パク・チョンヒ(朴正煕)大統領暗殺事件の顛末を描く衝撃の映画のはずが、なんだか緩いバカ映画で驚く。シリアスだと思っていたのに、コメディータッチなのだ。この素材を扱ってこの見せ方はないだろ、とあきれた。だが、監督のイム・サンスはわざとこういう描写の選択をしたようだ。だが、見終えてなぜ?という疑問が残る。こうすることで描きたかったものが、僕には見えなかった。その結果、ただ、もどかしさしか残らない。
. . . 本文を読む
これがもう1冊の文藝賞受賞作。つまらないことはない。それどころか、おもしろい。もう1冊(『おひるのたびにさようなら』)も面白かったから、今回の文藝賞凄いよ、なんて言ってもよい。だが、なんだか軽すぎ。こんな軽~いだけの小説でいいのか?保坂和志はほんとうにこの2作を受賞作として認めたのか?どうなんだ!なんていい寄りたくなる。(他の3人はどうでもいいです。)
『引きこもり女子HIROは全く口をきか . . . 本文を読む
今回の文藝賞受賞作を連続で2冊読んだ。選考委員の趣味で選んだような際物ばかりだ。もう少しちゃんとした文学作品を選びましょう。これはただの色物ですよ。ワン・アイデアだけで引っ張るから一応長編なのに、へたな短編を読んだ気分だ。話に深みがなく、あっけない。面白いだけ。それがよくないというわけではない。だが、読後の余韻とかない。まぁ、これはそういうものなのだ、と言われたら反論はしないけど。
無音のT . . . 本文を読む
フィリップ・K・ディック原作だと言うことは、どうでもよろしい。あの人が出ている映画は付帯条件なんかすべて吹っ飛ばしてしまう。そう、これはあのニコラス・ケイジさまの映画なのだ。あの濃い人は映画からすべてを奪い去る。何に出てもすべてニコラス映画に変えてくれる。あれだけのオーラを持つ役者は世界広しと言えども他に誰もいない。
今回も彼はやってくれた。見ていて笑える。彼が本気になればなるほど映画は暴走 . . . 本文を読む