こんなにも私的なドキュメンタリーを劇場で公開していいのか、と思う。まぁ、今の時代なんでもありだ、と言えばそれまでなのだが、でも、やっていいことと、それはダメでしょ、ということの垣根は暗黙の了解事項としてあるはずで、これはそのボーダーラインを超えている。作り手ですら、大丈夫か、と心配したのではないか。しかも、ミニシアターでレイトショー公開とかいうのでなら、まだ、納得するのだが、全国東宝系一斉公開で . . . 本文を読む
三崎亜記の小説と白石ちえこの写真とのコラボ。小説の中に散りばれられた近未来のイメージが具体的な現実の風景写真と連動することで、このとてもリアルな幻想の世界がさらに広がる。9つの短編はそれぞれ終末の風景を描いた近未来の物語だ。そこにはもうここにはない(今の現実の世界である)消えていく世界が描かれる。未来の風景のはずなのに、それが懐かしい。それは、僕たちがかつて見た幻の風景なのだ。このなんとも言い難 . . . 本文を読む