沢木さんの『深夜特急』が出版された時、すぐに読んだ。待ちに待ったとはこの本のためにある。そして、貪るように読んだ。この本と藤原新也『全東洋街道』は僕にとって旅のバイブルだ。まぁ、あんな旅はしないし、出来ないのだが。
今、久々に沢木さんの旅の本を読みながら、なんだか懐かしかった。沢木さんはいつも変わらない。それも嬉しかった。ほんとうに全然変わらない。幾つになっても同じようにいろんなことに興味を . . . 本文を読む
見ながらこの芝居の見せ方は今の時代のニーズには合わないのではないか、なんて、そんな危惧を抱いた。おしゃれで華やかな舞台はさすが花組芝居だとうならされる。泉鏡花のあの芝居をこんなにもポップなものにして、でも原作を損なうわけではない。自分たちの世界に仕立てている。確かに10数年前ならこういうものも通用しただろう。だが、今、この軽さは受け入れ難い。
キタモトさんの『夜叉ヶ池』を見てしまった目にはこ . . . 本文を読む
どうしてこんなことになったのだろうか? 見ながらどんどん違和感が膨らんでいく。007を見ているはずなのに全然ときめかない。それどころかだんだん退屈してきて、気がつけば居眠りしてる! あまりのショックさに目が覚めてしまったが。しっかり見ていても駄目だった。乗れない。
『カジノロワイアル』は別に嫌ではなかった。ダニエル・クレイグのボンドはなんだかムキムキで、甘くて優男のイメージの従来のボンドとは . . . 本文を読む