3D時代劇巨編なら、『十三人の刺客』でやるべきだったのではないか。なのに、これである。ありえない。この素材を3Dで見ることにいかほどの意味があるのやら、想像も出来ない。これはじっくりお話と向き合うべき作品だろう。実際そんなふうに作っている。三池崇史なのに、である。
なのに、そんな正攻法で作られた映画を、3D眼鏡をかけて見る。それって、なんか間抜けではないか。まぁ、僕は3D嫌いだから通常版で見 . . . 本文を読む
2年振りのコンブリ団の新作は3・11以降の気分を扱う。重いタッチの作品ではなく、まるでエッセイのような芝居。いつものようにはしぐちさんの前説がいつのまにか、芝居の世界とつながっていくというパターン。この劇場となる空間ジャン・トゥトゥクー(ここは、もともとはカフェである)に30人ほどの観客に紛れて役者が入っている。彼らが立ち上がり芝居は始まる。この舞台のない舞台で対話を繰り広げていく。
今、目 . . . 本文を読む
とても新鮮な芝居だった。こういうタイプのリアリズム演劇としてチェーホフの古典がリニューアルされるとは思いもしなかった。しかも劇団未来がそんな芝居を作るなんて、想像もしなかったから驚いた。奇を衒ったことをしているのではない。正攻法である。だが、表だってメッセージを前面には出さない。そういうアプローチが新鮮だったのだ。100年以上前に書かれた作品なのに少しも古くささがない。今の時代の息吹すら感じさせ . . . 本文を読む
三角フラスコ『あと少し待って』
3月12日から13日にかけての出来事が描かれる。被災地での状況をピンポイントで切り取る。こういうドキュメンタリー・タッチの芝居がやがては出てくるだろうとは思ったが、今、実際にそれを目撃して感じたのは、このリアルさを演劇として舞台化し演じるには、あまりにまだ生々しいという事実だ。
本当ならこれを大阪に続いて、仙台でも上演するはずだった。しかし、諸般の事情で . . . 本文を読む
10月13日から4日間道頓堀で催されたこのイベントに行ってきた。土曜日3本の芝居と、南山ノリマダンのパフォーマンスを2プログラム見た。休憩する間もなく2会場を行ったり来たりで大忙しだったが、とても楽しかったし、このイベントに参加できてよかった。
1本が終わった瞬間にはもう次のプログラムの開演時間になっていて、隣りの会場は待っていてくれるという綱渡り状態で、僕たちはただ見るという行為での参加な . . . 本文を読む