作:樋口美友喜、演出:池田祐佳理のコンビネーションが最高に上手く機能した傑作だ。毎回はずれがないアグリーなのだが、今回はいつもと違い、とても単純な筋立てなのに、それがこんなにも心地よく素直に胸に届く。樋口さんがここまでシンプルなドラマを書いたことって今までなかったことではないか。シンプルさが力となっている。そんな台本を池田さんが何の衒いもなくストレートに見せた。これって正直言って怖いことだろう。 . . . 本文を読む
このなんだか不思議なタイトルといつもと一味違うフライヤーに心惹かれた。なんとなくこれは元気になれそうな芝居に見える。そんな三枝希望さんの最新作である。だが、芝居はいつもながらの三枝カラーの作品だった。
家族の崩壊と再生をテーマにして、重く厳しい世界が展開していく。もっと軽やかに見せてもいいのに、といつも思う。時代のニーズなんかに応じたりはしない。自分のテイストを変えることもない。三枝さんの見 . . . 本文を読む