今年もまた、ベストテンのシーズンになった。「キネマ旬報関西読者の会」から送られてきた封切り映画リストを見るのがいつも楽しみだ。そこには膨大な量の映画が記載されてある。これは関西で2011年12月から2012年11月までに封切られたほぼすべての作品のタイトルなのだが、僕も知らないような映画がたくさんある。いったいどこでこれだけの作品が密かに上映されてきたのか、とため息つく。特集上映は除いても日本映 . . . 本文を読む
いきなり始まって、ワンエピソードが終わったところで、「つづく」の文字が出る。そして、すぐに次回予告も入る。これは映画ではなく、TVそのものだ。90分の映画というスタイルで綴るTVシリーズの1編という位置づけであろう。明らかに確信犯的行為である。長編大河ドラマの1作(その第3作)ではなく、連続ドラマの1本。1話完結のエピソードという感じだ。
「序」は、TVシリーズのリニューアル。「破」は、オリ . . . 本文を読む
短編連作である原作のエピソードを一部カットして絞り込むのではなく、そのすべてを網羅していく構成を選んだため、まとまりが悪く、上映時間もこの手の映画としては異例の2時間22分という長編となるのは仕方がないことだろう。
原作は主人公が途中で変わっていくのだが、映画はそこまで明確なオムニバススタイルは取らず、トータルで1本の映画となるように、主人公を限定していく。あくまでもこの映画の主人公は高校生 . . . 本文を読む