■ ゆるポタで富山を目指す ■
GWライド2日目は、ゆるポタで富山を目指します。
昨日は300km走ったとは言え、かなりペースを抑えたので、疲れはほとんど残っていません。唯一、心配していた「超ロングライドでお尻が擦りむける」というトラブルも、自転車専用の「お尻クリーム」を導入する事で解決。クッションの全く無いTIOGAのスパイダーサドルにも関わらず、お尻の皮は無事でした。
本日は富山に宿を取っていますが、出来れば『true tears』の聖地である、氷見にまで足を延ばす予定です。夕飯は富山湾の新鮮な魚介をネタにした寿司で有名な「キトキト寿司」で食べたい。(キトキトは富山弁で「新鮮」という意味)
先ずは120km先の富山を目指して、直江津を7時に出発します。
■ 「久比岐自転車道」って最高 ■
直江津から富山までは国道8号線を利用します。しかし、新潟の道路は広い。路側帯でも軽自動車が余裕で走れる幅があります。さらに軽自動車が走れそうな立派な歩道が着いています。路面も荒れてい、ません。・・・まるで首都高速みたいです。
直江津の市街地を抜けると、「春日山城跡」という案内が出て来ます。上杉謙信の居城ですね。ちょっと寄り道・・・と思いましたが、本日は先を急ぎます。
ゆるい登り坂を越えると、日本海が眼前に広がります。これから、越中宮崎まで国道8号線は海岸伝いを走ります。
しばらく走りながふと左側を見ると、「久比岐自転車道」という標識が見えます。そういえば、誰かのブログに廃線跡を整備した自転車道路が有ると書いてありました。自転車道路は国道8号線と並走していますが、1段高い所を走っているので、海が良く見えるハズ。そこで、自転車道路に入ってみました。
イヤー、この自転車道路、最高です。道の右側は日本海。そして、左側は崖。時折、小さな滝が流れ落ちています。ゆるやかに起伏しているので、飽きる事が有りません。さらに、レンガ造りのトンネルが何本もあるのでアドベンチャー感も満載。
旧北陸本線の廃線跡という事ですが、現在の路線はもっと内陸を通っています。北陸新幹線の開業に伴ってJRの在来線は第三セクターの運用となり、この辺りは「日本海ひすいライン」、富山周辺は「あいの風とやま鉄道」、金沢までが「IRいしかわ鉄道線」となっています。
崖の上に時折道路標識が見えます。北陸自動車道が通っているのです。ほとんどトンネルばかりでは無いでしょうか。小さな川を渡る時に、北陸自動車道の巨大な高架橋が見えました。
■ 瓦が黒光りしている!! 富山の「黒瓦」 ■
新潟県内では板張りの壁の建物が目に付きました。そして富山が近づくと・・・屋根瓦が黒光りし始めます。とにかく、黒くて、テカテカ。
これ、富山特産の「黒瓦」と言うらしいです。雪の重みで家が潰れてしまわない様に、黒い釉薬を塗って瓦を焼き、太陽光の熱と、表面のツルツルで雪を屋根から落とす工夫だとか。とにかく、黒瓦が出現してからは、富山県内の屋根は、ほぼ真っ黒・ピカピカ。
さらに新潟では白かった道路標識の雪除けの屋根も、富山では真っ黒・・・。
■ 見どころが多すぎて、なかなか先に進めない・・・ ■
「久比岐自転車道」、ほとんど通行人も対向自転車も居ないので、スピードを出そうと思えば30km/h走行できるのですが・・・・景色が良すぎて、ゆっくり走らないと勿体無い。さらに、写真を撮って停車し、トンネルを何度か往復し、脇道に逸れて街中を散策するものだから、ちっとも距離が進みません。
漁港一つとっても、「いかにも」な番屋が並んでいるのですから、思わずじっくりと写真を撮ってしまいます。
■ トンネルの中に駅? ■
さらに「トンネルの中の駅」などという謎ワードが飛び出して来ました。
思わずハンドルを切りますが、20%を超える激坂があるばかり。まさか、この先に駅が有る訳が無いよな、だって、老人はこの坂登れないよ・・・などと思いながら、しばらく坂を登りますが、民家すら無くなり、駅が有る様には思えません。
仕方無く坂を下ると、後ろから自転車乗りさんが坂を下りて来ました。「この先に駅なんて無いよね」と聞くと「いえ、有りましたよ。だけど、自動改札で入場券買わなきゃいけないし、よく考えたら、トンネルの中の駅って、単なる地下鉄なんで、見るの止めました」と言います。
そうだよな、地下鉄と一緒だよな・・・と安易に納得して、しばらく若者と一緒に走ります。彼、名古屋から松本経由で来たらしく、グラベルロードに42Cの太いタイヤを履いて、バイクパッキングという完璧な現代版のツーリングスタイル。
しばらく談笑した後に、お互いの無事を願って別れますが・・・オイオイ、地下鉄と一緒の訳無いだろう!!「鉄道マニアが涎を垂らすスポットじゃん」と思ったのは時既に遅し。今さら戻る訳も行かないので、泣く泣く前に進みます。
「筒石駅」 ネットから写真を拝借します。
そんな、こんなで富山には当分辿り付けません。(続きは今夜)