とてもスケールの大きな作品だ。ビックバンから始まって、地球が出来て、生物が生まれ、人間が出てくる。文明が進歩し、成熟して、滅びていく。そして、再び生命が誕生する。
そんな風景が様々なイメージの連鎖として綴られていく。とても素直に描かれていて、面白いといえば、確かに面白い。ストーリーを追うわけではないが、ただ独立したイメージの羅列でもない。一貫性を内に秘めながらも個々のシーンが展開していく。
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2005年日本映画ベスト1が『トニー滝谷』なら、外国映画のベスト1はキム・ギドクの『空き家』である。この作品が、ようやく去年日本でも公開された。だがその日本公開タイトルが『うつせみ』に決まった時、かなりショックだった。こんなつまらないタイトルはないでしょ。英語タイトルの『3IRON』もあまり納得がいかないけど、まだ『うつせみ』よりはましだ。
と、言う訳で、久々にこの傑作を見たくなった。今日、 . . . 本文を読む
3年生、現代文の最後の教材が村上春樹だった。『レキシントンの幽霊』に収められている『七番目の男』である。入試前で殺気立ってる人や、もう進学が決まり授業なんて関係ないと思っている人が多数の中で、消化試合のような授業をするのは、好きではない。奴らのためではなく、自分のためにする気持ちで久しぶりにこの小説を読む。悲しくて泣いてしまいそうになる。いつものことだ。
最近の高校の教科書には、よく村上春樹 . . . 本文を読む