであろう — バイロイト詣でをしたり、素手便器の政治家ではないのである。
大統領選のキャッチフレーズを「We are not going back」としていても、復興のLP文化を示し且つその歴史を想起させるところが、やはり知的である。勿論そのスローガンは、対抗勢力が堕胎の厳格化などと時代錯誤的な主張をしていて、女性が自らの身体への責任をもつことへの全幅の信頼への表明としても、掲げられる。
どうしてもそうした趣味の良さも論理的な思考も一般選挙というところではどれほど通るのかは分からない。それゆえに更にポップカルチャーである最新のアルバムに因んだ「ブレート」いう言葉が重ねられる。それは昨年のバービーなどに対抗する言葉で決してすんなりとした女性像ではないという意味合いで、「Kamala IS Brat」がミーム化して使われるらしい。その様にキャムペーンにビヨンセの「フリーダム」が使われる。
これらは確かに女性像としての固定観念への対抗軸を示したものでしかないのかもしれないが、そこにはあるべきあるがままの姿が示されることによってという理想がある。何ごとにおいても新たな世界観が開けるというのが希求されるものであって、昨日と同じ今日、今日と同じ明日には誰もそこには希望を持たない。それが現実というものであって、不満も何もなくて理想の無い現実注視などというものは存在しない。
Kamala Harris holds first campaign rally: FULL SPEECH - c.f. 14m58s
Veep loves vinyl: Kamala Harris visits Home Rule Records in DC
Epitaphtrailer
Charles Mingus - Let my children hear music (full album) (HD 720p)
Roy Ayers Ubiquity - Everybody Loves The Sunshine (Remastered + Lyrics)
Porgy and Bess - Overture - Ella Fitzgerald and Louis Armstrong album
BEYONCÉ - FREEDOM [LYRIC VIDEO]
参照:
研ぎ澄まされる感覚こそ 2024-07-24 | 音
退屈だった古典曲カセット 2024-04-17 | 音
なによりも目を引いたのは、昨年9月のインスタグラムから転用されたワシントンDCのHRレコードという店に立ち寄る映像である。副大統領としての物々しいSP警護であるが、商業週間に立ち寄った時の様である。そこで音楽ファンとして、3枚のLPアルバムを購入して出てくる。それを記者に示して、チャーリー・ミンガスの「Let My Children Hear Music 」の1972年の恐らく復刻版とロイ・エイアース「Everybody Loves The Sunshine」、そしてフィッツジェラルド「ポギーとペス」の三組のアルバムを説明するところである。とても注目した。
抑々サブカルに関してもポップスに関しては詳しくはないが、この選曲と説明を聞いてその趣味の確かさはよく分かる。ミンガスに関しては、一昨年からのエンゲル指揮での 「エピタフ」のベルリンやインスブルックでのフェスティヴァルでの上演でその意味合いはよく分かった。決して容易なショービズ向きの音楽ではないが、やはりその音楽の背景には歴史が社会がある。
勿論タミール人の乳癌研究者を母親にジャマイカ人のスタンフォードの経済学者を父親にもつキャリフォルニア出身のキャリア女性がこうした音楽趣味を示す時、それはとても人を納得させ同時に幅広い共感を呼ぶものであろう — バイロイト詣でをしたり、素手便器の政治家ではないのである。
大統領選のキャッチフレーズを「We are not going back」としていても、復興のLP文化を示し且つその歴史を想起させるところが、やはり知的である。勿論そのスローガンは、対抗勢力が堕胎の厳格化などと時代錯誤的な主張をしていて、女性が自らの身体への責任をもつことへの全幅の信頼への表明としても、掲げられる。
どうしてもそうした趣味の良さも論理的な思考も一般選挙というところではどれほど通るのかは分からない。それゆえに更にポップカルチャーである最新のアルバムに因んだ「ブレート」いう言葉が重ねられる。それは昨年のバービーなどに対抗する言葉で決してすんなりとした女性像ではないという意味合いで、「Kamala IS Brat」がミーム化して使われるらしい。その様にキャムペーンにビヨンセの「フリーダム」が使われる。
これらは確かに女性像としての固定観念への対抗軸を示したものでしかないのかもしれないが、そこにはあるべきあるがままの姿が示されることによってという理想がある。何ごとにおいても新たな世界観が開けるというのが希求されるものであって、昨日と同じ今日、今日と同じ明日には誰もそこには希望を持たない。それが現実というものであって、不満も何もなくて理想の無い現実注視などというものは存在しない。
Kamala Harris holds first campaign rally: FULL SPEECH - c.f. 14m58s
Veep loves vinyl: Kamala Harris visits Home Rule Records in DC
Epitaphtrailer
Charles Mingus - Let my children hear music (full album) (HD 720p)
Roy Ayers Ubiquity - Everybody Loves The Sunshine (Remastered + Lyrics)
Porgy and Bess - Overture - Ella Fitzgerald and Louis Armstrong album
BEYONCÉ - FREEDOM [LYRIC VIDEO]
参照:
研ぎ澄まされる感覚こそ 2024-07-24 | 音
退屈だった古典曲カセット 2024-04-17 | 音