人力でGO

経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

「ちょっとだけよ~」・・・バーナンキ引退劇場

2013-12-19 05:56:00 | 時事/金融危機
 

■ バーナンキ劇場のフィナーレ ■

チャン チャラ チャン チャン チャン チャン チャン ・・・
ジャーーーーン、チュア ラ ラ ラ チャラ ラーーーン・・・


チョット だけよン~
アンタも好きねぇん~

チャララ チャラ ラーーン・・・



「ベン、何をしてるの?」

「ジャネット、引退前にちょっと話題をまこうかと思って。
ちょっとだけ、緩和を縮小してみたんだ。
100億ドル程度なら問題ないだろう。」

「でも、これからクリスマスよ。
こんな、サプライズ・プレゼントは嬉しく無いわ。」

「でも市場は折込済みだよ。
やはり皆の期待には応えないと、FRBと市場の信頼関係が崩れるよ。」

「まあ、相場は動いてこそ儲かるものね・・・」

「そうそう、皆にクリスマス・プレゼントするって約束しちゃったんだ」

「いつものメンバーね・・・」

「そうさ、最高のプレゼントさ」

「ベン、だけど、株式市場は大丈夫かしら?」

「皆は、落ちたら買いだと言っていたから、相場は崩れないさ」

「なら、いいけど・・・」



■ 意外にもテーパリングで値を上げた米株市場 ■

FRBがとうとう「テーパリング」の実行を表明しました。
来年1月からという予測が多かったので、意外でもあります、規模は国債買い入れを850億ドルから、750億ドルに縮小する程度で、観測気球としては妥当な規模だと思います。

ダウと外為市場は一瞬大きく反応しましたが、その後大きく反転しています。
これには驚きました。暴落とはならずとも、少し調整が入るかと思いましたが、まさか結果的に上昇に転じるとは・・・。今の米株市場は、ネガティブ要因も好材料と判断して値を上げて行きます。(恐ろしい・・)

緩和縮小規模が小規模だった為と報道されていますが、はたして真相やいかに。


■ 円キャリートレードの復活で、円安と実感無き景気回復の復活 ■

今後の注目は、米国債の金利が上昇するかどうかです。
米実体経済の回復は非常に緩やかで、今金利が上昇する事は好ましくありませんが、アメリカ経済は既に金融に支配されていますから、彼らが金利を欲するならば、金利上昇は容認されるのでしょう。

金利差が開けば、海外の資金がアメリカに集まって来ます。

問題は新興国が資金の逆流に耐えられるかという問題です。
そして、円キャリートレードの復活も注目されます。

FRB、ECBと緩和縮小に舵を切る中で、日銀だけは緩和拡大が期待されています。円が調達通貨となった場合、円安が進行して輸出企業の業績は改善しますが、輸入物価の値上がりは庶民の生活を直撃します。

再び、実感無き景気回復が始まりそうな予感がします。
これを日経新聞を始めとしたマスコミは、「景気回復」と煽るのでしょう。