<尻別川から立ち上る川霧が、朝日に輝き金色に光る、氷点下20度の朝 倶知安町八幡付近>
今冬初めて樹氷を撮りに行ってきました。2月の初めころから機会をうかがっていたのですが、なかなか好天で寒い日が来なくて、ほぼ諦めかけていたのですが…。26日夜、写友のF氏から、羊蹄山麓が相当冷え込むらしいとの連絡が入りました。翌日の天気予報では、最低気温マイナス15度しかも快晴。絶好の樹氷日和かも…
翌朝27日(月曜)午前4時40分に小樽を出て、望洋台から国道393号線(通称メープル街道)を進みます。この国道は赤井川村のキロロスキー場の前を通ります。道幅が狭く、急カーブが多くて事故多発路線でもあります。慎重な運転で、午前6時には峠(樺立トンネル)を抜けて倶知安町に入ります。東から空が明るくなって、おなじみの光景が目に広がってきます。
旧大和小学校を過ぎたあたりの田畑にある「3本松と農作業小屋(と勝手に命名)」、よく見ると松が2本枯れている。以前は3本とも青々としていましたが…
バックの山の松林や日陰と重なって見ずらいですが、3本とも 青々としてました。
午前6時をすぎると農家の方々も活動開始かも…、あちことの家屋から炊煙が立ち上り始めました。今どきは「炊煙」とは言わないのかな。
午前6時29分、羊蹄山の左裾野から朝日が顔を出しました。奥に見える霧は尻別川から湧き上がる川霧です。あと1-2分もすれば、もっと輝きを増し、標題の画像のように、金色に輝きます。なお、この川霧が一定の条件下で付近の木々にまとわりつくと、樹氷になります。正確には「霧氷」の一つで、霧氷は「樹氷」「粗氷」「樹霜」の三つに分類されるそうです。(ウィキペディア「霧氷」から)
さて、夢中になってシャッターを切っていると、早くも10分ほど経過、陽は幾分高くなりました。それでも木々や雪原にはまだピンクの色が濃く残っています。肝心の羊蹄山はどうかな?すっきりと山頂まで顔を出しています。それ、シャッターチャンスだとばかり、カシャカシャ。
尻別川の川面から立ち上がる川霧と、手前の樹木の見事な樹氷に暫し見とれていました。
望遠レンズで引き寄せると、木々の先端に朝日が当たり、ピンクに染まっている。
四方八方、樹氷だらけ。しかもピンクに染まって…
まだ陽は低い位置にあるので、斜光が農家の建物を照らして浮かび上がらせます。
なんと撮影中に極めて珍しい現象に遭遇。太陽が三つ見える「幻日」かな、それとも氷点下20度の雪原に虹が咲いたのかな。なお画像は、数十カット撮っていますが、マイナス補正した画像が、一番はっきりしています。
ボン、ボンと言うエンジンの音に振り向くと、トラクターがやって来ました。真冬とはいえ農家の朝は早いと思っていると…。エンジン排気孔から大きな白い煙の輪が吐き出されています。余りの寒さに、排気ガスが一瞬にして凍ったのでしょうか。
樹氷をもっとまじかで撮影すべく、国道393号線の延長上にある富士見橋に移動します。先ずは富士見橋の1本手前の橋から…
正面のニセコアンヌプリは、山頂が雲間に隠れてしまいましたが、川面から上がる霧氷(ケアラシ)と土手の樹氷林が何とも言えない…
樹氷を逆光で撮ると…あまりきれいとは言えない。やはり順光や斜光で撮るのが一番かも…
夏はリバーサイド公園として使われていますが、冬はごらんの通り。手前の立て看板が何とも邪魔。
富士見橋から羊蹄山を見ると、傘雲ができつつあります。
樹氷撮影に夢中なわれら3人組。
霧氷が漂う早朝、イヌの散歩をする地元民。
ちなみに、くるまはごらんのとおり樹霜に覆われてしまっている。この時点でもいまだ氷点下20度近い。
尻別川沿いの樹氷林と青空がマッチ。
あれから10分、すっかり傘雲となってしまった。
樹氷の撮影に満足し、次はニセコ方面に向かうことにします。詳細については次回のレポートで紹介予定です。すっかり外国人に占拠されてしまったニセコのスキー場ほかを予定しています。