30億もの大金をつぎ込んだこの大作が、出来上がったのを見た時、角川春樹はどう思ったのだろうか。何よりそれが気になった。これだけの超大作をドライブしきることは、困難を極める。誰の責任か、戦犯を問うようなことをしても仕方ないのは、承知の上で、それでもその責任の所在を確かめなくては立ち直れない。
澤井信一郎監督の久々の新作である。彼が日本を代表する昔ながらの職人監督であることは言わずと知れたことで . . . 本文を読む
みんなから羨ましがられる完璧な女の子、リナ。小さな頃から周囲の関心を集め、何をさせても一番で、お金持ちで、美しい少女。そんな女の子に憧れ、彼女のお誕生日会に初めて呼ばれて、ドキドキしながら行くもう一人の女の子、マキ。貧乏なのでプレゼントも買えず、道端の花を摘んで持って行く。でも、リナはそんな花を「ありがとう」と受け取ってくれた。
子供の頃の、たったそれだけの思い出がマキのその後の人生の全てを . . . 本文を読む
ラストでみんなを抱きしめる主任。疲れて眠るその仲間たち。この場面がすばらしい。この共同体への愛しさがしっかり伝わってくる。ずっと一緒にいたい。それだけだったのかもしれない。ずっと、なんてないのは分かってる。いつかは終わりがやってきて、変わっていかざる得ない。だからこそこの瞬間をしっかり抱きしめていたいと思う。
こだわり続けたい、と思う。出てくるあてもない恐竜の骨にこだわり、それをいつまでも探 . . . 本文を読む