こういうタイプの題材を小劇場で取り上げるなんて実に珍しいことだ。ショパンを主人公にして、彼の最後の10年ほどを追いかけていく。生真面目に正攻法で見せていくのも、いい。だが、なんだか見ていてもどかしい。どうして、こんな芝居を作ろうとしたのだろうか。よくわからない。
男装の麗人ジョルジュ・サンドとの出会い、彼女の生き方に共鳴するものを感じ、2人は恋に落ちていく。ここに描かれるこの2人の愛憎劇は、 . . . 本文を読む
前作『4TEEN』の4人組が16歳になって、帰ってきた。前作は4話からなるオムニバスだったが、今回は10話もある。その分、各エピソードの密度が薄くなる。さらりとして読みやすいし、恋愛の話が中心で、軽いタッチの作品が多い。その分、物足りない。
今回の主人公は明らかにテツローになっている。(もしかしたら前回もそうだったかもしれないが)彼を中心にして、彼の1人称で、話は展開していく。もちろん彼と3 . . . 本文を読む
1月の『さよならココア』では、小劇場演劇について語る、ある種、テーマ主義のメッセージ芝居を展開した大沢秋生さんが、今回はいつものフィールドに戻って感覚的な作品に挑む。
最初はナレーションによる無言劇として、別々の2人(大沢めぐみ、河上由佳)の、それぞれの時間が描かれる。あらゆる面で2人を対照的に見せる。左右で、2人が装備(マフラーや、手袋です)を外す、付ける、行為が描かれるところから始まる。 . . . 本文を読む