ニュートラルの新作『屋上サーファー』はいつもの大沢さんらしい2人芝居で、安心して見ていられる。この感じが大好きだ。ここは都会のかたすみの、誰も知らない秘密の場所だ。主人公の女性は、そこから見える風景を大事にしている。そんな何でもないことに、なぜかドキドキさせられる。
仕事の合間、休憩時間に病院の屋上にやってくる看護婦(看護師ではなく、看護婦と言っていた気がするが)。彼女は一人になるため、ここ . . . 本文を読む
暇つぶしに東野圭吾を読んだ。今すぐ読まなければならない本が手許になかったからだ。電車の往復だけが僕の読書時間なのだが、何もないまま電車に乗るわけには行かない。そこで、彼である。次から次へと新刊が出るから、読んでも読んでも追いつかない。だからいつでもまだ読んだことのない彼の本はある。しかも、読んでいる分には、退屈しない。だから、こういう時には無作為に彼の本を選んでしまう。ついつい安全圏で勝負してし . . . 本文を読む
イ・ハン監督の『永遠の片想い』は忘れられない作品だ。あの1本のなんでもない青春映画は僕にとっては今でも大切な作品として胸に深く残る。とてもきれいな映画だった。風景も、主人公たちの心も。あれはただの絵空事のような恋愛映画でしかないのかもしれない。だがあの切ない気持ちには嘘はない。続いて公開された『青春漫画』も綺麗事でしかないかもしれない。だが、あれでいいと思った。
これで3本目である。また、同 . . . 本文を読む