老いと死をテーマにして、dracomが芝居を作る。いつも冗談のような芝居を作ってきた筒井潤さんなのだが、それでも彼はいつも本気である。そんなdracomが老いと死である。当然重くて暗い芝居にはならない。後半は老人(ひねもすじいさん、と呼ばれる)が溝に落ちて死んでいく(死ねない)姿が描かれる。広いアイホールの中央にたったひとり閉じ込められた彼を置く。それを遠くから見つめる。老人を演じる村山裕希がす . . . 本文を読む
3幕3時間の大作である。これぞ、唐十郎! という傑作だ。久々に本物の芝居を見た、という快感がある。この長い芝居には、全く無駄がない。贅肉を削ぎ落としての3時間である。最初から最後まで完璧に作られてある。隅々にまで気配りがちゃんとなされてあり、10分しかない幕間の転換も見事だ。とてもよく考えられている。パワーシャベルを使ったラストシーンのスペクタクルもこうでなくてはならない、とうなずける。黄色いそ . . . 本文を読む
こういう科学者ものは苦手だ。描かれることが自分には全くわからない世界だから。なんだか凄いことだ、とは思うが、チンプンカンプンだ。だが、それを映画としてわかりやすく見せられると、ふむふむと納得できる。凄いと思う。とは言え、本当は何もわかっていないのだが。
こういうことを仕事にしている人がこの世の中にはいるのだ。ここに出てくる人たちは、みんな頑固で偏屈で科学者というよりもなんか昔の職人さんみたい . . . 本文を読む