武藤さんが初めて劇団大阪の本公演を手掛けた。昔、彼がスケッチブックシアターでも上演した作品を再び取り上げた。彼にとってはとても愛着のある作品なのだ。戦争を背景にして、そんな中で、ひとりの少女が静かに息をひそめるようにして生きた時間が描かれる。表面的にはとても感傷的で抒情的な作品にも見える。だが、これは「戦時中のレジスタンスを描いた作品だ」と武藤さんは言う。今の時代に一石を投じるものになる、と言う . . . 本文を読む
確か4年振りのしんちゃんである。『超時空! 嵐を呼ぶオラの花嫁』以来だ。あの作品も、実によく出来ていたけど、その後はご無沙汰した。(あの時は、たまたま金券ショップで安売り券があったから、じゃぁ、見ようかな、と思い見たのだった)
しんちゃんの映画がおもしろいのはわかっているけど、他の映画を優先してしまうのは仕方のないことだろう。だってしんちゃんをわざわざ劇場まで見に行くのは、億劫だから、しかも . . . 本文を読む
高橋さんが描く近未来の世界は、5人組の時代のような管理社会で、確かに5人組になった女たちがルームシェアする狭いマンション。そのリビングを舞台にして、彼女たちの「ある日」が描かれる。大上段からテーマを振りかざすことはない。だが、そこにある静かな痛みや、怒り、憤りが、噴出する。
世界はどうなっていくのかという不安もある。それはSF的なドラマとしてのそれではなく、僕たちが生きる今と陸続きのほんの少 . . . 本文を読む